「うぎゃゃ! 虫が付いた…」 頭抱える問題、ムリに拭き取るのはNG? ボディに付いた「虫の死骸」 正しい除去はどうする?
くるまのニュース / 2024年11月16日 15時10分
ドライブ後のクルマに、たくさん虫の死骸がついていることがあります。こうした虫汚れは普通の洗車ではなかなか落ちませんが、なにか効果的な洗車方法はあるのでしょうか。また、予防するにはどうすればいいのでしょうか。
■虫の死骸をそのままにするとどうなる?
クルマのフロントガラスやバンパー、ヘッドライトに、走行中にぶつかってきた虫の死骸がついていることがあります。とくに夜間の高速道路を走った後などは、大量の死骸がついています。
こうした「虫汚れ」は、落としてもまたすぐについてしまうので非常に厄介です。
しかしそもそも、なぜ虫はクルマの方へ飛んでくるのでしょうか。
クルマの光に引き寄せられると言われていますが、じつはその理由ははっきりしないようです。
たとえば、ヘッドライトに含まれる紫外線に向かって飛んでくるという説はよく聞きます。
また、虫は月より明るい光に引き寄せられるともいわれます。
さらに、光によって上下方向を認識する虫の場合、光に対して背を向ける反射運動によりクルマにぶつかるという研究結果もあるようです。
しかし、いずれにしても虫はクルマのライトをめがけて集まり、ぶつかって死んでしまいます。
こうした虫の死骸は見た目がよくないだけでなく、放置するとクルマの塗装も損なってしまいます。
虫の死骸はシュウ酸カルシウムやタンパク質を含むほか、体液などの酸性物質も多いため、塗装面を侵食しやすいのです。
そのため、そのまま放置すると、数日後にシミとして残ったり、塗装面をクレーター状に傷つけたりすることもあります。
※ ※ ※
では、クルマに死骸がついたらどうすればよいのでしょうか。
虫汚れに対処する際の注意点について、ガソリンスタンドの担当者は次のように話します。
「まず、虫汚れを落とすために最も大切なことは虫が付いたらすぐに洗うことです。
くっついてしまった虫の汚れを放置していると固まってしまい、簡単に洗車しただけでは落ちなくなってしまいます」
たとえば、クルマを降りたタイミングでざっと水洗いするだけでも、その後の洗車が楽になるといいます。
水洗いできなければ、応急処置として市販の虫取り専用シートで死骸を拭き取るのもよいようです。
そして、その後に多めの水でしっかり洗車するとベストです。
このとき、虫の死骸は、十分に水を含んだ布で覆って柔らかくしておくのがポイント。
その後に、マイクロファイバーなど柔らかい布で拭き取ることで、ダメージを広げずに落とせます。
それでも落ちない場合は、市販のカーシャンプーやタンパク質を分解する虫取り用クリーナーを使うとよいでしょう。
虫取り用クリーナーは、シャンプーで洗車したあとに使用します。
また、家庭にあるもので代用する場合は、オレンジオイル配合の家庭用洗剤でも虫の死骸は落とせるようです。
さらに、水ではなく、ぬるま湯を使うとより効果的でしょう。タンパク質はぬるま湯のほうがより分解しやすくなります。
■洗車時に「やってはいけない」コトは? そもそも「虫」予防は出来る?
いずれにしても、洗車する際に大切なのは、虫の死骸を無理やり剥がそうとしないことです。
たとえば、虫汚れが落ちないからといって、普通のタオルで車体を強くこすると傷がついてしまいます。
また、車体に砂やホコリがついていると、それが研磨剤の役割をして、こすっている部分を削ってしまいます。
そのため、死骸を取る前に、まず車体を水で洗い流しておくことが必要です。
なお、虫取り用クリーナーを使う場合も注意が必要で、クリーナーが車体についたまま乾燥するとシミになるので、死骸を拭き取った後はしっかり洗い流してください。
もしどうしても虫汚れが落ちない場合は、ガソリンスタンドなどにクルマを持ち込むと、きれいに取り除いてもらえます。
とはいえ、きれいに洗車したとしても、虫の死骸は少し走っただけでまたついてしまうものです。
ボディにつく虫の死骸、やってはいけないのはなに?
では、なにか対策はあるのでしょうか。
前出の担当者は、予防策としてクルマのコーティングについて次のように話します。
「予防としては、二重でコーティングすることで虫汚れの対策ができます。
まず、硬いガラスでコーティングし車体に傷がつくのを防ぎ、その上から定期的にワックスでコーティングをすることで付着した汚れを簡単に取り除く事が可能です」
クルマをしっかりコーティングすると、水洗いだけでも虫の死骸が落とせるようです。愛車を守るためにも、洗車とコーティングをセットで行うようにするとよいでしょう。
※ ※ ※
クルマに虫がつくのはしかたありません。しかし、その虫汚れをそのまま放置しないよう心がけることが大切なようです。
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