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身長150cmまで安全に使えるモノはどれ? 「ジュニアシート」の正しい選び方&使い方は? 確実に「子どもを守る」方法をプロが解説!

くるまのニュース / 2024年8月30日 9時10分

最近、「ジュニアシート」という言葉を耳にする機会が増えました。同時にジュニアシートの身長基準が見直されることでも話題となっています。では、正しくジュニアシートを選ぶにはどうすれば良いのでしょうか。

■チャイルドシートとジュニアシートの違いは? チャイルドシート指導員の資格を持つ筆者が解説!

 先日、JAFがシートベルトの着用基準を140→150cmに見直すことが明らかになりました。
 
 これはつまり言い換えると、身長150cm(12歳ころ)まではジュニアシートが必要ということになります。
 
 ユーザーの中には「ジュニアシートって何?」「チャイルドシートとどう違うの?」「安全なジュニアシートの選び方は?」という疑問を持つ人もいるかもしれません。

 まずジュニアシートとは、チャイルドシートの1種で「学童用チャイルドシート」とも呼ばれます。

 幼児用チャイルドシートを卒業した4歳頃、身長100cm~105cmを超えるとジュニアシートに切り替えます。

 ジュニアシートの使用開始身長を超えるまでは安全のためチャイルドシートを使ってください。

 そして、ジュニアシートには身長125cm以上での使用が義務付けられる座面だけのブースターシートと、100-150cmで使える背もたれのついたハイバックタイプの2種があり、さらにそれぞれシートベルトで固定するタイプ、ISO-FIXで固定するタイプがあります。

 ジュニアシートというと、座面だけのブースターシートを思い浮かべる人が多いと思います。

 こちらは2017年2月以降国連安全基準(ECE R44/04)の改正により身長125cm以上(7~8歳)で使うことが義務付けられました。

 日本で販売されてきた古いブースターシートやスマートキッドベルトなどのベルト調整タイプの中には3歳&15kg超えたら使えると記載してあると思いますが、安全のために125cmを超えてから使うようにしてください。

 幼い子どもは姿勢が崩れやすく、シートベルトの位置がずれて頚椎脱臼骨折により脊髄を損傷したり、腰ベルトがおなかに掛かって内臓破裂などで死亡したりした例もあります。

身長100-150cmで使える幼児・学童兼用タイプのジュニアシート(国連基準R129/03適合) ISO-FIX固定なので確実に設置できる身長100-150cmで使える幼児・学童兼用タイプのジュニアシート(国連基準R129/03適合) ISO-FIX固定なので確実に設置できる

 では、チャイルドシートとジュニアシートの違いはどのようなものなのでしょうか。

 日本ではチャイルドシートは乳児用(ベビーシート)、幼児用(チャイルドシート)、学童用(ジュニアシート)の3種類がありそれぞれ、年齢や月齢ではなく子どもの「体格」によって使用の切り替えを行います。

 なお、乳児用は最低でも身長76cmを超えるまでは必ず後ろ向きで使用します。

 乳児用・幼児用のチャイルドシートとの一番の違いは、着用の体格はもちろんですが、シートの固定方法にあります。

 乳幼児用はチャイルドシート本体をクルマに固定したうえで、子どもをさらにチャイルドシート本体についているハーネスでしっかりと固定します。

 一方ジュニアシートは、車両シートベルト1本でシート本体と子どもの体を固定します。

 そのため小さな子供では姿勢が崩れやすく、姿勢が崩れたことでベルトの位置が不適切な場所に移動し、死亡重傷事故につながった例も多数あります。

 最近ではシートベルトを使わないISO-FIXタイプのジュニアシートも増えておりジュニアシートを確実にクルマの座席に固定できるので各段に安全性が上がります。

■大人は知っておくべき! 安全なジュニアシートの選び方は? プロが教えます!

 クルマのシートベルトは身長150cmを過ぎるとほぼ安全に使えるようになります。

 重要なことは実際に子どもを座らせて、肩ベルトが首に掛からず鎖骨に掛かっているか?腰ベルトが両腰骨の間を通っているか?などを確認することです。

「何とかギリギリ」という状態であれば迷わずジュニアシートを使いましょう。

 肩ベルトは左右いずれかの肩(鎖骨の上)を通るように、そして両腰骨はおなかではなく骨盤部分を通るように掛けます。

 この3点を通ることで「3点式シートベルト」として万が一の衝撃から子どもの体をしっかり拘束することができます。

 身長140cmでも軽自動車(セダンタイプ)や2ドアクーペの後部座席など、シートの高さが低く小さいのであればジュニアシート無しで使用可能な場合もあります。必ず子どもを座らせて確認してください。

 では身長別にジュニアシートはどのように選べば良いのでしょうか。以下のような特徴があります。

ーーー
【身長100-125cm】
 現在、日本も採択している国連基準では、背もたれのないジュニアシート(ブースターシート)は身長125cmを超えてから使うことが義務付けられています。

 身長125cm未満の子どもは年齢にかかわらず、背もたれ付を選んでください。

 この場合、国連旧基準のR44ではなくて高い安全性が証明されている国連新基準R129/03を満たしたISO-FIX固定の製品をお勧めします。ヘッドレストと肩ベルトの高さ調整がレバー一つで簡単にできるタイプが使いやすいでしょう。
 クルマのシートベルトは身長150cmを過ぎるとほぼ安全に使えるようになります。

 重要なことは実際に子どもを座らせて、肩ベルトが首に掛からず鎖骨に掛かっているか?腰ベルトが両腰骨の間を通っているか?などを確認することです。

「何とかギリギリ」という状態であれば迷わずジュニアシートを使いましょう。

 肩ベルトは左右いずれかの肩(鎖骨の上)を通るように、そして両腰骨はおなかではなく骨盤部分を通るように掛けます。

 この3点を通ることで「3点式シートベルト」として万が一の衝撃から子どもの体をしっかり拘束することができます。

 身長140cmでも軽自動車(セダンタイプ)や2ドアクーペの後部座席など、シートの高さが低く小さいのであればジュニアシート無しで使用可能な場合もあります。必ず子どもを座らせて確認してください。

 では身長別にジュニアシートはどのように選べば良いのでしょうか。以下のような特徴があります。

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【身長100-125cm】
 現在、日本も採択している国連基準では、背もたれのないジュニアシート(ブースターシート)は身長125cmを超えてから使うことが義務付けられています。

 身長125cm未満の子どもは年齢にかかわらず、背もたれ付を選んでください。

 この場合、国連旧基準のR44ではなくて高い安全性が証明されている国連新基準R129/03を満たしたISO-FIX固定の製品をお勧めします。ヘッドレストと肩ベルトの高さ調整がレバーひとつで簡単にできるタイプが使いやすいでしょう。
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身長125cmを超えるまでは必ず、背もたれ付のジュニアシートを使用(写真はマキシコシ ロディフィックス プロ2 アイサイズ 100-150cm対応)身長125cmを超えるまでは必ず、背もたれ付のジュニアシートを使用(写真はマキシコシ ロディフィックス プロ2 アイサイズ 100-150cm対応)

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【身長125~150cm】

 身長125cmを超えて実際に座らせてみて問題なければ背もたれのないジュニアシートが使用できます。

 この場合クルマの座席にしっかりと確実に固定できるISO-FIXタイプがベストです。

 また、より高い安全性を確保するには150cmまで背もたれ、ヘッドレスト付きを使ってください。

 ヘッドレストは子どもの頭や肩の位置に合わせて調整します。肩ベルトは鎖骨を通って腰ベルトは両腰骨を通る様に掛けます。

 腰ベルトがおなかに掛かっていると衝撃を受けた際、内臓がきつく圧迫され、内臓損傷により大出血となり死亡する危険があります。
ーーー

背もたれのないタイプは125-150cmで使用可能。(Jovikids ジュニアシートISO-FIX)背もたれのないタイプは125-150cmで使用可能。(Jovikids ジュニアシートISO-FIX)

 最後に「ジュニアシート」(学童用チャイルドシート)についてまとめます。

ーーー
 ・安全基準はR129/03に適合。(国連旧基準のECE R44/04製品はすでに生産も出荷も終了していますが、使用は可能です。ただし衝突安全性はR129に劣ります)
 ・身長100cm~150cmまで対応。
 ・確実な固定のために、ISO-FIX固定がベスト。シートベルト固定はジュニアシート本体がグラグラ動いて、シートベルトが子どもの体に正しく装着されにくい。
 ・身長125cmまでは、ヘッドレストや背もたれがついたフルバケットタイプ(2017年2月に国連基準が改訂されています)がマスト。
ーーー

 また、取付けを予定しているクルマとジュニアシートとの車種適合を確認することもお忘れなく。

 チャイルドシートメーカーの公式サイトで確認できます。

 安全基準を満たしているとアピールしていても適合確認のサイトを持たないメーカーの製品は買わないほうが無難です。

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