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新たな「東北常磐ライン」道路整備へ加速中!? 栃木北部から太平洋岸へ「道路空白地帯」解消!? 地元機運高まる「北関東北部横断道路」のスゴさとは

くるまのニュース / 2024年10月16日 7時40分

栃木県北部の東北道からまっすぐ太平洋側へ抜ける、新たな高規格道路「北関東北部横断道路」の実現に向けて、水面下での動きが活発になってきました。実現すればどう便利になるのでしょうか。

■構想路線 具体化へ「最初の一歩」

 栃木県北部の東北道からまっすぐ太平洋側へ抜ける、新たな高規格道路「北関東北部横断道路」の実現に向けて、水面下での動きが活発になってきました。
 
 実現すればどう便利になるのでしょうか。また話はどこまで進んでいるのでしょうか。

 北関東北部横断道路は、栃木県北部から、大田原市や茨城県大子町を経由し、高萩市まで達する高規格道路です。

 2021年に国交省が策定した「新広域道路交通計画」でも、未検討の「構想路線」として、グレー色の円形を並べておおまかなルートが描かれています。そのため、現時点で具体的にどの自治体を通過するかは、まだ検討段階であることに注意が必要です。

 東北道~常磐道の東西軸は、北側では福島県の白河~いわきをジグザグにむすぶ「あぶくま高原道路」「磐越道」ルートが、南側では栃木~水戸をつなぐ「北関東道」がありますが、その中間には100km近い広大な未開の「高規格道路空白地帯」が広がっています。

 この付近は鉄道も存在しません。郡山と水戸を結ぶ「JR水郡線」は完全に南北ルートなので東西移動としての昨日は皆無になっています。

 矢板~那須~高萩は「国道461号」がとりあえず制定されていますが、あくまで「北関東北部横断道路」を実現させるべくその辺りの生活道路を暫定的につなげたというレベル。センターラインすらない「あぜ道」のような区間もあり、現時点では道路のネットワークとしてはほぼ論外の存在です。

 北関東北部横断道路が実現すれば、周囲から取り残された北茨城エリアに、内陸部では念願の短絡スムーズ移動手段が、沿岸部では常磐道以外の移動ルートが誕生することになります。

 気になる進捗ですが、長らく「夢物語」レベルで止まっていたのが、2023年12月、ついに「北関東北部横断道路整備促進同盟会」が設立され、機運が高まり始めました。

 この整備促進同盟会は、那須塩原市、那須町、矢板市、大田原市、那珂川町、大子町、高萩市、日立市、常陸太田市の9自治体によって構成されます。これを「地元要望代表」として、基礎検討をおこなうとともに国県へ積極的に働きかけていくことになります。

 栃木県の「道路施策検討有識者懇談会」では、これをうけ、2024年度に行われる懇談会で、さっそくこの北関東北部横断道路の検討状況について話し合う予定です。

 事業化に向けては、まず「計画段階評価」で地元アンケートなどをふまえ、「概略ルート」を決定。それから都市計画決定や環境アセスメントを完了させて、事業化を待つ段階になります。

 つまり、国が正式に「計画段階評価」を始めていくかどうかが、具体化への第一歩となります。そのためには、議論を行うための基礎資料をあらかた用意しておくことが重要です。今は県市町など地元自治体が中心にそうした準備を進めている段階と言えます。

※一部表現を修正しました(11月12日11時00分)。

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