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日本独自の「軽トラック」なぜ海外でも人気を集める? 古い中古車がアメリカに大量輸出!? 軽トラの魅力とは?

くるまのニュース / 2024年9月26日 12時50分

最近、「軽トラ」がアメリカで人気だといい、多くの中古車が輸出されています。もちろん日本でも注目されているのですが、どのような魅力があるのでしょうか。

■国内外で「軽トラ」が注目されている!

 農業や運送業などで活躍する「軽トラック(軽トラ)」ですが、最近はキャンプやスキー・スノーボードといったアウトドアスポーツの道具や、サーフィンや釣りなどのマリンスポーツの道具も積載しやすいとあって、個人ユースでも熱い視線が注がれています。
 
 さらには、カスタムを施した軽トラを楽しむ人も増えるなど、国内での人気が高まっているのですが、最近、アメリカで“軽トラブーム”になるほど注目を集めているのです。

 軽トラは、全長3400mm以下×全幅1400mm以下×全高2000m以下のボディサイズに、エンジンの排気量は660ccという「軽規格」に該当します。

 これに加えて、荷台幅1410mm以下、荷台フロア長2030mm以下、荷台長1940mm以下、荷台高285~290mm以下、最大積載量350kg以下という、軽商用車の規定も兼ね備えています。

 さらに、荷台に乗せられる荷物のサイズも道路交通法第57条に規定があり、長さは自動車の全長の10%までは許容範囲で(車体込み)、幅は車体の幅と同じ1400mm以下、高さは荷台の高さを加えても3800mm以下に収まる必要があります。

 そんな軽トラは現在、トラックの本場であるアメリカで人気沸騰中だといいます。

 アメリカでは、製造から25年を経過した自動車はアメリカの保安基準(FMVSS)に適合していなくても、アメリカ国内への輸入が可能となる制度があります。

「25年ルール」と呼ばれるものですが、このルールが適用された古い軽トラが、2023年度は7000台以上も輸出されたというのです。

 海外への輸出を手掛けるA氏に聞いてみました。

「軽トラが人気となっているアメリカですが、国内のインフレの影響で、ピックアップトラックの価格が高騰していることのも大きいでしょう。

 荷物を積むといっても大きいクルマはいらないし、25年ルールが適用された古いクルマは税金も安いのですから、複数台所有が当たり前のアメリカでは経済性と信頼性の高さで軽トラ人気に火がつきました。

 カスタムのベース車両としても注目されています」

 ただし、軽トラに該当する規定がアメリカにはないため、公道走行できるのは19州のみとなっています。

 そのうちのひとつであるロードアイランド州では、DMV(日本の陸運局のようなもの)が「日本市場向けの軽トラは違法」としており、今後は新規登録どころか現在登録済みの軽トラも登録を放棄し、公道走行ができなくなる可能性もあるようです。

■「なぜ軽トラを選んだ?」実際のユーザーに聞いてみた

 現在、軽トラが新車で販売されているのは、スズキ「キャリイ」とダイハツ「ハイゼット」のみ。ほかのメーカーもスズキかダイハツのいずれかをベースとしたOEMモデルを販売していますが、実質2車種のみとなっています。

 実際のユーザーは、どのような理由で軽トラを購入したのでしょうか。

 キャリイのキャビンを拡大したモデルである「スーパーキャリイ」を所有するTさんに話を聞いてみました。

スズキ「スーパーキャリイ」(写真は特別仕様車「Xリミテッド」)スズキ「スーパーキャリイ」(写真は特別仕様車「Xリミテッド」)

「もともとは自分のお店の買い出し用に購入しました。もう1台SUVを所有していますが、食材の仕入れやアウトドアの汚れた荷物なども気軽に積むには、軽トラが適しています。

 当初はホンダ『アクティ』の中古を探したのですが、軽トラは中古車でも値段が下がらないので、それならば長く使うつもりでスーパーキャリイを新車で購入しました」

 販売は終了したものの、今でもアクティが人気となっており、その理由はエンジン搭載方式の違いによるものです。

 キャリイやハイゼットは、運転席下にエンジンが搭載されるキャブオーバーという方式なのですが、生産が終了したアクティやスバル製の「サンバー」などは運転席より後方にエンジンが搭載されていたため、長距離走行ではエンジンの振動などで快適性がかなり違うとされています。

「エンジンの振動が唯一の弱点とも言えます。荷台も決して広くはありませんが必要なものは積めますし、スーパーキャリイには運転席後ろにスペースが設けられリクライニング機能もついているので快適性もまずまずです。

 最近では普段使いでも軽トラに乗っています」

 そんなTさんが考える軽トラの魅力は、積載性の高さと軽自動車ならではの経済性の良さ、そしておもちゃ感覚でできるカスタムなのだとか。

「キャンプ用具やスキー板などもそのまま荷台に積め、汚れたら水で流すだけで済みます。エアコンはマニュアル式ですが、付いているだけで十分満足です。

 ボディが黒なので、ちょっとだけリフトアップしたりホイール交換するだけでもカスタム感を楽しめます。

 友人たちからも『アトラクション感覚で楽しい』と好評です」

※ ※ ※

 いまでもMTが設定されていたり、オーディオもラジオのみだったりと装備は必要最低限な軽トラですが、自分好みにカスタムすることができ、その潔さが魅力となっているようです。

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