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高さわずか150cm!? 港区の再開発で消滅寸前「天井低すぎトンネル」最後の姿とは 首曲げないと歩けない!?「タクシー殺しのガード」は今どうなっているのか

くるまのニュース / 2024年6月13日 16時40分

東京都港区高輪に、天井があまりにも低すぎることで有名な、JRのガード下トンネルがありました。現在、再開発で大きく様変わりしています。現在はどうなっているのでしょうか。また、将来どうなるのでしょうか。

■タクシーの表示灯がぶつかるほど低い!?

 東京都港区高輪にある、JRをくぐる名物の「天井が低すぎるガード」が、再開発で大きく様変わりしています。
 
 あまりにも低すぎることで有名でしたが、現在はどうなっているのでしょうか。

 このガードは、正式名称を「高輪橋架道橋下区道」と言います。

 JR山手線・京浜東北線やJR東海道線、さらに留置線(車両基地)をくぐっていくため、長さは300m近くありましたが、天井高さは最も低い部分で150cmほどしかありませんでした。

 徒歩だと、成人男性は首をかがめて通行する風景も当たり前で「首曲がりトンネル」という異名もありました。また、自動車も天井をこすりそうなギリギリで通過していき、タクシーは屋根の表示灯が天井に当たって壊れてしまうこともあって「提灯(あんどん)殺しのガード」とも呼ばれていました。

 この名物ガードが、高輪地区の再開発にともない、見納めになりつつあります。

 高輪地区の再開発は、ここにあった広大な留置線を廃止し、巨大な複合高層ビルを建てる計画。地面を掘り返していく工事になり、どうしてもこのガードは地中から姿を消すことになります。

 そこで都は、どうせ撤去するならと、まともに走行できなかったこのガードを、「幅員7mの2車線、高さ4.7m」を確保した、「きちんとした地下道路」として再整備することとなったのです。

 この地下道路「第二東西連絡道路」が開通すれば、長らく分断状態だった高輪エリアと芝浦エリアが直結され、田町や北品川まで大きく迂回する必要が無くなり、地域利用者からは期待の声が上がっています。

■徐々に消えていく「首曲がりトンネル」最後の灯火が光る現在

 最初の変化は2021年。開発区域である敷地西側が着工を迎え、ガードの西半分が閉鎖され、自動車が通行不可となりました。

 閉鎖されたあとは「地上の仮歩道」が作られました。泉岳寺駅から旧ガード部に入ると、しばらく両側に仮囲いが並ぶ地上通路を歩いて、JRの線路まで到達すると、階段で線路を下へおり、そこからは旧来の「首曲がりトンネル」となっていました。

 なお、仮歩道からは、掘削時に出土した、最初期の鉄道(新橋~横浜)で使われていた「高輪築堤」の遺構を見ることもできました。

 それから3年が経過。2024年6月現在、東側に残っていた「首曲がりトンネル」も、さらにほんの一部を残すのみになっています。

 東半分の約120mのうち、旧来の「首曲がりトンネル」が残るのは、西端のわずか30mほどです。

 それ以外は、南側に並行して作られた仮のトンネルに切り替わっています。こちらは手を伸ばしても届かないほど、高い天井になっていて、ごく普通の地下道という感じです。

 南側のトンネルに切り替わった理由は、新道路トンネルの工事が進行し、ちょうど西側出口付近で「首曲がりトンネル」に当たってくるからです。

 現地では、子どもが「天井高くなったね~」と話していたり、逆に初めて来た人が、突然低くなった天井に「うわっ何だこの地下道は!」と驚いていたりしました。

 では、最後まで残った「首曲がりトンネル」はいつまで生き残るのでしょうか。都の案内では、この仮ルートは「2027年3月末まで」としています。そのあとは、新道路トンネルの「歩道部分だけ」先行開通し、歩行者ルートは全面的にそちらへ切り替えられます。

 つまり、その時までは、短い距離ながら、身をかがめてトンネルをくぐりぬける最後の体験ができるというわけです。

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