ホンダ「すごいSUV」まもなく発売! 24年夏に約2年ぶりに復活! 新型「CR-V」日本仕様に「RS」&「ハイブリッド」追加はある?
くるまのニュース / 2024年6月18日 16時10分
2024年夏、ホンダのミドルクラスSUV「CR-V」がFCEV(燃料電池車)仕様として約2年ぶりの復活を遂げます。それでは通常のガソリンモデルなどの追加導入もあるのでしょうか。その可能性について考えます。
■5代目販売終了から2年! 6代目の新型「CR-V」が帰ってくる!
日本では2022年に一度販売を終えてしまったホンダのミドルクラスSUV「CR-V」ですが、2024年夏にFCEV(燃料電池車)仕様の新型「CR-V e:FCEV」として再導入されます。
およそ2年ぶりの復活ですが、FCEV以外にもガソリンエンジンなどの搭載した新型CR-Vが追加導入される可能性はあるのでしょうか。
2024年6月6日、ホンダは新型CR-V e:FCEVの生産をアメリカ・オハイオ州の四輪車生産工場「パフォーマンス マニュファクチュアリング センター(PMC)」で開始したと発表しました。
FCEVとは水素をエネルギーとする燃料電池ユニットをパワーユニットとしており、ホンダでは「クラリティFUEL CELL」ですでに市販化を実現しています。
新型CR-V e:FCEVは、一度の水素充填で長い航続距離を確保しているほか、充電されたバッテリーによりモーターで走行できるEVとしてのメリット、また災害時などに備えて車両からの給電機能など、次世代自動車として多くの魅力を備えています。
そんな新型CR-V e:FCEVは2024年夏にも日本市場への発表・発売が予定されていますが、そのほかのパワーユニットを搭載したモデルについては特にアナウンスがありません。
2024年6月時点で、ホンダは「ZR-V」「ヴェゼル」「WR-V」の3種類を設定するなど、SUVのラインナップを強化していますが、“e:FCEV”以外”の新型CR-Vが販売される可能性はどれくらいあるのでしょうか。
CR-Vといえば、1995年に初代モデルが登場したホンダのミドルサイズSUVです。
初代モデルは「クリエイティブ・ムーバー」シリーズの第2弾として位置づけられ、乗用車である「シビック」のシャシーをベースとして開発されたため、街中での取り回しや車内の居住性とった実用性や快適性が高い評価を受けるなど、従来の「ヨンク」像に捉われない、スタイリッシュな都市型SUVの先駆けともいえる存在です。
そんなCR-Vは日本国内だけでなく海外市場でも多くの支持を集め、北米をはじめとして欧州、中国、さらにアジア諸国などで販売されており、ホンダの四輪車事業においては中心的な存在といえます。
ただし世界各国・各市場で販売されるグローバル車種であるがゆえ、モデルチェンジのたびに車体が大型化するなど、徐々に日本国内で求められるサイズから離れていったことも事実です。
日本市場においては、2018年に4代目モデルの販売終了と同時にいったん新車ラインナップから姿を消し、5代目モデルは北米や欧州市場から約2年後となる2018年8月に日本国内販売となりました。
その5代目CR-Vは2022年8月に生産を終了しており、現行モデルの6代目CR-Vは日本国内に導入されていません。
これまでCR-Vが担っていた日本国内のマーケットは、新規モデルのZR-Vが実質的な後継車種となりますが、このZR-VはシビックのシャシーをベースとするSUV。まさに初代CR-Vのコンセプトに原点回帰したモデルともいえます。
6代目CR-VをベースとするCR-V e:FCEVの登場により、日本国内においては「2年ぶり2度目」の復活となるCR-Vですが、前述のようにe:FCEVはアメリカ・オハイオ州のPMCにて生産されます。
PMCはもともと第二世代NSXの専用工場として建設され、最新の設備と優れた職人が在籍する少量生産のスペシャリストです。
だからこそ全世界に向けた左ハンドルと右ハンドルの両車を混流生産できるわけですが、e:FCEV以外の北米市場向けCR-Vを生産するメアリズビル工場やイーストリバティ工場では、北米地域外に向けたモデルの生産を行っていません。
そこで注目したいのは、近年ホンダが海外生産拠点として重視しているタイ・アユタヤ工場です。
■タイで生産される右ハンドル仕様「RS」を導入する手もある!
タイ王国は日本と同じ左側通行を採用しており、国内向け車両は右ハンドル&右ウィンカー仕様となっています。
アユタヤ工場では「アコード」「BR-V」「HR-V」、そしてCR-V、シビックといった車種の生産を行っており、すでにアコードは日本国内市場へ輸入販売されている実績もあります。
日本導入の可能性もあり!? タイ仕様の6代目ホンダ「CR-V e:HEV RS」(ハイブリッド仕様)
この6代目CR-V(タイ国内仕様)は、全長4691mm×全幅1866mm×全高1681mm(2WD)/1691(AWD)mm。ホイールベースは2700mm。先代5代目CR-Vに比べると、全長が86mm、全幅が11mm、全高が1mm、そしてホイールベースは40mm延長され、さらにひとまわり大きなボディサイズとなっています。
パワーユニットは1.5リッター直列4気筒VTECターボと、2リッターハイブリッド(e:HEV)の2種類で、日本国内市場における5代目モデルと同じ。駆動方式はFFとAWDが両車に設定されている点も変わりません。
ここまでを考えると、ZR-Vでもカバーできるうえ、さらに車体が大型化した6代目CR-Vはやはり日本市場ではやや持て余してしまいそう…と思ってしまいますが、CR-Vの特徴のひとつは、ガソリンエンジン車に3列シートが設定されていること。
ホイールベースが延長されたぶん、2列目や3列目の居住性については向上していることが予想され、これは新型CR-Vならではの魅力といえるでしょう。
そしてもうひとつ、タイ仕様CR-Vの魅力はスポーティグレード「RS」の存在です。
最上位モデルに位置づけられるe:HEV RS 4WDは、148ps/6100rpmを発揮する2リッター直噴エンジンに、184ps/5000-8000rpmを発生するモーターを組み合わせています。
興味深いのは、ZR-Vやアコード、「ステップワゴン」のようにボタン式のシフトセレクターではなく、一般的なレバー式を使用しているところ。従来の都市型SUVのイメージから少し脱却し、よりタフな印象を強調する狙いがあるのかもしれません。
外観では前後バンパー下部やフェンダーモールがボディ同色となるほか、ドアミラーやリアスポイラー、シャークフィンアンテナなどはピアノブラック仕上げとなり精悍さをアピール。フロントグリルおよびテールゲートには、おなじみの「RS」エンブレムが装着されています。
ホイールも専用デザインの19インチとなり、235/55R19サイズのタイヤが組み合わされるなど、見るからに「ほかとは違う」雰囲気を身に纏う仕立てとなっています。
もちろん、安全運転支援技術の「Honda SENSING(ホンダセンシング)」は最新バージョンがCR-V全モデルに備わるほか、主要グレードでは新マルチビューカメラシステムや9インチのタッチパネル式インフォテイメントシステムを標準装備。e:HEV RS 4WDでは、新型ヘッドアップディスプレイや、12個のスピーカーを中心としたBOSE製オーディオシステムが標準となるなど、かつてのような「海外工場生産車=廉価モデル」というイメージは完全に払拭していいといえるでしょう。
現在、日本国内市場ではZR-Vをはじめヴェゼル、WR-Vのいずれも販売好調であり、6代目CR-Vのマーケットは決して大きいとはいいにくいのが実際のところです。
とはいえ従来のCR-Vオーナーをはじめとして、せっかくなら車内空間の広いミドルクラス以上のSUVが欲しい、あるいはもっとタフでオフロードイメージの強いSUVが欲しい!と考えている人もきっといるはず。
なんといっても6代目CR-Vは、SUVの本場である北米市場において2023年に36万台以上を売り上げたベストセラーであり、その基本性能は世界各地域で絶賛されています。
そんな6代目CR-Vの右ハンドルモデルが、タイ・アユタヤ工場で生産が開始されたのだから、ぜひ日本市場への導入に期待したいところです。
少なくともアメリカで右ハンドルモデルを生産し、太平洋を横断して輸送することに比べたら、ずっとハードルは低いハズ。
まもなく日本市場に販売される予定の新型CR-V。アメリカ生産のe:FCEVだけでなく、タイ生まれの3列シート車やe:HEV RSも(台数限定でもいいから)ぜひ導入してほしいところ。
その可能性は決して低くないと思いますが、はたしてどうなるでしょうか。
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