レクサス最新型「“V8”セダン」がスゴイ! 480馬力超え「“ヤマハ”エンジン」が超楽しい? 豪華内装もイイ「IS“500”」の実態とは
くるまのニュース / 2024年10月13日 10時10分
レクサスが2022年8月に発表した「IS500 F SPORT Performance」。現代では珍しい5リッターV型8気筒エンジンを搭載したハイパフォーマンスセダンの実力はどれほどのものなのでしょうか。岡本幸一郎氏がレポートします。
■レクサス「IS500」の実力は?
米国では2024年10月4日に、最新の2025年モデルが発表されたレクサス「IS」。日本においてもレクサスの中核モデルとなっています。
中でもハイパフォーマンスモデルとなる「IS500F SPORT PERFORMANCE(以下IS500)」は、気になる人も少なくないようです。
IS500の最大のポイントはエンジンです。5リッターという排気量の大きな自然吸気V型8気筒エンジンを搭載するクルマは、いまや世界中をみわたしても非常に貴重になってきました。
それを比較的コンパクトな車体に積んだ、後輪駆動のスポーツセダンがIS500です。
世の中どれだけエコの時代になっても、やっぱり人というのは本能的にこうしたクルマに惹かれてしまうようです。
「2UR-GSE」という型式のこのV8エンジンは、いくつかの車種に搭載されていますが、IS50では最高出力が481ps/7100rpm、最大トルクが535Nm(54.6 kgm)/4800rpmというスペックとなっています。
ボア×ストロークは94.0mm×89.5mmとストロークがやや短く、燃料噴射には直噴とポート噴射を併用した「D4-S」を採用しているのも特徴で、7000rpmを超えて最高出力を発生する高回転型の性格が与えられています。
ご参考まで、「UR」という型式のV8エンジンは、かねてよりトヨタとレクサスの上級機種に搭載されてきました。
「2UR」では排気量が5リッターとなりますが、従来型のレクサス「LS」等に搭載された効率重視の「2UR-FSE」に対し、IS500の2UR-GSEはパフォーマンスを追求した高出力タイプと位置付けられており、ヤマハが開発を担当しています。
そんな2UR-FSEが積まれたのは、レクサスがBMWのMモデルやメルセデスのAMG、アウディのRSらに対抗するために送り出したFモデルの「IS F」が最初で、2007年末のことです。
当時は同じ頃に登場した日産「GT-R」とともに大いに話題となったことを思い出します。
その後はしばらく間があいて、2UR-GSE型は2014年の「RC F」と翌2015年の「GS F」に、さらに2017年の「LC」にも搭載されました。
ISにもなんらかの形で搭載されるものと思われていましたが、2013年に現行型になってそれなりに時間が経過した2022年8月、「IS」の頂点に立つモデルとして追加されました。
「IS F」ではなく、「IS F SPORT」のパワートレーンを強化したハイパフォーマンスモデルという位置づけで出てきたのは少々意外でしたが、たしかにFシリーズとは差別化されています。
それでもFシリーズと同じ心臓を持つわけですから、タダモノではありません。まずはエンジンを始動するときからして、すでにこのクルマは特別感があります。
そのままアイドリング状態でも、いかにも大排気量のV8らしい迫力のあるサウンド。これから体験できるであろう特別な世界に胸がふくらみます。
走り出すと、1000rpm台や2000rpm台の低回転域でも、マルチシリンダーならではの奥ゆかしい響きが感じられます。低~中速域のトルクではターボ付きにはかないませんが、排気量が大きいので、ものたりなさは感じません。
リニアなレスポンスは自然吸気の強みです。ごくふつうに走っていても、そのドライバビリティとサウンドにホレボレします。
アクセルを踏み込んだときの、トップエンドにかけて伸びやかな吹け上がりもたまりません。回転上昇とともに高まるサウンドと、刺激的な加速フィールを堪能することができます。
ただし、同じエンジンを搭載する他のモデルには、吸気サウンドクリエーターや、原音と調整音でサウンドメイキングを行なうアクティブサウンドコントロールや、こもり音を抑えるアクティブノイズコントロールなどが搭載されていて、それはそれでよい仕事をしてくれていますが、IS500は、演出的な要素はなく、エンジンの“素”のよさを味わえるようにされている点が異なります。
8速のトルコンATが組み合わされているのもポイントです。DCTと遜色ないほど素早いシフトチェンジやダイレクト感のある走りを実現していながら、DCTのようなクセもなく、なによりトラブルの不安も圧倒的に小さいので、誰でも高性能を手軽に味わうことができます。レクサスがトルコンATにこだわる理由がよくわかります。
足まわりにもスプリングやAVS(可変ダンパー)、電動パワステ、ブレーキなどなどひととおり強化されていて、パフォーマンスダンパーがフロントだけでなくリアにも装着されています。トルセンLSDも搭載されています。
ドライブフィールは、現行ISのデザインが最新版のようになった2020年のマイナーチェンジで洗練度が深まったことを思うと、IS500はどちらかというと荒削りな印象を受けるのですが、そこがまたいいのです。
このエンジンフィールによく似合っていて、あえてそのようにした印象を受けます。それにこの足まわりは高速コーナーをちょっと攻め気味に走ると実に案配がよくて、気持ちよく駆け抜けていけます。
大きく膨らんだボンネットフードや各部の凝ったデコレーションなど、内外装もひと目みてわかるよう特別に仕立てられていて、存在感をアピールしています。
そんな中でもIS500の最大の魅力は、やはりエンジンにあります。このドライブフィールをひとたび味わってしまうと、もうやみつきです。
大排気量の自然吸気エンジンというのはよいものだということをあらためて思い知らされます。この味わい深い世界を、ぜひともできるだけ長く残してくれるように願うばかりです。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
5リッター「V8」搭載! レクサス新型「スポーティ“セダン”」公開! 480馬力超え&鮮烈イエローの「スペシャル アピアランスP」米に登場! 新「IS」日本ではどうなる?
くるまのニュース / 2024年10月18日 14時10分
-
レクサスLSヒットは前身のV8クラウンにあり! トヨタ8代目「クラウン」の軌跡
バイクのニュース / 2024年10月6日 18時10分
-
トヨタ新型「“V8”スープラ」登場へ!? “レクサス”の「5リッターエンジン」搭載でめちゃ楽しそう! 「和製スーパーカー」なスポーツモデル、オーストラリアで誕生へ
くるまのニュース / 2024年10月2日 11時50分
-
5リッター「V8・NA」搭載! レクサス「最新スポーツ“セダン”」に反響多数!? 「本当に良い」「あっぱれ」 もはや“国宝級ユニット”搭載の「IS500」は今欲しい1台か
くるまのニュース / 2024年9月26日 10時40分
-
レクサス新型「FF最大・最上級セダン」発表! 大排気量「V6」搭載&黒すぎ「ブラックラインスペシャル」も用意! スタイリッシュな「ES」加に登場
くるまのニュース / 2024年9月22日 10時10分
ランキング
-
1ワークマンとGUの「2000円台パンプス」を徹底比較!1時間履いて歩いてみると違いは歴然
女子SPA! / 2024年10月19日 15時46分
-
2「びっくりドンキー」モーニング“おかわり無料”コーヒー 本格的でおいしい“納得のワケ”と低価格の“秘訣”
オトナンサー / 2024年10月19日 7時10分
-
3『ワイドナショー』出演で批判殺到の31歳人気俳優、“政治的発言”を巡るバッシングに違和感の理由
女子SPA! / 2024年10月17日 8時45分
-
4フライト中に泥酔する「迷惑老人客」。トイレに行ったと思ったら、女性の悲鳴が…
日刊SPA! / 2024年10月19日 15時52分
-
5牛丼チェーン「深夜料金」に不満の声が続出する訳 外食チェーンのインフラ化に我々は慣れてしまった
東洋経済オンライン / 2024年10月12日 9時40分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください