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「えっ…!」クルマやバイクが通れない“道”あるの? 日本で唯一の「階段国道」何がある? なぜ出来たのか

くるまのニュース / 2024年6月26日 14時10分

都市と都市を結び、多くのクルマやバイクが行き交うのが国道だという印象を持っている人も多いかもしれませんが、実はクルマやバイクだけではなく自転車すら通れない国道があるようです。

■クルマやバイクは通れない「歩行者専用の階段」が国道?

 国道とは、正式には「一般国道」と呼ばれ、高速自動車国道とあわせて全国的な幹線道路網を構成する道路として指定された道路のことです。
 
 たとえば、東京と大阪を結ぶ国道1号などを想像するかもしれません。一方で青森県には歩行者専用の国道があるようです。

 都市と都市を結び、多くのクルマやバイクが行き交うのが国道だという印象を持っている人も多いかもしれませんが、実はクルマやバイクだけではなく自転車すら通れない国道があるようです。

 さて、歩行者しか通れない国道とはどのようなものなのでしょうか。

 歩行者専用の国道とは、津軽半島の最北端である龍飛崎(たっぴざき)を通る国道339号線のこと。

 クルマやバイク、自転車が通れないというのも、日本で唯一の「階段国道」だからです。

 岬下の龍飛漁港から龍飛埼灯台まで、362段の階段になっており、総延長388.2メートル・標高差約70メートルと登りきるのに一苦労しそうな長い階段です。

 そのため、階段の途中にはベンチが置かれており、休憩を入れながら登りきることができるようにもなっています。

「国道339号」と書かれた三角標識がなんともシュールな光景にも見えますが、住民はどのように利用しているのでしょうか。

 国道339号「階段国道」の利用状況について、青森県東津軽郡外ヶ浜町の産業観光課の担当者は以下のように話します。

「現在は観光資源としての役割が非常に大きいです。

 かつては階段の中腹に小・中学校があったのですが、すでに廃校してしまったため、通学路としての役割はございません。

 以前校舎があった場所は休憩スポットになっています」

 津軽海峡からの風を受けて斜面を登るこの階段は、景色がよく旅情をそそる小路となっています。

 クルマやバイクが通れない歩行者専用の「階段国道」として、知る人ぞ知る観光スポットです。

 とりわけ梅雨の時期には紫陽花が満開になり、季節によってさまざまな表情を見せてくれるとSNSで話題になることも多いようです。

■なぜ、歩行者専用の「階段国道」が生まれた?

 さて、観光スポットとして人気な国道339号ですが、なぜ「階段国道」として存在しているのでしょうか。

 一般的な国道のように車道にはならなかった理由について、青森県東津軽郡外ヶ浜町の産業観光課の担当者は以下のように話します。

「かつては車道にする計画もしていたようです。

 ですが、傾斜がきつく道幅が狭かったため車道に整備するまでに至らなかったと言われています。

 1974年に国道と指定されたときから、ずっと階段の形を保っています」

 約70メートルの高低差があり、周辺には民家が密集していることから、車道を整備するのが困難だった様子がうかがえます。

 この階段の区間は、県道であったころから車両通行不可区間で、1974年に国道に指定されたときは、坂道の中腹に竜飛中学校、坂道の上に竜飛小学校があり、坂道の下のほうから中学校までは階段があったと言われています。

 そして、1985年ごろに小学生の通学を楽にするために上のほうにも階段を整備し、さらに1989年以降現在の階段に再度整備されたようです。

国道339号「階段国道」はなぜ出来たのか??国道339号「階段国道」はなぜ出来たのか??

 意外に思われるかもしれませんが、国道は幹線道路など大きな道路だけを指すわけではありません。

 道路交通法において、国道はどういう場所を通る道路かという規定はあっても、どのような状態の道路かという要件は設定されていないためです。

 このようにして、もともと生活道路として階段があったところが道路整備のために国道に指定されたという国道339号「階段国道」ができあがりました。

※ ※ ※

 クルマやバイクが通れない国道は、階段と細い路地で構成された「歩行者専用の国道」として多くの観光客に親しまれています。

 津軽海峡からの風を受けながら階段を登るときれいな景色が広がり旅情をそそる小路となっているため、近くを訪れる機会があれば1度寄ってみてもよいかもしれません。

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