私のクルマ、軽自動車だけど「外車」です! ちょっぴり自慢できそうな超珍しい「海外メーカー製の軽自動車」3選
くるまのニュース / 2024年6月16日 16時10分
生活を支えるベーシックなクルマとして高い人気を誇る「軽自動車」ですが、その中には外国メーカー製のいわゆる「外車」(輸入車)も少数ながら存在します。一体どのような軽自動車なのでしょうか。
■なんと「外車」の軽自動車が存在する!
いまや、日本の自動車市場における「軽自動車」のシェアは40%にも及ぶとされており、1年間で最も売れたベストセラーモデルが軽自動車ということも珍しくありません。
この軽自動車という規格は日本市場独自のもので、ボディサイズや搭載するエンジンの排気量などに制限が定められています(排気量はガソリン車の場合)。
そんな、日本車しかラインナップしていないと思われがちな軽自動車ですが、実は「外国メーカー製」という珍しいモデルも存在します。
クルマが軽自動車と認められるためには、ボディサイズは「全長3.4m以下×全幅1.48m以下×全高2.0m以下」で、エンジンの排気量は「660cc以下」となっている必要があります。
また乗車人数についても「4人まで」と、普通乗用車とは異なる制限がありますが、一方で車両本体価格が比較的抑えめなうえ、税金や保険料などが格安になるなど維持費が低く済むというメリットが、現在高い支持を集める理由でしょう。
そして先述の通り軽自動車は日本独自の規格ですが、それに適合するモデルを海外メーカーが作れば、国産同様に軽自動車として登録・販売することは問題ありません。
今回紹介するのは、まさにそんな「軽自動車なのに外車」な3車種です。
■ケータハム「セブン160/セブン170」
「セブン160」は、ライトウエイトスポーツを多く手掛けるイギリスのメーカー「ケータハム」が展開する軽規格モデル。
同社の代表モデルであるケータハム・セブンシリーズのひとつで、オープンホイールのボディに、スズキ製のエンジンK6A(ジムニー用)をチューニングして搭載。
5速MTのトランスミッションやプロペラシャフトについても、ジムニー用のものが採用されています。
また、スズキのエブリイ用のリアアクスルを使うことで日本の軽自動車規格に沿った車幅に収まるよう設計されており、それゆえ軽自動車登録が可能となっています。
2021年にはセブン160の後継モデル「セブン170S」が販売されており、こちらのモデルのパワーユニットもセブン160同様にスズキ製エンジンから「R06A」が採用されました。
■フィアット「126」
「126」は、イタリアの自動車メーカー「フィアット」が製造していたクルマで、1972年から1980年にかけて販売されました。
角形ヘッドランプを採用した角ばったデザインが特徴で、コンパクトなサイズながらも4人乗車が可能です。
パワートレインは、空冷式の直列2気筒OHVエンジンを採用し、排気量は594cc、652cc、702ccと3つのタイプから選択が可能。
これに4速MTのトランスミッションを組み合わせて車重わずか580kgの軽量ボディを活発に走らせます。
フィアットが日本の軽自動車規格を意識していたとは思えませんが、そのボディサイズは全長3054mm×全幅1378mm×全高1302mmと、見事に規格を満たすもので、594ccと652ccの2タイプに限り日本では軽自動車登録が可能でした(新規登録時のみ)。
■スマート「スマートK」
「スマートK」とは、ドイツの自動車メーカー「スマート」がかつて日本で販売していた軽自動車規格のクルマです。
全長2500mm×全幅1475mm×全高1500mmという非常にコンパクトなボディに、599ccの直列3気筒ターボエンジンを搭載。
コンパクトでありながらも力強い走りを実現し大いに注目を集めました。
同車は元々「スマート・フォーツー」という車名で、ヨーロッパをメインに販売していましたが、このヨーロッパ仕様は全幅が1510mmとわずかに大きく、惜しくも日本の軽自動車規格を超えてしまうサイズでした。
そこでスマートは軽自動車規格に適合するべく、同車のタイヤとフェンダーを変更して全幅を縮め、見事に軽自動車登録が可能な全幅1475mmに収めて日本に導入したという経緯があります。
現在もスマートブランドのクルマは日本において新車で販売されていますが、このスマートK自体の販売は終了しており、後継モデルの最低排気量は900ccと拡大されたため、軽自動車登録はできなくなりました。
※ ※ ※
このように、軽自動車に該当するモデルには、珍しい外国製のクルマも存在しています。
国産の軽自動車にはディーラーも多く入手や維持が容易という大きな魅力がありますが、他人とは一味違う変わった軽自動車を愛用したいと考えるエンスージアストの方は、このような変わり種のモデルに乗り、ユニークなカーライフを存分に楽しんでみてはいかがでしょうか。
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