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「防火水そう」「消防水利」と書いてある道路標識を見かけます。一体何に気を付ければいいのでしょうか? 無視したら警察に検挙されますか?

くるまのニュース / 2024年8月26日 5時50分

「防火水そう」「消防水利」などと書かれた丸い標識が路肩などに立っていることがあります。この標識は何のために設置されているのでしょうか。また、この標識のある場所では、どのようなことに気を付けなければならないのでしょうか。

■たまに見かける標識 どう対応すべきか

 赤地に白文字で「防火水そう」と書かれた丸い標識が路肩などに立っていることがあります。
 
 あるいは青地・赤囲みに白文字で「消防水利」と書かれた丸い標識の場合もあります。
 
 免許更新などで配布される「交通教本」の標識一覧にも載っていませんが、この標識は何のために設置されているのでしょうか。また、この標識のある場所では、どのようなことに気を付けなければならないのでしょうか。

「防火水そう」の標識は、その場所に「消防用の防火水槽」が設置されていることを示す標識で、この周囲は「駐車禁止」なのです。

 防火水槽とは、消火活動に使われる水を確保した「消防水利」のひとつで、地上にフェンスなどで囲われたプール状の水槽のほか、市街地などでは建物の地下や屋上などに貯水タンクなどの貯水機能を確保し、道路に面した場所などに「吸水口」が設置されていることもあります。

 消防水利には、防火水槽以外にも「消火栓」や一般の河川、池や井戸などが指定されており、吸水口や取水箇所にはそれぞれの場所に「消火栓」や「消防水利」の標識が設置されています。

 消火栓は地下の水道管などに直接繋がった設備で、形状には種類がありますが、よく見かけるのはマンホール内に吸水口を設置したタイプや、地上に立管があるタイプなどです。

 防火水槽や消火栓は道路脇や歩道上など、消防車(ポンプ車)からアクセスしやすい場所に設置されており、道路標識以外にもマンホールにマーキングが施されているなど、目につきやすいよう工夫されています。

 これらのマンホールや立管などが駐車車両によって塞がってしまうと消防活動の妨げとなってしまうことから、各自治体や消防組合などでは、防火水槽をはじめとした消防水利の付近には駐車しないよう呼びかけています。

 道路交通法第45条(駐車禁止場所)では、この道路標識の設置された場所を駐車禁止に定めています。

 しかしそれ以外にも、必ず駐車禁止となる場所があります。

 その中でも消防水利に関わるものが「防火水槽の側端または出入口から5メートル以内の部分」と「消火栓、指定消防水利の標識が設けられている位置または防火水槽の吸水口もしくは吸管投入孔から5メートル以内の部分」です。

 防火水そうの標識の付近には「駐車禁止」の標識が設置されていることもありますが、駐車禁止の標識の有無に関わらず、駐車禁止となっているため注意が必要です。

 防火水槽や消火栓の付近で駐車すると、駐車違反として取り締まりの対象となるだけでなく、付近で火災が発生した場合に消火の遅れに繋がってしまう恐れがあります。

 普通車の場合、駐車禁止場所での違反は、違反点数2点と反則金1万5000円です。

 道路脇や路肩に駐車しようとする時は、駐車禁止の標識だけでなく防火水槽や消火栓を示す標識がないか確認するといいでしょう。

 また身体障害などの理由で「駐車禁止等除外標章」の交付を受けている人は、標章を掲げることで駐車禁止規制の対象から除外されます。

 しかし、標章を正しく掲げた場合でも、防火水そうや消火栓の周囲5メートルの範囲は、やはり駐車できません。

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