マツダの「最上級クーペ」復活! 全長4.8mで「超豪華インテリア」がスゴい! ハイパワーな「RX-7」ユニット搭載の「ユーノスコスモ」レストア車が公開
くるまのニュース / 2024年10月25日 20時10分
京滋マツダは2024年10月19日・20日に開催の「MAZDA FAN FESTA 2024 in FUJI SPEEDWAY」でレストアを施した「ユーノスコスモ」を展示しました。一体どのようなクルマなのでしょうか。
■マツダ最上級クーペが蘇る!
京都府と滋賀県でマツダ・販売店を運営する京滋マツダは、2024年10月19日・20日に開催のマツダ車の公式ファンミーティング「MAZDA FAN FESTA 2024 in FUJI SPEEDWAY」にブース出展を実施しました。
ブースでは「ユーノスコスモ」が展示され、来場者でにぎわいを見せています。
ユーノスコスモは1990年に登場した2ドアスペシャリティクーペです。世界初の量産ロータリーエンジン搭載車「コスモスポーツ」の系譜を受け継ぐもので、通算4代目。
高級志向のプレミアムチャンネルを担当した当時のユーノス店向けに用意され、チャンネルのフラッグシップモデルとして大柄なボディと贅沢な内装、圧倒的な動力性能を備えていました。
ボディサイズは全長4815mm×全幅1795mm×全高1305mm。非常に低い車高に薄く長いボンネット、ワイドなリアビュー、コンパクトなデッキなど全体的に洗練された美しいデザインをまとっています。
インテリアも同様に、手の触れる部分には最高級の本革をふんだんに使用したもので、シンプルでモダンにまとめたインパネや、フロントからリアまで包みこまれるような斬新な仕立て。乗車定員は4人です。
これに、当時は極めて画期的だった世界初のGPSナビゲーションや、浮かび上がるような表示のメーターなども組み合わせ、フラッグシップらしい先進性も強調されています。
そして、パワートレインは2種類のロータリーエンジンに4速ATを組み合わせ、後輪駆動を採用。エンジンは「RX-7」と同様の654cc×2の2ローターツインターボ「13B」に加え、世界初の3ローターシーケンシャルツインターボエンジン「20B」を設定。
総排気量1962ccでありながら、4リッター自然吸気エンジン並みの最高出力280馬力・最大トルク41kgmを発揮しつつも、V型12気筒エンジン並みの滑らかさも持ち合わせています。
当時のバブル景気によって華々しく登場したものの、その後販売は低迷を極め、1996年に生産を終了しました。
今回、京滋マツダが展示したのはユーノスコスモのうち、1991年式で13Bを搭載するラグジュアリー仕様「タイプE」グレード。非常にきれいな車体となっていますが、どのようなクルマなのでしょうか。京滋マツダの担当者は以下のように話します。
「もともとはワンオーナー車でした。走行距離は8万キロくらいです。とても貴重なクルマですから、ぜひレストアしようということでプロジェクトが立ち上がりました」
エクステリアは新車時の塗装のままですが、30年以上経過しているとは思えない、美しい状態を保っています。樹脂製のヘッドライトも曇りや黄化などはなく、クリアに透き通っていました。
一方でインテリアも劣化しやすいレザーにもかかわらず、新車に近い程度を保っていますが、これは京滋マツダのレストアチームが仕上げたものだといいます。
「天井の汚れがひどくて、洗浄しても取れなかったので、似た生地を探してベースの土台に張り替えました。後ろのボードも色褪せていたので、こちらも張り替えています。シートも塗装して直しています。
しかし、もう部品の生産がないですし、部品の劣化が激しいので(作業で外すと)割れてしまいます。交換できないので都度補修して取り付けしています」(京滋マツダ担当者)
素性の良いクルマであっても年数による劣化は避けられないようで、交換が必要なパーツが生産終了していることも珍しくありません。
そんな場面はまさに整備士の“腕の見せ所”といったところで、もともとのパーツをうまく補修するといった修理を実施。新車だけでなく、こうした旧車を残す取り組みも行っているようです。
「今日来場された方でも(マツダの旧車を)乗っている、家にあるという人もいることがわかりました。
(レストアを)始めたばかりなので、まだまだ技術力も上げていかないといけないですが、こういう風に昔のクルマを残していってもらうっていうこともできて、もっとお客さまとの新しいつながりにもっていければと思っています」(京滋マツダ担当者)
来場者からの反応については、「スポーツカーじゃなくて、このコスモに思い入れ持っておられる方が、年配の方にも多いです。若い方も意外とロータリーに興味持たれている方が多く、朝から集まってきてもらっている状態です。たまにボンネット開けるとまた人がわって寄ってきてくる。僕らも予想外の状況で、やっていてよかったと思うぐらい」と話します。
「やっぱ手が込んでいる部分もあるので、当時の作り方とか思ってもないところにすごいこだわりを持って作っていたり。どうしても年数経ってくると全部海外に(中古車として)流れていってしまうこともあるので、国内に残してみんな見てもらえると嬉しいです」(京滋マツダ担当者)
なお、京滋マツダでは11月4日に独自のファンフェスタを開催する予定で、今回のユーノスコスモも展示されます。
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