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「愛車がゲームボーイで盗まれました。」 物理対策×電波遮断カンペキのはず… なぜ? 一方で「ランクル」発見出来た例も 盗難前後にやるコトは?

くるまのニュース / 2024年7月7日 11時50分

毎日のようにSNSでは愛車が盗難被害に遭ったという投稿が見られます。万全な対策をしているのにもかかわらず被害に遭う。最新の盗難方法とはどのようなものなのでしょうか。

■最恐!GAME BOYなぜ生まれた? CANインベーダーとは何が違うのか

 近年、電子化が進んだクルマの窃盗手口は「リレーアタック→CANインベーダー→GAME BOY」と進化してきました。

 これらの手口で盗まれるのはスマートキーを採用する比較的新しい車種(トヨタやレクサスなど)が対象です。

 それぞれの手口と防盗対策、現状について改めて紹介しておきましょう。

 まず、リレーアタックはスマートキーから発する微弱な電波を特殊な機械で増幅させてキー解錠やエンジン始動を行います。

 スマートキーとクルマが近い位置、例えば一戸建てで敷地内に駐車スペースがあり、玄関やクルマのすぐ上の2階の部屋にスマートキーを置いているような状態で可能になる手口です。

 ただし、スマートキーを金属の箱(クッキーの缶や専用の電波遮断ケースなど)に保管していればほぼ防ぐことが可能です。

 またメーカーでもスマートキーの電波を弱める「節電モード」を新設定するなどして対策を講じています。

 一時期はリレーアタックによる盗難が急増しましたが、比較的簡単で安価な方法で防げることもあって昨今は激減しています。

 次にCANインベーダーです。

 リレーアタックに続いて2017年~2018年頃から増え始め、2020年後半から急増している手口です。

 CANとは 【Controller Area Network】を意味するIT用語でECU(電子制御装置)やエンジン、各種センサーなどの部品をつなぐ装置が一つの伝送路を共有します。
 その伝送路に特殊な機械で侵入し、ドアロック解除&エンジン始動する窃盗手口をCANインベーダーといいます。

 なおトヨタではCANインベーダー対策として2023年夏より純正セキュリティ「トヨタセキュリティシステム」(17000円~)をディーラーにてオーナーにのみ対面販売しています。

 また、トヨタ「ランドクルーザー300」では2022年11月1日製造車から、現行の40系アルファード、クラウン、プリウスには標準装備されています。

 標準装備されていないモデルについてはディーラーで「トヨタセキュリティシステム」(税込み17050円)の取付けが可能です。

 しかし、残念なことに一時期は効果を発揮していたようですが、すでにトヨタセキュリティシステム対応の窃盗ツールが2024年春頃から登場しています。

 CANに接続するタイプですが、GAME BOY同様にスペアキーの複製も可能です。

 そして最近耳にする機会が増えてるのが「GAME BOY」。

 2024年に入って急速に普及しているのが「GAME BOY」です。

 ドアハンドルを引いて発生する信号をGAME BOYでキャッチし、その情報を解析してスペアキーを作って自走で盗む手口です。

 CANインベーダーと違ってクルマに全く傷をつけることなく、スペアキーまで短時間で作れるところがポイントです。

 GAME BOYが開発された背景には前述した「トヨタセキュリティシステム」が関係しているという見方もあります。

 トヨタ純正のセキュリティシステムは当初、かなり防盗効果があったため、これに対応できる窃盗ツールとしてGAME BOYが開発された背景があります。

 正式名称はキーエミュレータ(鍵を複製する)で、GAME BOYは商品名です。

 現在、GAME BOY、GAME BOY2、GAME BOY-TEKの3種類があり、すべてトヨタ&レクサス用となります。
 それぞれ対応する車種が異なっており、新しい車種に対応するものはその分高額(最高約500万円)になっています。

 なお一時期簡単にできる対策として、カギを金属の箱に入れ電波を遮断するという方法がありましたが、CANインベーダーやGAME BOYによる窃盗では防げませんの注意してください。

■GAME BOYの見た目は? 盗難は防げる? 今できるコトとは

 GAME BOYによる盗難を防ぐ社外カーセキュリティとして人気なのは、ゴルゴ・パンテーラ・バイパー・クリフォードなどの有名セキュリティです。

 しかし、現在、これらのセキュリティを扱う認定セキュリティプロショップは首都圏、東海圏を中心に予約が殺到しています。

 その背景んはトヨタ「ランドクルーザー250」の納車が本格化したことや、GAME BOYによる盗難が激増したことが挙げられ、6月以降は社外セキュリティの需要は高まるばかりです。

 中には施工まで1年近く待つところもあります。

 では、それまでの間、愛車はどう守るべきでしょうか。

 ハンドルロックや簡易なタイヤロック、ペダルロック(ブレーキペダルにロックをかけてブレーキを踏めないようにする)も多数の突破報告があります。

 オーナーとしては今晩にでも盗まれるかもしれない、という不安でたまらない日々を送っていることでしょう。

2006~2017年モデルまでのトヨタ・レクサスに対応。1万ユーロの安いモデル(画像:ロシアの販売サイト)2006~2017年モデルまでのトヨタ・レクサスに対応。1万ユーロの安いモデル(画像:ロシアの販売サイト)

 そこで筆者がこれまでの取材の中で、比較的待ち時間が少なく、防盗効果が高いと判断できる10万円以下の社外セキュリティをいくつかご紹介したいと思います。

 まずは「タイヤガード(鍵商)」です。

 金庫職人の清水氏(鍵商)が20年ほど前に独自製作で発売開始。

 これまで約3000個を販売し4件の盗難報告があったそうですが「オーナーがカギをかけ忘れた」「クレーンで吊られて盗まれた」などが理由で、ロック部分が破壊されて盗まれた報告はゼロとのことです。

 発売以来6回のアップデートを行っており現在の価格はオプションなど含めて約10万円(車種やタイヤサイズによって異なる)。

 取材に行ったときもその日の朝にランドクルーザー250が納車されたオーナーが「今晩から使いたい」といってタイヤガードを引き取りに来ていました。

 次に「KaKaRUN(K2)」で、燃料カットの隠しスイッチをつける方法です。

 K2ではオーナーと施工主にしかわからない起動装置で起動しない限りエンジンがかからない仕様としています。

 たとえGAME BOYでキーが複製されてもエンジン始動が困難で、税込みで2万9700円から6万6000円※取り付け工賃込み価格(K2での取り付け価格)となってます。

 最後は「Argus-D1(ユピテル)」です。

 GAME BOYでの自走盗難をほぼ100%防ぐパンテーラ、ゴルゴの機能をシンプルにした製品。

 自走盗難対策に特化しています。9万9000から(アルゴスD1基本セット、取付工賃含む)となっています。

※ ※ ※

 なお最近では1度ゲームボーイによる盗難被害に遭ったものの、SNSで被害を投稿し、それが拡散されたことで無事に発見されたケースも。

 SNSでは連日のように盗難被害が投稿されています。人気車種に乗っているユーザは、日頃からの対策や盗難後の対応方法などを改めて確認しておきましょう。

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