AT車のシフトレバー「2」「S」「L」「B」っていつ使う? めちゃ「便利な機能」も! 最新の「画期的なシフト」ってどんなの?
くるまのニュース / 2024年10月19日 20時10分
AT車のシフトに「P(パーキング)」「D(ドライブ)」「N(ニュートラル)」のほか、「2」「S」「L」「B」といったモードがありますが、これらはいつ使用するものなのでしょうか。
■知ってる? 「2」「S」「L」「B」の意味と使うタイミングとは?
クルマのシフトレバーには、「D(ドライブ)」や「R(リバース)」、「P(パーキング)」といったおなじみの記号が並んでいます。
これらは普段の運転でも頻繁に使用するため、ほとんどのドライバーが理解しているものですが、あまり使われることのない「2」「S」「L」「B」といった記号の意味や使い方に戸惑う人も多いでしょう。
一体どのような意味があり、いつ使うものなのでしょうか。
AT車の場合、通常走行時に「D」に入れて前進、バック時には「R」に入れて後退し、駐車時には「P」で車両を固定します。
しかし「2」「S」「L」「B」の意味がわからず、ほとんど使ったことがないというドライバーも少なくありません。
ただ、これらのシフトポジションの意味を理解して使いこなせば、特定の状況での安全性や快適性が向上する画期的なシフトポジションなのです。
まず「2」と「S」ですが、これらはどちらも「セカンドギア」を示します。
つまり、車のギアを2速に固定するためのものです。
自動車メーカーによっては「2」ではなく「S」と表記されることがありますが、基本的には同じ機能です。
このシフトポジションは、例えば長い坂道を上るときなど、2速に固定することでエンジンの回転数を高く保ち、安定した走行が可能となります。
「L」は「ローギア」の意味で、1速に固定するためのものです。
急な坂道での登坂や、急激な加速が必要な場面、または強力なエンジンブレーキを必要とする場面で使います。
一方、「B」は「ブレーキ」の略で、エンジンブレーキを強めたいときに使用します。
特に長い下り坂などでの安全な走行を助け、フットブレーキの過熱を防ぎます。
「N」は「ニュートラル」を表し、エンジンの力がタイヤに伝わらない状態を作り出しますが、勾配のある場所では車が勝手に動いてしまう可能性があるため、使用時には注意が必要です。
基本的に「N」は短時間での使用に限ります。
これらのシフトポジションを使い分けることで、ドライバーはクルマの挙動をよりコントロールできるようになります。
例えば、長い下り坂を走行する際、フットブレーキだけを使用するとブレーキの過熱による「フェード現象」や「ベーパーロック現象」が起こり、ブレーキが効かなくなるリスクがあります。
こうした状況を避けるために、エンジンブレーキを使うことが重要です。
「2」や「L」、「B」に切り替えることで、フットブレーキの負担を軽減しつつ、車速をコントロールすることができます。
また、これらのシフトは減速時だけでなく、加速時にも役立ちます。
例えば、急な登り坂でクルマのギアが自動的に上がってしまうと、加速が鈍くなることがあります。
このような場面では、「2」や「L」に切り替えてギアを低くすることで、必要な加速力を取り戻すことができます。
こうしたシフト操作を駆使すれば、登り坂や下り坂でもスムーズかつ安全に走行することができ、クルマの性能を最大限に引き出すことができるのです。
そのほか、近年のクルマではシフトレバーの形状にも変化が見られます。
以前のAT車では「P」「D」「R」「N」「2」「L」など多くのアルファベットが並んでいましたが、最新モデルでは「P」と「N」がレバーではなくボタンで操作できるタイプや、シフトレバーそのものがコンパクトになっているクルマ、なかにはナビゲーションディスプレイの内部に格納されているモデルもあります。
シフトレバーの位置や形状に関する進化は、クルマの全体的な運転操作の簡便化にも寄与しているのです。
今後、クルマの技術がさらに進化すれば、「D」と「R」だけで完結するような、極めてシンプルなシフト構成になる可能性もあります。
そして自動運転技術が進むことで、ドライバーがシフトを意識せずにクルマを操作する未来が近づいていると言えるでしょう。
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