スバル「上質SUV」“STI仕様”がスポーティすぎる! 伝統の「スバルサウンド」も魅力!? 「レイバック」STIパーツ装着車の印象は?
くるまのニュース / 2024年7月3日 14時50分
スバルの新型SUV「レイバック」に「STIパフォーマンスパーツ」を装着したクルマを試乗してみました。
■スポーティな味付けの「レイバック」STI仕様を試乗!
「レヴォーグ・レイバック用のSTIパフォーマンスパーツが発売になったので試乗してみてください」。
スバル「レイバック」登場の時に書いた通り、このクルマ、歴代スバルの中で最も上質な足を持っている。なのに少しばかり地味なのかスバル応援団の皆さんもあまり話題に上げない。クルマって目立たないとお客さんに忘れられちゃいます。
ということでSTIがパーツを出してきたのだった。
全体のイメージはSTIパフォーマンスということで、スポーティな方向になっています。
個々のパーツを見ると、エクステリアの目玉は「エアロパッケージ」。そして1800ccエンジンの持ち味(昔ながらの不等長エキマニ)を活かし、スバルサウンドになるマフラー。さらに走りの味をさらに引き上げるべく「フレキシブルタワーバー」と、前後の「フレキシブルドロースティフナー」でシャッキリ感を出す。
エアロパッケージはフロントとサイド、リア下回りにルーフというフルスペック。STIの説明によれば空洞実験まで行っており、キッチリ数値を向上させているという。
なかでも効きそうなのがボルテックスジェネレーター付きのリアスポイラーだ。フロントエアロの整流効果もあるだろう。機会あったらぜひ標準モデルのレイバックと乗り比べてみたいと思う。
マフラーは明確に「いいね!」。今や騒音規制が厳しいため絶対的な音量こそ上げらないものの、アイドリングと、走り出して20~30km/hまではスバルサウンドを楽しめる。
「さすがメーカーのパーツですね!」と感心したのは、普段なら絶対的な音量は大きくなっておらず静かなこと。深夜や早朝でも近所に迷惑を掛けずに済む。次はスピーカーで車内に流して欲しい。
街中から高速道路、様々なタイプのワインディングロードを走ってみたが、やはりレイバックの走りの味は素晴らしい!
乗り心地は良いし上質。ステアリングフィールだって良い。STIパフォーマンスパーツの味見と言うことで、少しペースアップするとリアサスの落ち着きが足りなくなってくるけれど、減衰力を上げてリアシートの乗り心地が悪くなるのなら、このままを望む。
以上、スポーツ方向に振ったレイバックが欲しいなら満足すると思う。
私(国沢光宏)はどうかと聞かれたら、「違う方向にしたいですね~」。
おそらく、今のスバルにはトレンドを見るアドバイザーがいないのかもしれない。
先日、トヨタは「クラウンクロスオーバー」に「ランドスケープ」という、スバルがアメリカで出している「ウィルダネス」のような車高を一段と上げたモデルを追加し、話題を集めている。
レイバックもウィルダネスのように車高アップしたモデルを出したら存在感が大きくなると思う。レイバックの最低地上高は200mmもある。こいつを220mmくらいにすると、全く違う雰囲気になります。
そもそもスバルのクロスオーバーが人気なのは、「存在感あって強そうだから」である。靴で言えば、トレッキングシューズのようなもの。だったら一段とタフに振ればいい。
ウィルダネスのような方向なら大パワーエンジンも不要。標準の177馬力で十分。足回りもSTIならキッチリ仕上げてくることだろう。
クラウンクロスオーバーも25mm上げている。“足の良い”レイバックなら20mmくらい何ともないと思う。
フレキシブルドロースティフナーやリアスポイラーも、車高アップすると薄れるシャッキリ感をカバーしてくれることだろう。
繰り返しになるけれど、現在のクロスオーバー&SUV人気は、「アウトバック」や「フォレスター」から始まったと言ってよい。そして今や主役になった。
だからこそツーリングワゴンやセダンをカタログから落としている。今のユーザーのニーズは「よりワイルドに!」。
素晴らしい仕上がりのレイバックが話題にならないのは、“ワイルドさ”不足によるものだと私は思う。
STIパフォーマンスの第2弾は、ぜひウィルダネスみたいな方向でお願いしたい。
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