タイヤの空気圧からヘルメットのかぶり方まで学べる! ブリヂストン主催「ファミリー交通安全パーク」とは
くるまのニュース / 2024年10月10日 20時25分
ブリヂストンとJATRAS(日本交通安全教育普及協会)の共同主催によるイベント「ファミリー交通安全パーク」が2024年9月28日に開催されました。千葉県警とJAF(日本自動車連盟)も協力した催しの模様をお届けします。
■ブリヂストンが教える! 安全運転のためのタイヤの知識
タイヤメーカーとしておなじみのブリヂストンが中心となったイベント「ファミリー交通安全パーク」が2024年9月28日、千葉県柏市にあるショッピングモール「セブンパークアリオ柏」で開催されました。
この催しはJATRAS(日本交通安全教育普及協会)との共同主催で、千葉県警とJAF(日本自動車連盟)も協力して行われました。ブリヂストンが中心のイベントと聞けば、タイヤ関連の販売促進イベントかと思いきや、実は商品の展示はごくわずかしか存在しないところが特徴です。
これは、タイヤメーカーのリーディングカンパニーとして、交通安全に少しでも寄与したいという思いが込められているのでしょう。だからこそ、ファミリーの多いショッピングモールでの開催なのかもしれません。
とはいえそこはブリヂストンです。タイヤの知識を少しでも楽しく増やしてもらおうと、タイヤの空気が十分に入った状態と、空気が少ない状態のタイヤを用いて実際に転がしてみることで、いかに空気圧が大切なのかを知ることができるブースを展開。
筆者(橋本洋平)も実際にそれを体験しましたが、同じ高さからタイヤを転がしてみると、ふたつのタイヤには大きな転がりの差がありました。
空気が少ないと、燃費が気になるだけでなく、コーナーでフラついたり、偏摩耗を引き起こしてしまったりと良いことはひとつもありません。最近では外気温が急激に下がる日も多く、空気の容積が下がるため気付かぬうちに空気圧が下がっていることもしばしばです。月に一度は点検を忘れずに行いたいものだと改めて思いました。
■センター摩耗に注意! 2輪車のタイヤ点検の重要性
この考え方は2輪車でも同様です。
スリップサインすらなくなってタイヤの内部構造が露出した状態のタイヤも展示
スズキ「Hayabusa」とポケバイにまたがることができる2輪のブースでは、センター部が偏摩耗を引き起こしたり、完摩(かんま)と呼ばれるスリップサインすらなくなってタイヤの内部構造が露出したりした状態のタイヤを展示。2輪用のタイヤは街乗りしているとセンター部ばかりが減る傾向にあり、たまにしか乗らないとそのチェックを忘れがちなので注意したいところです。
特に久々に乗ったら直線で気持ちよく加速! なんてやっている人たちは注意が必要だそうです。これは身に覚えもあるので、帰宅したらチェックしたいと思いました…。
■自転車タイヤの空気圧チェックの重要性とヘルメットの正しい装着方法学ぶ
ブリヂストンでは自転車の事業も展開していることもあり、そこでもタイヤに対する啓発活動がありました。
自転車用のタイヤは中にチューブが入っていますが、空気圧が低いと段差などにおいてリムと段差にチューブが挟まれてパンクが発生する、通称リム打ちパンクが発生するそうです。
近年は電動アシスト自転車が普及し、タイヤの空気圧が低くてもそこそこ走れてしまうこともあり、空気圧が落ちていることを把握しにくい状況ですが、タイヤについては昔から変わりはありません。これもまた月に一度の点検が必要ということでしょう。
自転車用ヘルメットの着用は、2023年4月1日からの改正道路交通法施行により努力義務化された
さらに興味深かったのは2023年4月1日からの改正道路交通法施行で、努力義務化されたヘルメット着用により、注目が高まっている自転車用ヘルメットです。自転車乗車中に事故で亡くなってしまう人の約60%が頭部のけがが致命傷とのことで、ここは改めてかぶり方から勉強をさせていただきました。
ポイントとしてはヘルメットの後ろにあるアジャスターを緩めた状態でかぶり始めること。あれ、一度合わせたら2度と変化させないものだと思っていたのでこれは驚きです。その後、顎ひもをねじれないように広げて眉毛の上に先端部を当ててからかぶります。かぶったのちにアジャスターを回して頭部を締め付け、前後左右に振っても落ちないようにします。その後、顎ひもを指1〜2本くらい入るくらいの長さに調整して締め上げれば完成です。
実際にやってみると頭部のフィット感は高く、これならどんなに頭が動いたとしても落ちるようなことはなさそうです。いざという時に役立つように、しっかりとかぶりたいと思いました。
■車道に駐車車両が! 自転車シミュレーターを体験
続いてはJATRASが行っていた自転車シミュレーターを体験します。
自転車は「軽車両」に分類され、車道通行が原則となります。車道には駐車車両がいることがありますが、それをきちんと再現しているのがこのシミュレーターです。
筆者(橋本洋平)が自転車シミュレーターを体験している様子
実際にトライしてみると、ヒヤリハットの状況が次々に展開されます。
駐車車両を追い越す際にはきちんと右後方を確認できるように後ろにもモニターが設置されているところが現実に近く、そこを見ればクルマが接近するなど実生活さながらの環境が整っていました。総合結果は大変良いとされるA判定をいただきましたが、実は後方確認を怠っていたシーンがあったことも事実。今後に生かしたいと再確認できたことが収穫です。
■白バイに制服姿で“試乗”する子どもたちの姿も
次に体験したのもJATRASが行っていた自動車の運転能力(認知・判断力)診断です。
流れる数字を見て、並べられた絵を記憶した後に、次の画面で同じものがいくつあるかなどを判断するテストが繰り返されます。さまざまなテストの繰り返しで頭がついて来ず、判断力がD判定となり総合評価はBにとどまってしまいました。
総評としては運転の際に交通状況を正しく認識し、安全行動をとるための判断の速さと正確さが低下していますとのこと。昨夜の睡眠不足がいけなかったのか?(言い訳)。しっかりと頭が回転する状況で運転しなくてはと背筋が伸びたのは言うまでもありません。
白バイ隊員の制服を着て白バイにまたがる子どもの姿も
ところ変わってJAFのブースでは「子ども安全免許証」コーナーが開催されていました。
無料で運転免許さながらの安全免許証を作成してくれるこのブースには、子どもたちが何人も並んでいたことが印象的でした。
また、千葉県警のブースでは白バイを展示しているだけでなく、子どもたちが白バイ隊員の制服を着て白バイにまたがることができるコーナーもありました。
大人だけでなくファミリーみんなが楽しみながら交通安全を学べる内容で、なんともほほ笑ましいイベントだと感じた一日でした。
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