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川崎駅~湾岸線直結!? 巨大な「川崎ベイブリッジ」工事進行中! 海を越える“新ルート”圧巻の工事映像に「アドレナリン出まくり」興奮の声も

くるまのニュース / 2024年10月25日 16時40分

川崎市の臨海部で、まるで「ベイブリッジ」のような巨大橋梁が作られています。国土交通省は工事のようすを動画で公開。どんな道路で、どんな工事となっているのでしょうか。

■川崎市街から「湾岸線直結」

 川崎市の臨海部で、川崎駅方面から直結する新ルート「東扇島水江町線」が整備中。
 
 そのハイライトとなる、巨大な斜張橋の建設が最盛期となっています。

 いったいどのような道路で、どこまで工事が進んでいるのでしょうか。

首都高湾岸線の「鶴見つばさ橋」(画像:写真AC)。首都高湾岸線の「鶴見つばさ橋」(画像:写真AC)。

 東扇島水江町線は、川崎駅方面から5~6車線で伸びてくる「皐橋水江町線」のさらに延長線上として、海を渡って東扇島まで達するものです。

 水江町は、川崎市臨海部の人工島としては、多摩川側から浮島町、千鳥町に並んで3番目に位置するものです。

 首都高湾岸線がとおる東扇島へは、千鳥町から海底トンネルが直結しています。しかし西側は大黒ふ頭まで約9kmにわたって橋空白地帯となっていて、いざ災害通行止めなどが起きた際、輸送ルートが閉ざされることとなります。そのため、もう1本のルートを確保するべく、水江町から橋を架けることとなりました。

 東扇島には川崎港コンテナターミナルや冷凍冷蔵倉庫が集積し、重要拠点となっています。さらに西側の扇島でも、JFEスチール工場敷地の再開発が計画されており、アプローチ手段としての役割を担うこととなります。

 架けられる新たな橋は、2本の巨大な主塔からワイヤーで桁を吊る「斜張橋」構造となります。橋脚を最低限にして船が通りやすくします。主塔と主塔の間隔は525mで、その離れ具合は全国3番目の規模です。橋の名前はまだ特に決まっていません。

 開通すれば、川崎駅方面から臨港部で終わり「工場アクセス」にすぎなかった道路が、いよいよ「湾岸線アクセス」に進化します。千鳥・浮島・大黒ルートしかなかったところに、新たな「水江町ルート」で混雑分散や短絡移動が図られます。

 気になる進捗ですが、東扇島側の取り付け部はほぼ完成に近づき、橋本体は橋脚基礎の工事が長く続いていましたが、2024年3月からいよいよ「主塔取り付け工事」が始まりました。巨大なひとつの主塔ブロックが台船で運ばれ、巨大クレーンで吊り上げられて、基礎上にゆっくりと置かれます。当時公開された動画にも、「土木すごい」といった驚きのコメントが寄せられていました。

 さて、工事を担当する国土交通省 関東地方整備局港湾空港部は、10月15日に新たな工事動画を公開しました。

 そこでは、3月に設置された下段ブロックへ、さらに中段ブロックを重ねる工事の様子が収録されています。工事が行われたのは6月です。

「H」型の巨大な中段ブロックが、台船で現場へ運ばれてきました。吊り上げるための玉掛作業にも緊張感が漂います。まずは寝ているブロックを縦に「H」となるようクレーンで回転させ、下段ブロックの上まで運んで、据え付け作業となります。

 据え付け精度はわずか4.5mm。主塔高さ100m、重量1000トン級のスケールに対して、驚異的な精緻さによる品質管理といえます。カメラは各作業員の息遣いが感じられるほど、緊迫した作業を間近でとらえています。

 据え付けが無事完了し、クレーンと台車の撤収作業が行われます。そのままだと羽田空港周辺の高さ制限に引っかかるため、クレーンは可能な限り「水平近くへ寝かせた状態」にします。作業員が見守る中、台車は川崎臨海部から去っていきました。

 “川崎ベイブリッジ”とも称される圧巻の新橋梁工事の作業風景は、まさに土木技術の粋を集めたもの。動画のコメント欄にも、興奮と期待が込められた声が投稿されていました。

「巨大構造物大好き人間の私にとって普段見ることができない設置据付け作業を見れるのはアドレナリン出まくりでした。重機船の吊り下げ可能重量とか構造物質量、許容誤差まで記されていてマニアにはたまらない内容でした」

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