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名古屋~高崎が最短ルートに!? 長野の“山岳地帯”つらぬく新高速道路「上田諏訪連絡道路」のすごさとは 「地味に遠回り」解消図る超短絡路

くるまのニュース / 2024年7月26日 7時40分

長野県の新たな南北軸の高規格道路として、「上田諏訪連絡道路」という構想が具体化に向けて進んでいます。完成すればどう便利になるのでしょうか。

■「近くて遠い」岡谷と上田を直結

 長野県の新たな南北軸の高規格道路として、「上田諏訪連絡道路」という構想が具体化に向けて進んでいます。
 
 完成すればどう便利になるのでしょうか。

 上田諏訪連絡道路は、岡谷市と上田市をむすぶネットワーク構想です。松本・岡谷・諏訪エリアと長野・上田・軽井沢エリアの間には広大な山岳地帯が広がっていて、快適な道路は皆無。かろうじて、松本と長野を直結する長野自動車道が北回りであるだけです。

 一般道路では、岡谷~上田は国道142号・国道152号がつながっています。これにより、愛知・静岡方面から高崎方面への最短距離抜け道として、長距離ドライバーにとって重宝しています。恐ろしい山道だった和田峠も、1978年に「新和田トンネル」が開通して、「まともに通行可能な道」に生まれ変わりました。

 この国道ルートを高規格化し、生活道路から「全国規模のネットワーク道路」として整備するのが、上田諏訪連絡道路です。

 実現すれば、名古屋方面から中央道、静岡方面から三遠南信道で北上してきた交通が、延々と長野へ迂回することなくそのまま上信越道へ直結し、高崎・水戸方面へスムーズに移動可能となります。

 さらに、上田から草津温泉を経て渋川までをむすぶ「上信自動車道」の構想もあります。実現すれば「名古屋~上田~新潟」の縦軸ダブルルートという役割も果たすこととなります。

 気になる進捗ですが、2021年の関東地方整備局の「新広域道路交通計画」に構想路線としてリストアップされ、にわかに機運が高まりました。

 事業化を果たすには、まず「計画段階評価」で概略ルートを決定し、都市計画決定と環境アセスメントの手続きを完了させる必要があります。

 現在はその計画段階評価をおこなう準備として、起終点や整備手法の検討や、交通課題の整理、交通量などの利用状況調査といった、基礎的な調査が長野県により行われているところです。

 計画段階評価がいよいよ動き出す場合、たいていの場合は年度初めの地方整備局の予算概要ではっきりと「やっていきます」宣言がなされる傾向にあります。

 知事も「長野県が目指す本州中央部広域交流圏の構築に、大いに資する道路」「大規模災害の発生時には、緊急輸送道路や広域的な迂回路としての機能も期待できる」と、早期実現を願っています。

 いっぽうで長野県内では、松本から高山方面をめざす「中部縦貫道」として、最初の「松本波田道路」工区が工事真っ最中。また静岡~飯田を直結する「三遠南信道」のうち、伊那山地をつらぬく「飯喬道路」工区も最盛期です。さらに、山梨県から佐久市へ全通をめざす「中部横断道」も計画具体化が進んでいます。

 これら進行中の道路計画に対し、予算の順番付けが行われるのか、はたまた同時進行でこの新路線も進められていくのか。今後の動向に注目です。

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