トヨタ「ルーミー」のライバル! スズキ「小型ハイトワゴン」がスゴイ! 全長約3.8mの背高ボディ&スライドドア採用「ソリオ」の“優位性”とは
くるまのニュース / 2024年7月29日 18時40分
スズキは主に軽や小型車を得意とするメーカーですが、そんななかでも特に根強い支持を集めているのが小型ハイトワゴン「ソリオ」です。そんなソリオの内装や荷室の使い勝手について紹介します。
■幅広い世代から支持を集める「激戦」の小型ハイトワゴン!
スズキ「ソリオ」は、ライバルのトヨタ「ルーミー」/ダイハツ「トール」と常に激戦を繰り広げている小型ハイトワゴンの人気モデルです。
実用性の高さで支持を集めているというソリオの内装や荷室の使い勝手について検証します。
3列シートはいらないけど5人乗れて、両側スライドドアが付いているけどコンパクトで運転しやすい。
いわば「2列シートミニバン」ともいえる小型ハイトワゴンのパッケージは、ファミリーだけでなく、アウトドアレジャーなど多趣味なシングル世代からも人気が高まっています。
2020年11月に現行モデルが登場したソリオは、全長が3790mmで全幅が1645mmと、5ナンバーサイズを使い切らないコンパクトなボディサイズで運転しやすさを重視。
かつ全高1745mmを生かし、天井が高く広々とした室内空間を備え、荷物もたくさん積めると評判です。
今回はそんなソリオの試乗記ならぬ“使用記”をお届けしたいと思います。
まず運転席に座ってみると、あらためて広大な空間で、腕をいっぱいに伸ばすことも可能。
インパネは横方向に広がるデザインで、紙パック飲料も入る四角いカップホルダーは、よく見ると底に丸型の凹みがあるので、細い缶やマイボトルなどもグラグラしにくいよう配慮が行き届いています。
ハンドルの奥はインパネアッパーボックスで、蓋を開けるとUSBがあり、充電しながらスマホが置ける設計。ここにディーラーオプションとなるETC車載器も搭載できるので、見た目がすっきりしつつ盗難防止効果が期待できます。
ハンドルの下には運転席アンダートレーがあり、タオルや折り畳み傘などを常備しておくのも便利。
助手席側にはまずインパネトレーがあり、ボックスティッシュを置いたりお財布や小さなポーチなども置ける広さ。その下のグローブボックスも大容量で、ここにもボックスティッシュが入ります。
そしてスズキ車ではお馴染みなのが、助手席の座面が持ち上がり、取り外しができる持ち手付きの収納が現れる助手席シートアンダーボックス。
ここに履き替え用の靴を入れたり、遊び道具や掃除道具など細々したものを入れておくことができます。
さらに、センターコンソールパネルの下には、取り外しができるインパネアンダーボックスもあり、ビニール袋を忍ばせてゴミ箱として使ったり、ガムやお菓子などを入れておくと使いやすそうです。
ほかに、ドアポケットはペットボトルとノートなど薄いものが入り、グレードによって運転席の座面の側面にも名刺入れなどが入るシートサイドポケットが。
フックは助手席の足元に1つありますが、耐荷重2kgでも細いストラップやビニールなどの持ち手じゃないと引っ掛けられない太さなのが残念。レザーバッグなどのしっかりした持ち手には向いてなさそうです。
■広すぎる後席を「効果的に冷やす」機能とは
続いて後席を見てみましょう。
クッションは厚みがあり、左右それぞれにセンターアームレストがあって、グレードによって折りたたみテーブルやロールサンシェードも左右についています。
スズキ「ソリオ」の後席は左右それぞれ独立して前後スライドしたりリクライニングすることもできます
この折りたたみテーブルは、ドリンクホルダーが2個にフックが3個もついていて、テイクアウトしたものを車内で食べる時などはゴミ袋を引っ掛けて使えるなどとても便利。スライドドアにもペットボトルホルダーがあります。
後席には前後スライド機構があり、最前端で膝まわりのスペースを測ってみると、握り拳で4から5個分もの広さがあります。
頭上のスペースも3個分で余裕たっぷり。小学校低学年くらいまでの子どもが立って着替えができるというのも納得です。
これなら、チャイルドシートを装着してもラクにお世話ができます。
スライドドアの開口部も大きく、後席の座面がちょうど身体を滑り込ませやすい位置にあるので、乗り降りがしやすいという印象。
センターウォークスルーで前席と後席が行き来できるので、子供と一緒にスライドドアから乗り込んで運転席に移動したり、狭い駐車場で後ろから降りたりと、さまざまなストレスが軽減されるはずです。
また、これだけ後席のスペースが広いソリオなら、シートアレンジで前席と後席をフルフラットにすると、足を伸ばして寝転がることができます。
身長180cmの人でも余裕とのことなので、車中泊にも使いやすそう。
天井には、フロントから吹き出すエアコンの風を素早く効果的に後席へ届けてくれる「スリムサーキュレーター」があり、これなら暑がりの人も後席で快適に過ごせるはず。
最強にすると作動音がちょっと大きめになりますが、エアコンの効きが良くなれば少なからず燃費にも影響するので、ありがたい装備です。
スズキ「ソリオ」の室内はコンパクトながら非常に広く使い勝手も良好です[Photo:スズキ]
最後にラゲッジを開けてみると、フロアの地上高は665mmあるのでちょっと高めかなという印象。
このほうが、スーパーマーケットなどのショッピングカートから荷物を積み替えるのはラクですが、自転車を持ち上げてタイヤを乗せるまでがけっこう大変でした。
ただ、後席はワンアクションでフラットになり、隙間が開くこともないので荷物を奥まで入れるのはスムーズ。
後席使用時でも荷物スペースはたっぷり取れて、背もたれのレバーで簡単にスライドできるので、めいっぱい前にすると42リットルのスーツケースも余裕で積めました。
さらに、ラゲッジのフロアボードを開けるとサブトランクがあり、スーパーのカゴが入るくらい深さもあって大容量。ボールなどの転がってしまうものや、バケツなどの洗車道具もたっぷり入ります。
フロアボードは立てかけて開けたままにもできるので、ベビーカーを縦に積むなどアレンジができるのも便利です。
※ ※ ※
こうして使ってみると、室内でオムツ替えをしたり離乳食を食べさせたりといった、小さな子供がいるファミリーはもちろん、カップルで車中泊の旅をするといった趣味にも大活躍しそうなソリオ。
全車速追従機能付きアダプティブクルーズコントロール(ACC)など、先進の安全運転支援装備も充実しているので、ロングドライブにもぴったりです。
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