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八王子の国道20号「地獄渋滞」さらに悪化へ!?「八王子南バイパス」接続で交通集中が加速 「京王の高架を削る」難工事も必要に!?

くるまのニュース / 2024年9月3日 16時40分

国道20号(甲州街道)の南側ルートとして建設中の八王子南バイパスですが、開通後の懸念点もあるようです。どんな課題があるのでしょうか。

■八王子市内の大渋滞ポイント バイパス開通後は

 国土交通省 相武国道事務所は2024年8月29日、整備中の国道20号バイパス「八王子南バイパス」に伴う交通対策として、5回目の「国道16号 片倉町・万町地区 現道対策調整会議」を開催しました。
 
 東西移動が便利になる八王子南バイパスですが、開通後の懸念点もあるようです。

 国道20号(通称:甲州街道)は、都心方面と八王子、圏央道方面をつなぐ貴重な東西軸として、交通集中が激しくなっています。

 そこで、大部分でバイパス道路が整備中。都心側では「東八道路」として府中インター付近までが全通間近となっていますが、八王子側で進められているのが「日野バイパス延伸部」および「八王子南バイパス」です。

 日野バイパス延伸部は、日野市役所付近から南西へ分岐し、京王片倉駅まで到達。そこからは「八王子南バイパス」として、圏央道の高尾山ICへ直結します。

 このバイパスは立体交差が基本。完成すれば圏央道まで「信号無し」となり、東京脱出ルートとして大幅な時間短縮が期待できそうです。

 さて、そんな八王子南バイパスですが、途中で南北道路「国道16号」と交差します。国道16号は立体交差の「八王子バイパス」と、西側の現道があります。この現道が生活利用の交通で混雑し、八王子市内の課題となっています。

 そこへ八王子南バイパスが接続し、交通流がさらにここへ押し寄せてくることになります。それをいかに対応するかが、今回話し合われました。

 まず国道16号現道の渋滞対策として事業中なのが、八王子南バイパスの北側で北西に分岐する新道路「八王子3・3・10号」です。ここがつながれば、国道16号は八幡町交差点へ直結し、甲州街道をポキポキと右左折する必要がなくなります。2016年に事業着手しましたが、用地取得率は2024年3月末時点でまだ約49%。事業期間も9年延長されて2033年度までとなっています。

 その次に対策が検討されているのは、八王子南バイパス北側の「子安町交差点」です。ここでは国道16号から北東へ分岐し、八王子駅へ直行する交通流が多くなっていますが、右折レーンが短い問題があります。国道16号をまっすぐ進みたい交通が、右折待ちに阻害され、渋滞がさらに後ろへ伸びることもしばしば。

 ここで、右折レーンを伸ばすことも検討されていますが、簡単ではありません。すぐ南側で八王子南バイパスが接続するほか、京王線をくぐる部分で、鉄道の橋台や盛土を削って道路拡幅する必要が出てくるからです。いまのところ「引き続き検討」と言うにとどまっています。

 もうひとつが、京王線の南側の交差点「片倉町交差点」で、西側へ抜ける「北野街道」を拡幅するというものです。その先で八王子南バイパスが南へ向きを変えて交差するので、そこまでを新たな都市計画に設定し、拡幅事業を進めたい構えです。

 今回の会議では、結論として「子安町の右折レーン延伸は、難しい。しかし鉄道事業者とも協力して、やっていくしかない」という意思確認の場となりました。

 おりしも、八王子南バイパスの北側では、旧八王子刑務所の跡地を複合公共施設として再開発する事業が進行中。何重にもわたって交通集中が予想される国道16号・八王子南バイパスの接続点周辺ですが、果たしてバイパス開通までに、地元の交通対策は進展できるのか、今後の動向に注目です。

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