新車採用が「義務化」! でも後退時「バックモニター」だけで動くのは「危険すぎ」!? “カメラ”に映らない「死角」がヤバかった
くるまのニュース / 2024年11月20日 20時25分
クルマをバックさせる際、モニターに映る映像「だけ」を見ているドライバーは少なくないでしょう。しかしそのバックカメラ(バックモニター)の映像に「死角」はないのでしょうか。
■カメラだけを見ていて大丈夫!? バックモニターに死角はないのか
クルマ後退時の死角を減らしてくれるバックカメラ(バックモニター)は、目視では「死角」となる部分を映像で確認できます。
安全に後退できる便利なアイテムとして広く普及していますが、そもそもバックモニターの映像自体に死角はないのでしょうか。
「バックカメラ」と「モニター」で構成される「バックモニター」が普及し始めてから、はや30年近くが経過しました。
後方の死角が大幅に減ることで、クルマ後退時の事故防止に有効な装置であり、もはや「バックモニターなしではクルマを駐車することができない」という人も少なくないのではないでしょうか。
バックモニターといえば、2021年6月に公布された「道路運送車両の保安基準等及び保安基準の細目を定める告示等の一部改正」によって、2022年5月から「後退時車両直後確認装置」の新型車への装備が義務化されました。
継続生産車についても、2024年11月1日より義務化となります。
ここでいう“後退時車両直後確認装置”とは、バックモニターもしくは検知システム(バックソナーやミラーなど)のいずれかを指します。
当初は2024年5月1日から適用でしたが、能登半島地震の影響で適用が延期となっていました。
自動車基準調和世界フォーラム(WP29)で採択された協定規則に準じるかたちで改正されたものです。
このように、採用義務化によってすっかり「当たり前の装備」となったバックモニターですが、いっぽうで「カメラには死角がないのか」「カメラ映像だけを信じて後退してもいいのか」など、不安に感じている人は少なくないでしょう。
前出の保安基準等の改正では、後退時車両直後確認装置の主な要件が以下のように示されています。
「クルマの後端から0.3m離れたところから、3.5m内が確認でき、かつこの0.3mの位置から1.5m離れたところにある高さ0.8m、直径0.3mの円柱を確認できること」
この基準を満たすバックモニターであれば、クルマの真後ろについては十分に確認できると考えられます。
しかしながら、この基準では車両後端から0.3m以内は含まれていません。
そのことから、クルマのすぐ近くにあるものは確認することができない場合もあり得ます。
また、クルマの側方からやってくる歩行者や自転車などは、そもそも見えないことが懸念されます。
■バックモニターの実証テストでは「落とし穴」も浮き彫りに
こうした懸念を受け、JAF(日本自動車連盟)は2022年2月、「視界と死角」に関する実験(ユーザーテスト)「バックカメラに死角はないのか?」を実施しています。
クルマの左右・後方にパイロンを置き、バックモニターの見える範囲の有効性と注意点を検証するというものです。
けっして「バックモニター」ばかりを注視せず、窓を開けて直接後方を目視するなど、後退時には十分注意する必要があります[画像はイメージです]
実験によると、パイロンはクルマから遠くであれば確認できたものの、クルマに近いところにおいたものは確認できず、クルマの側方遠くにおいたパイロンも確認できないという結果でした。
歩行者や自転車、電動キックボードなどが、後退中に車両後方を横切ろうとすることは大いに考えられます。
当然ながら、後退時にはバックモニターだけでなく、目視やミラーなども活用し、安全確認をすることが必要です。
※ ※ ※
JAFの実験ではまた、後退時にバックモニターに横切るものが見えたとき、接触する前に停止ができるかについても検証が行われています。
3回行われた実験のうち、クリープで後退したケースは3回とも接触前に停止できたものの、アクセルを踏んで後退をした場合は、3回中2回で接触してしまいました。
側方からクルマ後方を横切ろうとする歩行者や自転車に接触しないようにするには、とにかくゆっくり後退することを心がけましょう。
AT車であればクリープ現象を活用し、急発進は避けるのが良いでしょう。
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