レクサス最小「小さな高級車」登場! 全長4.2m以下の小型ボディに「プレミアム内装」採用! 新型「LBX」何がスゴい?
くるまのニュース / 2024年7月12日 10時10分
コンパクトなボディに1.5リッターのハイブリッドを搭載し、「小さな高級車」として注目されているのがレクサス「LBX」です。昔から小さな高級車というコンセプトはありましたが、LBXとはどのようなモデルなのでしょうか。
■「LBX」一体何が高級なの?
1.5リッターハイブリッドシステムを搭載したコンパクトな高級車として、2023年11月にレクサス「LBX」がデビューしました。
コンセプトは「サイズというヒエラルキーを超えたコンパクト・ラグジュアリー」。
小さいボディながらインテリア質感や装備などでプレミアム感を感じさせる、いわゆる「小さな高級車」として登場しました。
この小さな高級車というのは昔からあったコンセプトなのですが、現代においても小型の高級モデルはトレンドになるのでしょうか。
レクサスとしてエントリークラスとなるLBXは、トヨタのBセグメント車「ヤリスクロス」とコンポーネンツを共有。
「GA-B」プラットフォームを採用し、搭載されるハイブリッドシステムもほぼ同じ、サイズも全長4190mm×全幅1825mm×1545mm、ホイールベース2580mmというボディサイズも、全幅以外はほとんど同じなのですが、しかし、それ以外は「よくぞここまで」というほど違います。
まず基本コンポーネンツが同じと言いつつも、LBXにはレクサスならでの改良が加えられたほか、ハイブリッドシステムも改良されています。
デザインは新世代レクサスの象徴でもある「ユニファイドスピンドル」のフロントマスクを採用。もちろん塗装を含めたエクステリアの質感が高いのはいうまでもありません。
それ以上にすごいのがインテリアです。レクサスが提唱する、運転操作に集中できる新たなコックピット思想「Tazuna Concept」を採用しつつ、水平基調のデザインでまとめられています。
さらに、全体をレザーで取り囲み、中央に位置するメーターパネルは12.3インチと大画面を採用。
唯一の不満とされているのがリアシートの狭さですが、上質なクッションやレザーをふんだんに使えば多少狭くなるのは仕方ないところ。
そもそも多人数乗車を目指していないともいえる作りが、小さな高級車ならではの余裕といえるのではないでしょうか。
ちなみに、ヤリスクロスとは価格も全く違い、ヤリスクロスが190万7000円から315万6000円なのに対し、LBXは460万円から576万円と、約2倍ものプライスとなっています。
■「小さな高級車」はトレンドになる?
ここからはプロの意見を聞いてみたいと思います。軽自動車からベントレーやロールスロイスといった超高級車を扱ってきた自動車販売店のO氏も、LBXの走りの質感の高さに感動したと言います。
「LBXを実際に運転してみましたが、ヤリスクロスと同じハイブリッドを採用したとは思えないほど、エンジンの振動を感じませんでした。
それにインテリアの質感の高さは間違いなくレクサスの上級モデルと同等のクオリティです。
また少し下げられた着座位置で(ヤリスクロスより15mmダウン)、全体のバランスがより適正に配置された印象を受けました」
レクサス新型「LBX」
今までも小さな高級車をコンセプトとしたクルマは登場しており、国産車よりも輸入車にはそういったモデルが多く存在していました。
「古くはオールドミニを高級車に仕立てた『バンデンプラプリンセス』やルノー『5(サンク)バカラ』など、コンパクトカーに高級な内装を組み合わせる手法のモデルは、特に欧州車でよく見られました。
今でもほかのブランドとのコラボした特別仕様車的なモデルは見かけます。
ただLBXの新しいところは、これを限定車ではなく、単独車種としてラインナップに加えているところでしょう」(自動車販売店 O氏)
世界中の自動車メーカーは、常に数年から十数年先を見越してクルマを開発していると聞きますが、LBXが登場したことにより、今後は小さな高級車(またはさらに高級なグレード)がトレンドとなっていくのでしょうか。
「間違いなく高級コンパクト路線は、日本でも流行ると思います。
というのも、クルマに憧れた世代(30代~60代)が徐々に高齢化し、そうすると反射神経や車両感覚も鈍ってきます。
そこで、運転しやすくて、ダウンサイジングをしても納得できるクルマが欲しくなるわけです。
大型車から乗り換えても満足できる小さな高級車の需要がますます高まっていくと思います」自動車販売店 O氏)
※ ※ ※
ミニバンやトールワゴンのように実用性なモデルが人気となっていますが、クルマに実用性以外の「特別な何か」を求める層は一定数います。
そんな人の所有欲を満たす小さな高級車は、人気ジャンルのひとつになるのかもしれません。
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