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スバル「新型レイバック」がスゴい! 新たな“都会派SUV”はタフ×上質デザインなのに割安!? 新SUVの魅力とは

くるまのニュース / 2024年5月31日 13時10分

スバルの都会派SUVとして、「レヴォーグ レイバック」が2023年にデビューしました。同車はベース車よりお買い得なモデルとなっているのですが、どのような特徴があるのでしょうか。

■実質8万8000円でSUVにアレンジ!

 スバルと言えば「四駆(4WD)」をイメージする人が多いでしょう。
 
 1972年に初代「レオーネエステートバン」に4WDシステムを搭載したモデルを発売して以降、4WDはスバルの幅広い車種に採用されてきました。

 1972年頃の4WDは、今でいえば悪路向けのSUVとして専用開発されたトヨタ「ランドクルーザー」や日産「パトロール」、三菱「ジープ」、スズキ「ジムニー」などが中心でした。

 そのため、乗用車の初代レオーネから派生したレオーネエステートバンに、4WDシステムを搭載する発想は新鮮だったのです。

 そして今日ではSUVの人気が高くなり、4WDシステムについては従来の特徴である悪路走破力に加え、舗装路の走行安定性を向上させる技術としても注目されています。

 現在のスバル車では、スポーツカーの「BRZ」とOEM車を除くと、すべての車種に水平対向エンジンと4WDの組み合わせがあり、SUVも成立させやすいことから、スバルはSUVの車種を増やしています。

 そんななか、新たなSUVとして「レヴォーグ レイバック(以下、レイバック)」が2023年にデビュー。

 車名からもわかる通り、ステーションワゴンの「レヴォーグ」をベースに、外装パーツを加えたり、最低地上高を拡大してSUVに仕上げました。

 実はレイバックは、“お買い得なSUV”だといえるのですが、一体なぜなのでしょうか。

 レイバックは、ベースとなったレヴォーグに比べて価格が割安に抑えられています。

 グレードは、1.8リッター水平対向4気筒ターボを搭載する「リミテッドEX」のみですが、装備は充実していて、ハーマンカードンサウンドシステムや運転席と助手席の電動調節機能、ハンズフリーオープンパワーリヤゲートなどを標準装着しました。

 レイバックに標準装着されるこれら装備は、ベース車のレヴォーグに当てはめると、同じく1.8リッターターボエンジンを搭載する「GT-H EX」に近いものです。

 正確にいえば、レヴォーグGT-H EXにハーマンカードンサウンドシステムをオプション装着すると、安全/快適装備の内容がほぼ同じ仕様になります。

 レヴォーグGT-H EXの価格(消費税込、以下同様)は379万5000円で、ハーマンカードンサウンドシステムのオプション価格は11万円ですから、合計すると390万5000円です。

 一方、レイバックリミテッドEXの価格は399万3000円ですから、レヴォーグGT-H EXと比べた時の実質的な価格アップは8万8000円に収まります。

 つまりこの金額で、レイバックは、先に述べたSUV風の外装パーツを加えて、最低地上高も200mm(レヴォーグは145mm)へ拡大しているというわけです。

■レイバックが“女性ウケ”を狙ったワケとは?

 レイバックは、サスペンションの設定もレヴォーグと異なり、乗り心地を向上させ、走行安定性とのバランスを緻密に煮詰めています。

 さらにレイバックは、インテリアの色彩を明るくして、シート形状も、座り心地が柔軟で乗降性も良好な形状に変更し、上質感のある仕立てを実現。乗り心地の良さと相まってリラックスして移動することができます。

 これらの変更をすべて含めて8万8000円で得られるのですから、レイバックは買い得といえるでしょう。

「レヴォーグ レイバック」の上質なインテリア「レヴォーグ レイバック」の上質なインテリア

 ちなみに、レヴォーグはクルマ好きの男性ユーザーには人気が高いのですが、女性からは「スポーティ過ぎる」との声があり、興味を持ってもらうのが難しいという事情があるようです。

 そこで女性の好感度を上げることを考慮してレイバックが追加されました。

 一方で、レイバックの丸みを持たせたフロントマスクは賛否両論あるかもしれません。一種の膨張感があり、レヴォーグが持つシャープな雰囲気が薄れたからです。

 この点を開発者に尋ねると「レイバックは女性のお客様を重視して、なおかつ都会的な雰囲気も強めるため、フロントマスクなどの外観はあえて丸みのあるデザインにしました」との回答。

 そのため外観は、キレの良いスポーティな印象を抑えて、柔和な雰囲気に仕上げたといわけです。

 運転感覚も、レヴォーグよりも機敏さを少し控えて、乗り心地を快適に仕上げたほか、シートの座り心地も、ホールド性よりも快適性を重視しています。

※ ※ ※

 注目されるレイバックの売れ行きですが、2024年1月~4月に販売されたレヴォーグ全体の中で、54%をレイバックが占めました。

 なお、レヴォーグには、1.8リッターターボのほかに、さらなる高性能バージョンの2.4リッターターボが用意され、グレードも「STIスポーツ」を含めて6種類が設定されています。

 その点、レイバックはワングレードのみで、それでもレヴォーグ全体の半数以上を占めたのですから、レイバックは成功作といえるでしょう。

 レヴォーグGT-H EXと比べた時の実質的な価格アップが8万8000円という割安感も、レイバックが成功した大切な秘訣になっていると思います。

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