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何が変わった? レクサスが「味を磨く」って! 見た目は同じも中身は違う試作車? レクサスが目指すモノとは

くるまのニュース / 2024年7月21日 12時0分

「最近のレクサス車って何か変わった?」という人がいますが、実際に何か変わっているのでしょうか。今回はレクサスの「味磨き活動」を体感してみました。

■改造LS&改造NXに乗って分かった「レクサスらしさ」とは

 最近のレクサス車に乗るとセダン、SUV、ミニバンとサイズやタイプが違うけれども「どこか乗り心地が似ている」という印象を受けます。

 その印象はどのようなこだわりから生まれてくるのでしょうか。

 レクサスは、トヨタの高級ブランドとして1989年に誕生しました。

 その1989年に開催されたデトロイトショーにて初代「LS」が発表。

 初代LSは、高い次元で乗り心地とハンドリングを両立するために4輪ダブルウィッシュボーンサスペンションをはじめとする様々な革新的な技術を採用。

 さらに初代LSの高い静粛性は欧州のメルセデス・ベンツやBMWなどの様々なブランドからも注目されます。

 当時の逸話として、メルセデス・ベンツが二十数台を購入し、分解して徹底的に分析したと言います。

 こうして誕生したレクサスは、初代LSを皮切りにプレミアムブランドとして注目を集めてきました。

 日本では2005年に販売網が築かれ、現在のレクサスブランドが展開されています。

 その間にもセダンとしてLS、GS、ES、ISなど、SUVとしてRX、NX、UX、GX、LXなどを投入。

 さらにはトヨタ・レクサスの技術を結集させたLFAも誕生しました。

 2021年には2代目NXが誕生。これがデザイン・走行性能などを全面刷新した「次世代レクサス」としての第1弾となります。

 その後も、レクサスは新たなモデルを投入。小さな高級車「LBX」、北米で人気の「GX(2代目)」、3列専用SUV「TX」、ラグジュアリームーバー「LM(2代目)」など多様なラインナップを確立しました。

 ここで最近のレクサス車に乗ると思うのが冒頭の「サイズやタイプが違うけれども“どこか乗り心地”が似ている」という印象を受けたということ。

 具体的に言えば、タイトなサーキットを走っていて、コーナー前の減速感、コーナー時のロール感、コーナー後の加速感などの一連の動作が小さなLBXから大きなLMまで同じというもの。

 その走りについて、それぞれの開発陣から「すっきり奥深い」という共通のキーワードが語られました。

 これに対して、同じブランドだから同じ方向性の「走り・乗り心地」なのは当たり前という人や、「同じだから」では語りきれない何かがあるのではないかという人も。

 そんな「すっきり奥深い」を体感出来る機会がありました。

 レクサスの開発陣は、「どのレクサスに乗っても同じ味を感じる」という狙いをもとに各クルマの個性を活かしつつ、「レクサスらしさ」を盛り込むことを日々続けてきたと言います。

 また同じく欧州のプレミアムブランドを見てみるとどのモデルに乗っても「同じ味を感じる」という部分にも改めて着目してきたと言います。

 こうしたレクサスの活動は「味磨き活動」として2018年頃から行われてきました。

 実際には前述のメルセデス・ベンツが初代LSを徹底的に調べ上げたことを、今度はレクサスが実践。

 欧州のプレミアムブランドのモデルを見ると、従来の土台の数値を見る限り、レクサス車と同等、もしくはレクサス車のほうが良いということもあったようです。それでも実際に乗り比べると「何かが違う」と。

 さらに調べて分かったのが、どの欧州のプレミアムブランドもやり方は異なるものの「シャシ/ボディ/土台/素性」という基礎部分において共通の方向性を持っているということでした。

「NX」では改良毎に「ボディ(土台)のフロント先端」、「ボディ(土台)のリア後端」を投入してきた「NX」では改良毎に「ボディ(土台)のフロント先端」、「ボディ(土台)のリア後端」を投入してきた

 この共通の方向性を受けて、レクサスとしては核となる土台を作り、その土台から共通の考え方を構築、そしてそれを全レクサス車に織り込んでいけば、サイズやタイプが違えど「すっきり奥深い」という共通のレクサスらしさが出来るというものでした。

 実際にレクサスの渡辺剛プレジデントでは様々な場で「素性の良さ」というキーワードを出していますが、具体的にはいままでと何が違うのでしょうか。

 前述の「基礎部分において共通の方向性」というのは大きく「土台のフロント先端」、「センタートンネルの接合部の先端」、「センタートンネルの接合部の後端」、「土台のリア後端」という4つ。

 従来のレクサス車では、「土台のリア後端」やトンネルの静粛性などは意識していたと言います。

 そこで「残りもやったらどうなるのか」という疑問に応えるために現行LSでは全4個所、ヤリスクロス、ES、LM、LXでは「土台のフロント先端」と「土台のリア後端」を改造した試作車を制作。

 それぞれで効果を実感したといい、開発陣によれば「どれかひとつではなく全4個所をやることに意味がある」と言います。

 なおこれらの4個所の改良は、あとからでも出来る部分と出来ない部分があるといい、LMでは最初から「土台のフロント先端」「土台のリア後端」を実施。

 UXやNXでは、商品改良時に「土台のフロント先端」「土台のフロント先端」を入れてきたようです。

 そんな土台の改造ですが、一般ユーザーでも体感出来るものなのでしょうか。

■いざ改造LS&改造NXに試乗! 印象は? 嘘…こんなに違うの?

 今回、味磨き活動の一環で製作された現行LS(ノーマル)、改造LS。現行NX(ノーマル)、改造NXに乗る機会を得ました。

 場所はレクサスやGRが開発の拠点とする「Toyota Technical Center Shimoyama」の第3周回路。アップダウンや様々なRのコーナーなどかなりアグレッシブなコースです。

 まずは現行NX(ノーマル)、改造NXに乗ります。

 普段、愛車で先代NX(初期)、日頃仕事で現行NX(改良前)に乗りっています。

 さらには2024年2月29日に発売された「土台のフロント先端」「土台のフロント先端」が改良されているモデルに試乗しました。

 今回の改造NXは、上記2つに加えて「センタートンネルの接合部の後端」を加えた全3個所のもの。

 まずは、現行NX(ノーマル)に乗ります。そして改造NXに乗り換え、いざ走り出す瞬間の初動から何かスッキリした印象を受けました。

 そしてコースに進入し、速度をあげていくにつれ、土台がしっかり付いてくる、コーナーではノーズが入りやすい、そして所々にある段差も上手く処理しているなど現行NX(ノーマル)との差は歴然。

 またすでに2個所の改良を盛り込んでいる最新版よりもさらに洗練された印象を受けました。

 同乗していた開発者によれば「土台がしっかりしたことで、サスペンションが適切な動きになることが乗り心地にも聞いている」と話してくれました。

2代目「NX」は登場から常に進化していた? (画像は2024年2月発売モデルを一般道で試乗した様子)2代目「NX」は登場から常に進化していた? (画像は2024年2月発売モデルを一般道で試乗した様子)

 次に現行LS(ノーマル)、改造LSを試乗します。

 現行LS(ノーマル)は普通に乗る分には悪くはありませんが、そのサイズや重さからしてタイトコーナーなどではやや辛い部分も。

 対して改造LSは前述の全4個所を織り込んだモデルです。

 その違いは、改造NX同様に乗り出しから数メートルで分かります。各所の動きがどこかしっとりした印象となっています。

 現行LS(ノーマル)では辛かったタイトコーナーでも気持ちよくステアリングを切っていける、さらに改造NXと同じようにサスペンションが心地よく動いてくれるという劇的な変化です。

 またLSはショーファードリブンということもあり、後席の乗り心地も大切な部分。

 乗り込むと自分で運転しているだけでは分からない「無意識の移動」における振動や音が改造LSでは大きく低減されているのが分かりました。

「LM」は登場から味磨き活動の成果を織り込ませている「LM」は登場から味磨き活動の成果を織り込ませている

 このように土台の4個所にこだわることで、そのクルマがまるで全面刷新したほどの「良さ」が出てくることを体感しました。

 こうしたこともあり、最近のレクサス車では改良するタイミングであとからでも出来る部分の改良を投入しており、全面刷新では最初から織り込むということをしています。

 他にも今後も改良のタイミングで入れられるモデルには随時検討していきたいとのこと。

 それでも全4個所のうち、「センタートンネルの接合部の先端」、「センタートンネルの接合部の後端」はあとから入れ込むことは難しいと言いますす。

 しかしながら次世代モデルには最初から全4個所を織り込んだクルマづくりを行っていくとしています。

 なおこの味磨き活動は、あくまでもベースとなる土台で共通のレクサスらしさをもたらすためのもの。

 その先にある各モデルの「個性」はそれぞれのチーフエンジニアが織り込むことで走りは共通しつつも、決してキャラ被りはしないラインナップを構築することが出来ると言います。

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