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“天空の城ラピュタ”でお馴染み「バルス!」は自動車メーカーの名前だった!? ムスカも知らない「謎の自動車メーカー」どんなクルマを作ってる?

くるまのニュース / 2024年8月30日 20時40分

世界には「バルス」という名の自動車メーカーが存在します。一体どのようなクルマを展開しているブランドなのでしょうか。

■「バルス!」は自動車メーカーの名前?

 2024年8月30日は、テレビ番組「金曜ロードショー」にて、スタジオジブリのアニメーション映画「天空の城ラピュタ」が放送されます。

 この作品名に採用されている「ラピュタ」が、自動車メーカー「マツダ」の過去の軽自動車と同名なのは一部で有名な話ですが、じつは作品内に登場する重要な呪文である「バルス」も、同名の自動車メーカーが存在します。

 一体どのようなクルマを展開しているブランドなのでしょうか。

 バルス(バルス・モータース)はモンゴル初の自動車メーカーで、2019年にオドンチメグ氏が創設。

 中国の自動車メーカー「Zotye」の技術協力のもと、第一号車としてガソリンエンジンを搭載する中型SUV「MOZO」を開発、発売しました。

 このMOZOを組み立てる工場は、モンゴルで最もハイテクな工場だと言われ、また車体を構成する部品にはドイツや日本製のものも採用されているとのこと。

 そして“MOZO”という車名は、「モンゴル人の知性」を意味する言葉の略語だといいます。

 そんなMOZOはモンゴルの厳しい気候に対応するべく、高い耐久性を備えている点が特徴。

 バルスはMOZOによって消費者のニーズを満たすことに成功し、自信と力を蓄えたことから、MOZOよりも小型の電気自動車「HERO」を2022年2月に発売します。

 2年のプロジェクトを経て登場したHEROは、スズキ「ジムニー」にも似た外観を持つ小型SUVです。

「モンゴル初の電気自動車」の称号を持ちながらも、中国の自動車メーカー「Hengrun」の展開する「HRS1」のライセンスコピー車であるHEROですが、モンゴルのエンジニアによる革新的なアイディアによってソーラーパネルを追加装備。

 モンゴルは年間の半分以上が厳寒であるものの、平均して260日が晴れという気候の特徴を活かし、ソーラーエネルギーも導入することでシートヒーターの実装が可能になりました。

 さらに、特別に通気性と快適性を高めたフェルトを内装に採用したほか、車内をしっかりと密封して熱が車外に流出することを抑えています。

 パワートレインはベースのHRS1と同一で、44馬力を発揮する電動モーターを車体後部に搭載し、車重1020kgのボディを最高時速102kmまで加速させます。

 走行性能は、最低地上高が高いことからオフロードにも適しており、一度の充電で夏季なら約300km、冬季は約250kmの走行が可能です。

 そんなバルスですが、確認できる最新のモデルとして、2022年7月に新型SUV「MOZO-X」が発表されています。

 MOZO-Xの特徴は、これまでのモデル以上に信頼性を重視した仕様となっている点で、その頑丈さはロシアの自動車メーカー「ウァズ」の本格SUV「ハンター」に匹敵するほどとのこと。

 さらに、先述のように厳しいモンゴルの気候条件に合わせた設計となっており、インテリアの上質さや快適さにおいても、ライバル車に負けない内容だと言われています。

※ ※ ※

 このように、「天空の城ラピュタ」の呪文とは偶然の一致ではあるものの、世界には「バルス」の名を持つ自動車メーカーが存在し、今も創意工夫を受けて新たなモデルが誕生しているのです。

 ほかにも親近感を持ってしまう名称の自動車メーカーや車種が世界には存在しているかもしれませんので、探してみるのも面白いでしょう。

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