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トヨタ「クラウン“オープンカー”」実車展示! 大胆な「屋根ぶった切り」&パカッと開く赤ライトも搭載! “県警トップ”も乗った「スゴいクラウン」とは

くるまのニュース / 2024年11月2日 19時10分

名車から極めて珍しいクルマまで収蔵する石川県小松市の「日本自動車博物館」。その収蔵車にはトヨタ「クラウン」を儀礼用のオープンカーにした特別車もあります。一体どのようなクルマなのでしょうか。

■本当に使われていた「儀礼用のオープンカー」

 石川県小松市の「日本自動車博物館」では歴史的な国産車だけでなく、半世紀以上前に海外メーカーが生産していた極めて希少なスポーツカーなども収蔵され、日本最大級の収蔵数を誇ります。
 
 日本国内メーカーの車両はもちろん、戦前の車両や独立メーカーによるマイナー車など、世界的に珍しいクルマも多数保有しています。その1台であるトヨタ「クラウン」も、実は特別に仕立てられたものでした。

 戦後からまだ間もない1955年。日本メーカーの多くがまだ外国車のノックダウン生産を行っていた時代に、トヨタは純国産方式にこだわっていました。そして、その時代に発表されたのがトヨペット「クラウン RS型」です。

 その後1971年に発表された4代目モデルで名称が現在のトヨタ「クラウン」に変更。以後、50年以上にわたり、トヨタおよび国産高級乗用車の代名詞として、非常に長く愛されるクルマとなりました。

 このうち、日本自動車博物館に収蔵されている“特別な1台”は1987年に登場した8代目の「130系」クラウン。電子デバイスの採用や、ハイパワーなV型8気筒エンジン搭載モデルを設定するなど、当時のバブル景気の影響もあり、非常に贅沢なつくりとなっていました。

 さて、同館収蔵車の何が“特別”なのかというと、実はルーフやピラーなどが切断され、オープンカー仕様となっています。

 製作されたのは1989年とのこと。資料によると、愛知県警で使用されていた儀礼用オープンカーということで、毎年開催される警察の年頭視閲式やパレードなどの際に県警トップが乗車するもの。

 ボディサイズは全長4860mm×全幅1745mm×全高1500mmと130クラウンの「ロイヤルサルーン」と同一ですが、乗車定員は4人です。

 外装は、やはり運転席のフロントウィンドウ上部からルーフがバッサリ切り取られている部分に目が行きます。

 代わりに用意されたソフトトップにはビニールレザーを使用。また、リアウィンドウには透明ビニールが使用されています。

 ドアミラーは備わらず、フロントフェンダー脇に装着される「フェンダーミラー」も今ではめったに見かけません。

 警察車両ということもあり、フロントガラス上部やバンパーには赤色灯が追加。バンパーの赤色灯は埋め込み型ではなく、当時の外付けフォグランプを模したもので、点灯時にパカッと開くタイプです。

 さらに、トランクには警察無線のためのアンテナが2本搭載され、物々しい雰囲気に。

 車内を見ると、車体中央のBピラー部にはロールケージを設置しています。これはラリーカーのような横転時の保護を目的としたものではなく、後ろ座席のVIPが立席するときの手すりとして配置されています。

 そのほかは警察無線などが搭載されている点以外は130クラウンと同一。内装色は高級感のある落ちついたタークブルーで、シートは非常に贅沢なベロア地が採用されているなど、当時のクラウンらしい豪華な仕立てです。

 パワートレインもベースのクラウンと同一で、最大190馬力を出力する3リッター直列6気筒エンジンと4速ATの組み合わせ。駆動方式はFRとなっています。

※ ※ ※

 今でこそスポーツカー的な要素も取り入れられているクラウンですが、1980年代のクラウンは「正統派の高級セダン」をイメージする人が多いでしょう。それだけに、ガッツリ開いたオープンモデルはなかなか新鮮です。

 ほかの自動車博物館でも稀な貴重な車両ですので、博物館を訪れた際にはぜひ注目して欲しいと思います。

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