「車中泊しやすい」ミニバン!? 「ノアヴォク」「ステップW」に勝ってる? トヨタ・ホンダより日産が「寝やすい」理由とは
くるまのニュース / 2024年6月9日 14時10分
2022年11月にフルモデルチェンジした6代目の日産「セレナ」は、車中泊での使い勝手を向上させたといいます。他社のライバル車に比べ、どの点が優れているのでしょうか。
■あれ?「寝心地」良くなった!? ライバルとの違いとは
日産の主力3列シートミニバン「セレナ」は2022年11月に実施したフルモデルチェンジで、先進運転支援機能のアップデートや第2世代e-POWERの搭載など多くの進化を遂げましたが、「車中泊」ユーザーの使い勝手にも配慮を加えたといいます。
先代セレナや、ライバルのトヨタ「ノア/ヴォクシー」、ホンダ「ステップワゴン」などに比べ、どの点が変わったのでしょうか。
日産の主力3列シートミニバンであるセレナは、1991年登場の「バネットセレナ」に端を発する長い歴史を持つモデルで、ファミリー層を中心に根強い支持を集めています。
現行型は、2022年11月にフルモデルチェンジした6代目(C28型)です。
「家族のためのミニバン」という歴代モデルが培い支持されてきた、広く快適な室内空間や利便性という基本スタイルを継承しながら、従来モデルに比べ先進運転支援機能やe-POWERの性能向上など、各部が大きく進化を遂げました。
ファミリーユーザーにとって非常に重要な室内や荷室の使い勝手についても、十分な配慮が加えられています。
先代から採用されたセレナ独自の装備として、窓まわりの部分だけ開閉できる「デュアルバックドア」を引き続き採用していますが、6代目では開口サイズを見直し、狭い場所での利便性を向上させました。
同様に、3代目から続くセレナ伝統の装備である「マルチセンターシート」も、継続して採用されています。
これは、2列目中央部を独立して前方へスライドすることで、左右に分かれた両席をキャプテンシートのように使うことが出来る機能で、セカンドシートのアレンジの自由度を高めています。
そんななかで、車中泊ユーザーがもっとも気になるのは「寝心地」でしょう。
日産は、2列目席と3列目席を倒しフルフラットにした際の「フラットさ」にこだわったと説明します。
実際に後席を確認すると、2列目席の背もたれと3列目席の座面や背もたれの面が、ほぼまっすぐに保たれているのがわかります。
ライバルのトヨタ「ノア/ヴォクシー」やホンダ「ステップワゴン」で同様のアレンジを試すと、この部分にはそれなりに段差が生じます。
これは車中泊ユーザーには見逃せない差といえそうです。
いっぽうで、2列目席の背もたれ部と座面の間には段差が生じ完全にフラットとはなりませんが、厚めのエアマットなどを用意して段差を吸収する工夫をすれば、車中泊の際にも大きな問題はなさそうです。
なお現行型セレナには、左右席が独立した2列目キャプテンシートタイプも設定されますが、この場合も2列目席に横スライド機構が備わるため、中央に寄せて3人掛けシート同様の一体感が生み出すことができ、2列目・3列目席のフルフラット化が可能となります。
■より本格的な「ベッド付き」モデルまでラインナップする「セレナ」
日産ではさらに、より本格的に車中泊を楽しむユーザーをターゲットにしたカスタムモデル「セレナ マルチベッド」もラインナップします。
車中泊ユーザー向けの専用カスタマイズとして、収納式のベッドセットをはじめとする新たな機能を加えたもので、先代モデルからラインナップされているものです。
「セレナ マルチベッド」の使用例。ベッドの下の空間も十分にあるので就寝時に荷物をわざわざ移動する必要がないのも便利です
セレナ マルチベッドは、3列目席を廃止し、より広い後部スペースを確保したうえで、2列目席の位置に縦2120mm×幅1320mmのセミダブル級の大型ベッドを展開できる本格的な仕様です。
しかし車中泊のためのクルマというと、装備が簡素で無骨な商用バンなどをベースにしているケースが主流ですが、その点で最新の先進運転支援機能などが備わり、日常の使い勝手はほかのセレナとほぼ変わらないセレナ マルチベッドは、より広いユーザーに受け入れられるモデルといえます。
主力グレード「ハイウェイスターV」「AUTECH(オーテック)」「XV」の3タイプに設定され、それぞれガソリンモデル(2WD/4WD)とe-POWERモデル(2WD)から選択できます。
セレナの価格(消費税込み)は、276万8700円から479万8200円まで。セレナ マルチベッドシリーズは、365万9700円から469万9200円までです。
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