三菱「新型アウトランダー」まもなく登場! “3年ぶり刷新”で「スゴい4WD」搭載&「高級モデル化」進む!? 史上最大の「ビッグマイナー」はどうなる?
くるまのニュース / 2024年8月23日 9時30分
三菱「アウトランダー」の大幅改良モデルが登場します。一体どのような変更がなされるのでしょうか。
■まもなく「新型アウトランダー」大幅改良モデルが登場!
三菱のフラッグシップSUV「アウトランダーPHEV」に、この秋大きな動きがありそうです。その最初の動向は、2024年7月18日に行われたドイツでの発表でした。
同年10月1日に欧州市場へ、第2世代PHEV(プラグインハイブリッド)システムを搭載した新型が導入されると、ドイツ三菱本社からリリースが出されています。
そして、そのわずか数日後の8月1日。今度は日本でも大幅改良モデルの今秋登場が正式にアナウンスされました。こちらも詳細がすべて明かされることなく、ティーザー画像を数点公開したサイトをオープンするのみにとどまっています。
はたして、そのマイナーチェンジ(MC)の内容はどうなるのでしょうか。ドイツと日本からそれぞれ発表された情報から予想してみます。
ドイツで発表された欧州仕様と、日本仕様のMCモデルは、発表されるタイミングからほぼ同じ仕様となることが予想されます。欧州では現行型のアウトランダーは導入が遅れていて、今回がようやく初登場となります。
まずは欧州仕様(ドイツのリリース)から見ていくと、ひとつ有力な情報が記されていました。それは「次世代ツインモーター4×4 プラグインハイブリッド」を採用するという点です。
現行モデルの電動4WD制御技術は、「S-AWC(スーパー・オールホイールコントロール)」と呼ばれる前後2モーターの4WDが使用されています。
ツインモーターとの正式アナウンスがあった以上、今秋登場のMCモデルは現行S-AWCの進化版が搭載されるということでまず間違いないでしょう。
一方で、三菱ではトリプルモーターの電動4WDをずっと開発していて、その登場は近いのではないかともいわれています。
過去に2017年の東京モーターショーで披露された「e-EVOLUTION CONCEPT」でその存在を明かした、前1モーター/後ろ2モーターの電動4WDは、現在の電動S-AWCをさらに進化させたシステム。
リアの「デュアルモーターAYC(アクティブヨーコントロール)」と呼ばれる新開発の駆動システムは、独立2モーターではなく統合制御することにより現行の電動4WDよりも優れた走行性能と、操縦安定性を実現します。
その実用化はアウトランダーで、とは限りませんが、この先登場する新たな電動4WDシステムとして楽しみな存在であることは間違いないでしょう。
■さらに「上級志向」なモデルになる?
アウトランダーのMCモデルに話を戻しましょう。日本向けのリリースとティザーサイトでは、さらに多くの情報が公開されています。以下が現時点で明らかになっているMCでの変更点です。
3年ぶりの刷新で「プレミアム路線」への移行をはかる
・新開発の駆動用バッテリーを採用
(大容量化、高出力化とEV航続距離の大幅伸長)
・タイヤ/サスペンション/電動パワステの設定見直し
(乗り心地とステアフィールの向上)
・センターディスプレイの大型化
(現行モデルの9インチから12.3インチへ変更)
・シートベンチレーションの新採用
(セミアニリンレザーシート)
・インテリアの質感向上
・12スピーカーヤマハ製プレミアムオーディオ
(ダイナミックサウンドヤマハアルティメット、現行はBOSE製9スピーカー)
・ドアの設計見直し
(理想の音響実現のため)
・20インチアルミホイールデザイン変更
・フロントフェイスの意匠変更
・ボディ新色ムーンストーングレーメタリックの追加
8月の時点で、これらがMCモデルの変更内容として明かされています。
日本国内で現行アウトランダーは2021年に登場以降、22年、23年と一部改良を受けてきましたが、この24年の変更が今までで一番大掛かりな改良となるようです。
なかでも、電動パワートレインの“要”ともいえる駆動用バッテリーの刷新は最大のトピックです。
容量アップによるEV走行可能距離は、現行モデルの83kmや、最大のライバルであるトヨタ「RAV4 PHV」の95kmを考慮すると、100kmを上まわってくる可能性も十分に考えられます。
そして、内容を見る限りフラッグシップモデルらしい高級感や上質感を向上させていることが予想できます。
これは、現行モデルの販売比率が、最上級グレードの「P」に偏っていること(全グレードの約62%)も関係しているでしょう。価格のアップも十分に考えられます。
現行アウトランダーは、第2世代プラグインハイブリッドシステムの完成度の高さや、類いまれな悪路走破性、1500Wの給電機能などから、国産車だけでなく輸入プレミアムカーからの乗り換えも多かったと聞きます。
そういった“目の肥えた”顧客の要望を満たすためには、このMCのようなさらなるプレミアム化が必須です。
ティザーサイトの開発者コメントには、市場調査を踏まえて開発コンセプトを「威風堂々 Phase2―洗練とさらなる上質」にしたと記してあります。このコンセプトこそが、何よりアウトランダーの求められる姿なのでしょう。
日本市場よりも、ひと足先にヨーロッパで発表されるかもしれないアウトランダーPHEVのMCモデル。10月1日のマドリッドでの発表は必見です。
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