旧型「プリウス」が“今”「超お買い得」!? 大人気だった「30系」が“狙い目”な理由とは? 古い“ハイブリッド”は大丈夫なのか
くるまのニュース / 2024年10月12日 19時10分
2009年05月から2015年11月に販売された3代目(30系)「プリウス」がいま、極めて「お買い得」な中古車価格となっているようです。その詳細をお伝えします。
■メガヒット作の「エコカー」もいまや「100万円以下」に
トヨタを、いや日本を代表する世界のエコカーといっても過言ではない「プリウス」。なかでも2009年05月から2015年11月に販売された3代目(30系)は稀に見る超ヒット作となり、ハイブリッドカーが広く一般に普及する大きなきっかけとなりました。
そんな「平成の国民車」というべきプリウスがいま、中古車で「買い時」だといいます。どのような状況なのでしょうか。
平成の国民車と言って間違いではないであろうトヨタのハイブリッドカー、プリウス。2022年12月にフルモデルチェンジを受けて、現行型(60系)は5代目となりました。
コロナ禍では半導体不足による納期遅れを筆頭にした理由で、中古車相場価格は全体的に高騰、プリウスの中古車価格も同様でした。
現行型プリウスの2024年9月末時点の納期は、ハイブリッド車で翌年3月以降と半年以上(PHEV車は4か月から5か月)の時間がかかっています。
いっぽうで、先代以前のプリウスの中古車相場価格がこなれてきて「今が買い時」状態となってきています。
ここで歴代プリウスの年式をおさらいしておきましょう。
・初代「10系」1997年12月~2003年8月
・2代目「20系」2003年09月~2009年04月
・3代目「30系」2009年05月~2015年11月
・4代目「50系」2015年12月~2022年11月
・5代目「60系」2022年12月~
※納車時期のズレがあり、実際の中古車の新車登録年と異なる場合があります
歴代プリウスを大手中古車検索サイトでチェックしてみると、初代10系は、現在ほとんど中古車市場に流通しておらず、そもそもマニアでなければ購入をおすすめできない年式です。
2代目20系も年式が古く、台数も少ないので積極的におすすめできません。
そんなプリウス中古車の狙い目は、3代目30系(ハイブリッド車)です。
中古車相場は、40万円から100万円台がメインで、なかでも在庫数が最も多い価格帯が50万~70万円台となっています。
走行距離5万km以下の中古車でも50万円から60万円台が目立っているという「爆安底値」状態となっています。
また年式が相対的に新しくない世代のクルマですが、タマ数は比較的豊富にあり、全国に3000台ほど流通している状況です。
4代目50系では、全国に流通する在庫が4000台以上と相当豊富になりますが、相場価格は120万円から260万円台と高めです。
50系は2018年12月にマイナーチェンジが施され、おおまかに前期型と後期型に分かれます。
中古車相場価格を前期型に絞ると120万円から180万円台、後期型では160万円から270万円台となっています。
現行型(60系)の新車価格275万円~392万円(PHEV除く)と比べれば安いですが、中古車としてはまだまだ高価なクルマといえるでしょう。
■30系プリウスが「狙い目な理由」とは
このように30系と40系の相場価格を比較すると、30系の「爆安底値」感がよくわかります。
価格のほか、パワートレインや装備面でも「お買い得」と言えます。
「爆安底値」がエグい! 中古車で狙い目なのは30系「プリウス」だ!
パワートレインは、20系のシステムの9割以上を刷新した新開発のハイブリッド「THS II」が採用され、エンジン排気量は1.5リッターから1.8リッターへ拡大。
自動車税は高くなるものの、20系より大幅に向上した2.4リッター車相当の動力性能(エンジン最高出力99PS・モーター最高出力82PS)と燃費性能をもっており、満足感は高いと言えます。
カタログ燃費は、当時世界トップクラスの38km/L(10・15モード燃費)を記録しています。
安全装備は、現在の基準からすると性能、機能は乏しくなるのは仕方ありませんが、30系でも衝突被害軽減ブレーキ「プリクラッシュセーフティシステム」「レーダークルーズコントロールシステム」が一部グレードに採用されています。
そのほかの装備面においても、現代のクルマで付いているものはひと通り付いており、不自由はしないでしょう。
グレード構成は、ベースグレード「L」から順に「S」「G」と用意され、SとGには17インチアルミホイールなど装備を充実させた「ツーリングセレクション」が設定されています。
中古車市場では、中間グレードS系が過半数を占めており、Lは少数派という状況です。最上級グレードG系は、6、7台中1台くらいの割合であり、中には掘り出し物かと思われる手頃な値段の良タマがあったりします。
100万円を切った中古車ではグレード差による相場もほとんど変わらないので、GやGツーリングセレクションを狙うと満足度も高いでしょう。
※ ※ ※
30系プリウスで気になるのは、ハイブリッドシステムの要である駆動用バッテリーです。
プリウスのバッテリーの寿命は、一般に15万kmから20万mとされていますが、1台1台それぞれの走行条件も異なるため、個体差が大きく出ます。
トヨタでは5年・走行10万km以下でバッテリーが寿命を迎えた場合、無償で交換する保証がありました。
したがって30系プリウス、特に走行距離10万キロを超える個体を選ぶときは、整備記録簿でバッテリー交換履歴を確認するのがベターです。
10万km以上走行していてもバッテリー交換がされてない個体は、注意が必要となるでしょう。
とはいえ、30系プリウスは新車当時タクシーにも広く使用され、搭載されるニッケル水素バッテリーの信頼性の高さはお墨付きといえます。
交換用バッテリーについても、新品以外にリビルド品(中古品を再生させたもの)が流通しているので、不安な場合は販売店などに相談してみると良いでしょう。
いずれにしても、価格が安く燃費も良い30系プリウスは、「爆安底値」の今が「買い時」なのは間違いありません。
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