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駐車場で「ドアミラー」なぜ畳むのか? 格納しないとダメな理由はある? 駐車のマナーってどんなもの?

くるまのニュース / 2024年6月11日 11時10分

駐車場にクルマをとめたとき、ドアミラーを折り畳んでいるクルマが多いです。駐車時はマナーとしてドアミラーを必ず畳まなければいけないのでしょうか。

■駐車時の「ドアミラー」畳まないといけないの?

 外出先で利用する商業施設などの広い駐車場では、「ドアミラー(サイドミラー)」を折り畳んで駐車しているクルマが多いことに気づきます。
 
 実際、駐車時にドアミラーを畳んでいるという人も多いかと思いますが、ドアミラーは必ず畳まなければいけないのでしょうか。

 まず、法令的な側面では、ドアミラーに関しては「道路運送車両法」の保安基準第44条にその記述があります。

 正式名称は「後写鏡」といい、外側後方を確認するための装置です。公道を安全に走行するために不可欠な「保安部品」のひとつとなっており、運転席から左右の外側線上後方50mまで見える必要があると明記されています。

 このドアミラーは正しく装備していないと車検に通らないのですが、基準に適合しないサイドミラーとはどのような状態のものなのでしょうか。都内の某中古車販売店スタッフD氏に聞いてみました。

「ドアミラーは安全な走行に欠かせない保安部品のため、走行中にぐらつくのはNGです。またミラー部分にひび割れや欠損している場合も車検に適合しません。

 畳めるという点ではミラーカバーが関係してきますが、格納するためというより、歩行者などに接触した場合に衝撃を吸収できるように内側に畳める構造になっている必要があります」

 最近は「電動格納式ドアミラー」が標準装着されることがありますが、必ずしも電動である必要はなく、法令的には手動で畳むことができればOKです。

 ただしウインカーなどが埋め込まれている場合、壊れてウインカーの光が漏れているものは修理や修復をしなければなりません。

「保安基準では1.8m以上の高い位置に配置されるものは固定式でもOKですが、そんな高い位置に配置する車両は大型特殊車両くらいしかありませんので、トラックなども可倒式になっています。

 また『車体から250mm以内のはみ出し』までは認められていますが、手動・電動に関わらず調節をかんたんに行える必要もあります」

 つまり、適正なサイズで(純正は当然ながらすべて基準をクリア)内側に可倒さえすれば原則的に車検には適合します。

 そして本題である「駐車場で格納しなければいけない」というような法的な決まりは実は一切なく、つまり駐車時に畳まなくても何ら問題はないのです。

 駐車場に停める場合、日本ではドアミラーを畳む習慣が根付いているといえますが、畳まない状態で駐車するとマナー違反になるのでしょうか。

 前述のように、畳まずに駐車しても何ら問題ありませんが、日本で畳む人が多いのは、そもそも海外の駐車場と比べて1台あたりのスペースに余裕がないことや、駐車場という公共のスペースでは「迷惑を周囲にかけないように」という意識が強く働くからという理由でしょう。

 海外の駐車場はスペースが広く取られており、頭から突っ込んで駐車するのが一般的。日本のようにバック駐車するのは、ほかにはアジアの限られた都市部だけです。

 駐車時にドアミラーを畳む必要はないけれど、畳むことで自分のクルマはもちろん、隣のクルマの乗降性を少しでも楽にさせる、いわゆる「思いやり」による行為だといえそうです。

 そして、ドアミラーを格納するメリットもあるとD氏は言います。

「まず、駐車場や狭い道でのすれ違いなどでいちいち降りて手動で畳む必要がないことです。駐車場で隣のクルマにドアミラーをぶつけられる心配も減ります。

 また、現在の電動格納式ドアミラーはドアロックやイグニッションのON/OFFに連動しているため、遠くから見ても施錠しているかどうかがわかりやすいというメリットもあります」

 なお、ドアミラーを畳んだ状態で走り続けてしまうと左右後方が確認できなくて危険です。走り出す前にドアミラーが正しい状態にあることを確認しましょう。

※ ※ ※

 駐車時にドアミラーを畳まなくても法令的には問題ありませんが、「周囲に迷惑をかけない」ことを良しとする日本では、畳んでおくのがマナーだといえるでしょう。

 ちなみに電動格納式を無理やり手動で畳むと故障の原因にもなりやすいので、ご注意ください。

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