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「道の駅」や「SA」で“車中泊”ってOK? NG? 「法律違反」なる可能性ありってマジ? 難しい「車中泊の“線引き”」とは

くるまのニュース / 2024年10月26日 18時10分

「道の駅」や高速道路の「SA・PA」において、車中泊利用は許可されているのでしょうか。道の駅やNEXCOに確認してみました。

■道の駅、SAの車中泊利用に関する規則はどうなっているのか

 観光やレジャーに最適な季節になり「車中泊」旅を計画している人もいるでしょう。しかし「道の駅」や高速道路の「SA・PA」で車中泊を考えているなら、注意が必要そうです。
 
 ルール違反やマナー違反になるばかりか、法律違反になる可能性もあるというのです。

 国土交通省は公式ウェブサイト内にて、「『道の駅』は休憩施設であるため、駐車場など公共空間で宿泊目的の利用はご遠慮いただいています」としています。

 いっぽうで「もちろん、『道の駅』は、ドライバーなど皆さんが交通事故防止のため24時間無料で利用できる休憩施設であるので、施設で仮眠していただくことはかまいません」とのこと。

 NEXCO西日本には公式ウェブサイトの「サービスエリア・パーキングエリア(SA・PA)ご利用上の注意」にて、禁止行為である「休憩の目的を逸脱した行為」として、「休憩の目的を逸脱した長時間・長期間駐車、野宿、野営又は車上生活を行うこと」を挙げています。

 車中泊という行為を挙げて禁止しない背景として、そもそも車中泊の定義が定まっていないことがあります。「休憩・仮眠」に該当するのかどうかが“グレーゾーン”なのです。

 ただし一部の道の駅では、公式ウェブサイトや現地の看板や張り紙などを通じて「車中泊禁止」を明示しているところがあります。

■車中泊OK? NG!? 「道の駅」の回答とは

 そこで道の駅とSAに直接電話をかけて、車中泊の可否について問い合わせしてみました。

 取材対象は、旅行サービスを展開する「じゃらん」が集計・発表した「『じゃらん』全国道の駅グランプリ 2024」の上位10駅です。

 車中泊可のところは「〇」、不可のところは「×」、条件付きなどその他の場合は、具体的な回答を記載しています。

「道の駅」の駐車場は「車中泊」できるのでしょうか[画像はイメージです]「道の駅」の駐車場は「車中泊」できるのでしょうか[画像はイメージです]

1.あ・ら・伊達な道の駅(宮城県大崎市)

「基本は車中泊禁止ですが、泊まっている方が多く、それを咎めることはしていません。自己責任でお願いします」

2.道の駅 川場田園プラザ(群馬県川場村):〇

3.道の駅 米沢(山形県米沢市):×

4.道の駅 花ロードえにわ(北海道恵庭市):〇(RVパーク併設、満車のときの車中泊も可)

5.道の駅 遠野 風の丘(岩手県遠野市):×

「積極的に車中泊は認めていないが、仮眠は可」

6.道の駅 なないろ・ななえ(北海道七飯町):×

「宿泊目的はお断り、仮眠は可」

7.道の駅 しちのへ(青森県七戸町):×

「休憩の形なら可」

8.道の駅 マリンタウン(静岡県伊東市):×

9.道の駅 保田小学校(千葉県鋸南町):

「“どうぞ車中泊してください”とは申し上げていませんが、火気厳禁でお願いします」

10.道の駅 むなかた(福岡県宗像市):〇

 このほか、東京都内唯一の道の駅「道の駅 八王子 滝山」にも確認したところ「車中泊は禁止。駐車場が狭く長時間の駐車をお断りしている」との回答でした。

 このように、車中泊を歓迎しているところもあるいっぽう、「車中泊はお断りしています」と即答するところもありました。

 なお一部の道の駅では、車中泊専用駐車場を設けて無料で提供しているところがあり、さらに有料で電源を備えた車中泊向けの専用施設「RVパーク」を併設しているところがあります。

■車中泊可能な場合でも「火気厳禁」などの基本ルールは厳守すべし

 NEXCO中日本にも、道の駅と同じように「SA・PAでの車中泊はできるのか」を尋ねてみたところ、次のような回答でした。

「クルマの中で寝ていただいても構わないが、混雑時などは早めに退出していただきたい。クルマを離れて(SA・PAとは)別の場所へ行くことは禁止している」

「道の駅」に隣接して車中泊専用の有料駐車場「RVパーク」が設置されているケースも[画像は道の駅「オライはすぬま」に隣接する「RVパークはすぬま」(千葉県山武市)]「道の駅」に隣接して車中泊専用の有料駐車場「RVパーク」が設置されているケースも[画像は道の駅「オライはすぬま」に隣接する「RVパークはすぬま」(千葉県山武市)]

 なお、SA・PAも「火気厳禁」「車外でのBBQ等は禁止」は、基本的な利用上の注意です。

 これらのことから、道の駅、SA・PAで車中泊するときには「駐車枠内に駐める」「アイドリングストップ」「静かにする」「混雑時には速やかに退去する」といったことが、基本的なマナーとして挙げられます。

 さらに、条例でアイドリングストップが定められているところもあるほか、係員からクルマの移動、退去を指示されながらも居座り続けると、刑法130条「不退去罪」に抵触し通報、検挙される恐れがあります。

※ ※ ※

 これまで道の駅、SAでの車中泊利用が、限りなく黒に近いグレーゾーンというイメージが筆者にはありましたが、今回の調査ではその傾向も幾分か緩和されてきたような印象を受けました。

 また場所によっては、さらに柔軟な運営がおこなわれているところもあるようです。

 ただしこれもひとえに利用者の心がけ次第ともいえ、もし重大な迷惑行為が続くようであれば、今はOKな場所であっても、ある日突然に「車中泊禁止」となる可能性も十分にあります。

 車中泊旅を検討しているなら、利用予定施設の公式ウェブサイトなどを通じて、事前に可否の確認をオススメします。

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