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なぜ「斬新な信号」ジワジワと増加中? 「うっかり発進」で違反検挙される場合も! 事故減少に期待も「万能」と言えないワケ

くるまのニュース / 2024年7月15日 19時10分

信号にはさまざまな種類がありますが、近年増えているのが「歩車分離式信号」です。いったいどのような特徴があるのでしょうか。

■「歩車分離信号」のメリット・デメリット

 クルマを運転するか否にかかわらず、ひとたび家の外に出たら必ず存在するのが「信号」です。
 
 信号にはさまざまな種類があるのですが、なかでも近年増加しているのが「歩車分離式信号」です。
 
 どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

 信号が交通にとっては非常に重要な役目を果たしているのは誰でも知っているでしょう。

 現在使用されている信号機の種類は主に6種類あり、もっとも一般的なのが「定周期式」で、決められた時間に沿って信号が切り替わるもの。複数のパターンが組み込まれていて、交通量などを自動検知して最適なパターンで点灯する「プログラム多段式」と呼ばれるタイプも存在します。

 次にポピュラーなのが「感応式」と呼ばれるタイプ。通常は交通量の多い道路側の通行を優先していますが、クルマや歩行者を検知した場合のみ信号が切り替わります。

 これに付随するように設置されるのが「押しボタン式」で、主に横断歩道をわたる歩行者のための信号です。

 ほかには「時差式」があり、対向車の通過を待つ必要がある箇所で右折に配慮して設置されもの。同じ道路でも進行方向によって青信号の点灯時間が異なることで、右折しやすい交通環境を生み出しています。

 この時差式を矢印で表示したのが「矢印式」で、たとえ信号が青だとしても矢印表示の方向しか通行してはいけない、逆に赤信号でも矢印表示があればその矢印の方向へは通行できるようにしたタイプです。

 そして現在、最新式と言えるのが歩車分離式です。これは、歩行者用と車両用の信号のタイミングを変え、歩行者を横断させてから通行できるように矢印表示で指示するというものです。

 この歩車分離式にもいくつかあり、すべての車両用信号が赤で歩行者が斜めにも横断できる「スクランブル方式」、斜めへの横断はできないけれど歩行者用が青の場合は車両用がすべて赤になる「歩行者専用現示方式」、歩行者用が青のときは同一方向側のクルマに矢印信号を表示せずに左折・右折のタイミングをずらす「右左折車両分離式」、同じく歩行者用が青信号のときクルマの右折を制限する「右折車両分離式」など、交通量や交差点の規模などにより細かく仕様が分かれています。

 では、歩車分離式信号にはどのようなメリットがあるのでしょうか。都内の教習所で教習指導員だったI氏に聞いてみました。

「メリットは、歩行者用信号が青のとき、右左折してくるクルマが来ないことです。これにより巻き込み事故や右直(右折と直進)事故が大幅に減少できると見込まれています。

 特に歩行者は速度が遅い人や急な飛び出しもあります。またスクランブル式であれば斜め横断ができるため、より歩行者は歩きやすいメリットがあります」

 歩行者とクルマ(やバイク)の交通の流れが分離されれば、確かに右左折時の交通事故は起きにくくなります。

 ただし、メリットばかりとも言えない現状もあるようです。

「デメリットとしては、右折・左折レーンが混雑した場合などは渋滞を誘発する恐れや、歩車分離式と気づかない後続車からの追突の可能性も高まる恐れもあります。

 また信号が切り替わったタイミングで『うっかり発進&左折』してしまうクルマも多く、完全に浸透するまでもう少し時間がかかりそうです」(教習所の元指導員 I氏)

 ほかにも、信号の待ち時間が長くなることで、歩行者が信号無視をするといった事態も懸念されます。

 クルマと歩行者の交通を分けることで事故のリスクを低減できることが歩車分離式の良いところですが、万能とはいえない部分もありそうです。

※ ※ ※

 ちなみに、うっかり発進&左折で取り締まりを受けるケースが増加しており、交差点で停車させられ、警察官に取り締まられている現場を目撃することが増えました。

 さまざまな種類の信号が存在するので、どのタイミングで発進したら良いのか、とっさに判断できないことがあるかもしれません。

 交通安全のためにも、信号をきちんと見るように心掛けましょう。

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