「ヤバい! もうヤンキーやん…」 神奈川県警がSNSに投稿した“ひどい運転姿勢”が話題に! シートベルト&足元はちゃんとしよ! コメ欄では大喜利状態に
くるまのニュース / 2024年9月4日 12時50分
神奈川県警察本部交通部交通総務課が公式Xで、運転姿勢について注意喚起を促した投稿がネット上で話題になっています。正しい運転姿勢とは一体どのようなものなのでしょうか。
■運転中の正しいシートベルトのつけ方とは?
2024年9月2日に、神奈川県警察本部交通部交通総務課が公式Xで、運転姿勢について注意喚起を促した内容を投稿。
同時に添付された、シートベルトを装備せずビーチサンダルで片手運転をしているイラストがネット上で話題となっています。
このイラストから分かる、正しい運転時のスタイルとは一体どのようなものなのでしょうか。
注意喚起として、以下のような文章が投稿されていました。
「自動車を運転するときはしっかりシートベルトを着用し、正しい姿勢で乗車しましょう。また運転に適した靴を着用し、正しくペダル操作しましょう」
これらから主にシートベルトを着用すること、運転に支障をきたさない靴を履くことの大きく2点について触れていることが分かります。
まずシートベルトは、もしものときに自分の身を守ってくれる重要な安全装置で、急ブレーキや事故の際には、乗員が車外に投げ出されることや車内に体を打ち付けることを防ぎます。
しかしシートベルトを装着しなかった場合はもちろん、誤った使い方をしていた場合も機能が十分に発揮されず、クルマが何かに衝突したり大きな衝撃を受けた際に、最悪死亡事故に繋がる可能性が大きく高まるのです。
よくある間違った装着方法の一例として「たすき着用」が挙げられます。
たすき着用とは、シートベルトを正しく装着せず、座席に座っていない状態でタングプレートをバックルに差し込んだままにし、その上からベルトをかけて座る方法を指します。
これは、肩ベルト(窓際から腰まで斜めに通っているベルト)のみを体に通し、腰ベルトを使用しないといった誤った装着方法です。
通常の正しい装着方法では、シートベルトを外す際に毎回バックルのボタンを押して、タングプレートを取り外す必要があります。
しかし、たすき着用では腰ベルトを体に通していないため、肩ベルトを上げるだけで簡単にシートベルトを着脱できるようになります。
そのため、乗り降りの際に毎回シートベルトを正しく装着し直すのが面倒と感じる人が、このたすき着用で済ませてしまうことが多いようです。
このような危険なシートベルトの着用は、当然ながら交通違反に該当します。
「道路交通法第71条の3」の「シートベルト装着義務違反」となり、違反点数は1点です。
なお、けがや妊娠、障害などやむを得ない場合のみシートベルトの着用が免除されます。
このたすき着用は正面から見るとシートベルトを正しく装着しているように見えてしまうため、たとえ警察官であっても一瞬では違反着用だと分からないのがネックなポイント。
取り締まるのもなかなか難しいようです。
毎回シートベルトを脱装着するのが面倒くさいからといっても、乗降の便利さと命の安全は比べるまでもなく、どちらが大切かは明白です。
万が一事故が起こった場合、命が危険にさらされる可能性があるため、万全を期すためにもシートベルトは正しい方法で必ず装着するようにしましょう。
■「サンダル」で運転するのは違反?
次に着目されるビーチサンダルでの運転ですが、これも先ほどのたすき着用と同様に交通違反の取り締まり対象となる可能性もあります。
運転中の履き物に関する取り締まりの法的根拠は「道路交通法 第70条 安全運転の義務」にあり、条文では、運転者はハンドルやブレーキを確実に操作し、他人に危害を及ぼさない速度と方法で運転しなければならないとされています。
つまり、運転操作を妨げる可能性がある履き物、例えばビーチサンダル、厚底靴、ハイヒール、下駄などは違反となる可能性があるのです。
もし違反した場合、違反点数2点、反則金6000円(普通車)という罰則が科されます。
運転時にビーチサンダルを履くのはOK?
道路交通法自体は履き物を具体的に指定していませんが、各都道府県の条例によって運転に適さない履き物が具体的に禁止されており、一例として東京都道路交通規則では「木製サンダルや下駄など運転操作に支障を及ぼす恐れのある履き物を履いての運転は禁止」とされています。
実際に履き物の違いによってどのような運転操作の変化があるのかを、過去にJAF(日本自動車連盟)がテストコースで検証し、ビーチサンダルや木製サンダルはかかとが固定されないため、ペダル操作時に足元が不安定になり、履き物が脱げそうになることが明らかになっています。
同時に厚底ブーツやハイヒールでは、つま先での操作を余儀なくされ、ペダル操作が不安定になることも確認されているのです。
これらの履き物と比較して、スニーカーはペダル操作が安定しており、特に急制動時のブレーキ操作において力強く踏み込むことが可能でした。
具体的にブレーキを踏む力を数値で比較すると、他の履き物では30.6kgf程度の力しかかからなかったのに対し、スニーカーでは91.8kgf以上の力を発揮できたことが確認されました。
この検証結果からも運転に適した履き物は、足首の動きを妨げず、足の感覚に近いものが最も適していることが実証されています。
ならば裸足での運転はどうなのかとよく疑問に挙がりますが、法的には禁止されておらず、取り締まりの対象にはなりません。
しかし、裸足で運転するとペダルを強く踏み込んだ際に足に痛みが生じる可能性があり、十分な力を発揮できない恐れがあります。
また、事故や災害などの緊急時には、裸足だとガラス片や小石で足を負傷するリスクも高まるため、運転にはスニーカーのような柔軟性と追従性の高い履き物が適しているとされています。
もし外出時にサンダルを履きたい場合は、車内に運転用のドライビングシューズを常備し、必要に応じて履き替え、安全な運転環境を確保するようにしましょう。
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