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クルマの「左寄せ」って危なくないですか? ギリギリで“接触”する危険もあるのではないでしょうか。 教習所で教わる「キープレフト」はどのような運転をすれば良いのでしょうか?

くるまのニュース / 2024年6月1日 12時10分

自動車教習所においては多くの場合、教官から運転中の「キープレフト」を繰り返し指導されます。その意味をきちんと理解していないというドライバーも少なくありません。では、キープレフトとはどのような運転なのでしょうか。

■「クルマVSバイク・自転車」のトラブルに発展するケースも

 自動車教習所においては「キープレフト」を指導されますが、その意味をきちんと理解していないというドライバーも少なくありません。
 
 では、キープレフトとはどのような運転なのでしょうか。

 自動車教習所においては多くの場合、教官から運転中の「キープレフト」を繰り返し指導されます。

 キープレフトは「左側通行の原則」を意味しており、日頃から運転に際してキープレフトを心がけているという人もいるでしょう。

 しかし、ドライバーの中には「どのような状況であっても左側通行・左寄せ運転をする」という誤った認識を持っている人も少なくありません。

 では、キープレフトとは具体的にどのような運転のことなのでしょうか。

 そもそもキープレフトに関しては道路交通法に規定があり、同法第18条第1項によると自動車や原付は車両通行帯(車線・レーン)のある道路を通行する場合を除き、道路の左側に寄って通行しなければならないと明記されています。

 ただし、車両通行帯がある場合に加え、次のようなケースは左側通行が免除されます。

ーーー
 1.追越しをするとき
 2.右折をするため、道路の中央または一方通行の道路の右側端に寄るとき
 3.道路の状況やその他の事情によりやむを得ないとき
ーーー

 1に関しては、前車を追越す際に右側に寄る必要があるためキープレフトの原則から外れます。

 3については道路工事をしていたり、障害物があったりして左側に寄ることができない状況などが挙げられます。

 さらに道路交通法第20条には次のように規定されています。

「車両は、車両通行帯の設けられた道路においては、道路の左側端から数えて一番目の車両通行帯を通行しなければならない。ただし、自動車は、当該道路の左側部分に三以上の車両通行帯が設けられているときは、政令で定めるところにより、その速度に応じ、その最も右側の車両通行帯以外の車両通行帯を通行することができる。(条文を一部抜粋)」

 つまり高速道路や自動車専用道路のように複数の車両通行帯があるケースにおいて、通行帯が2つあれば左側の車線を走行、3つ以上あれば最も右側の車線を追越し用として空けておき、それ以外の車線を走行するのが基本です。

 もし高速道路などで正当な理由なく、最も右側の通行帯を走行し続けると「通行帯違反」に当たり、検挙されれば違反点数1点が累積するほか、普通車で6000円の反則金となります。

 また道路交通法第34条第1項においても、車両が左折するときは、あらかじめその前からできる限り道路の左側端に寄ります。

 なおかつ、できる限り道路の左側端に沿って徐行することが義務付けられています。

 自動車教習所では、これらの交通ルールをもとにキープレフトが指導されているといえるでしょう。

 キープレフトを実施することで、狭い道で対向車とすれ違う際に接触事故を防止できる、後続車による追越しがスムーズになる、高速道路などにおいては渋滞の発生を予防できるといったメリットがあります。

 特に高速道路の渋滞に関しては、NEXCO各社も対策としてキープレフトを呼びかけています。

 このように多くのメリットがあるキープレフトですが、交差点付近においては自転車やバイクのドライバーが「クルマに幅寄せされた」「怖い」と感じる場合も。

 過去にはトラックがバイクに対し執拗に幅寄せをおこない、進路を妨害する事案も発生しています。

 この問題に関してSNS上では「自転車側からすれば嫌がらせのような幅寄せに見えるかもしれないけど、クルマ側からするとすり抜けを防止するための自衛なんだよね」「教習所では巻込み事故防止のために左に寄るように教わった」などの意見が多く寄せられました。

 その一方で「キープレフトのやり過ぎはかえって危険」という声も聞かれます。

 確かにクルマとバイク・自転車が近づき過ぎると接触事故や、左折時の巻込み事故につながるおそれがあります。

 クルマのドライバーはキープレフトを原則としつつも、バイクや自転車がいれば可能な限り一定の距離を保つようにするほか、左折時にはスピードを落とし十分な巻込み確認を心がけましょう。

 またバイクや自転車側もクルマの左側の隙間を無理にすり抜けないよう注意したり、クルマが左折しそうなときには一旦停止したりと、クルマの挙動をよく見て通行することが大切です。

※ ※ ※

 ドライバーには広くキープレフトの意識が根付いていますが、極端な左寄せは交通事故の原因となるおそれがあります。

 クルマやバイク、自転車すべてのドライバーがお互いを尊重し、その時々の状況に応じた安全運転を選択することが重要といえます。

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