「知らないのマズい?」 クルマの「燃料凍る」って! 寒冷地でヤバいコトになる?凍結避ける方法は?凍る燃料とは
くるまのニュース / 2024年11月17日 9時10分
ディーゼル車の燃料として使われている「軽油」は冬になると凍結のおそれがあるといわれています。では、冬に軽油を使用する際、凍結防止のための方法はあるのでしょうか。
■軽油は凍る!? 寒冷地でディーゼル車に乗りたい時はどうすれば良いの?
冬になると、寒い地域などではクルマのフロントガラスやボディが凍ってしまったりと、苦労に見舞われる人も多いでしょう。
特にディーゼル車のドライバーは、燃料の凍結にも気を付ける必要があります。
では、冬に軽油を使用する際、凍結防止のための方法はあるのでしょうか。
実は、ディーゼル車の燃料として使われている「軽油」は、寒い場所だと凍ってしまう恐れがあるのです。
軽油の成分にはワックスが含まれており、これが低温になると結晶が分離し、シャーベットのような状態になります。
このようにして軽油が凍ってしまうと、燃料ポンプのフィルターやインジェクターが詰まってしまい、エンジンがかからなくなってしまう恐れがあります。
燃料が凍ってしまうと、走行に支障をきたし、運が悪ければ事故につながってしまうかもしれません。
しかし、一方で冬の寒冷地でもディーゼル車は普通に走行しています。これらのクルマの軽油はなぜ凍らないのでしょうか。
実は、軽油には細かく分類すると5種類があり、寒さへの強度も異なります。
軽油はJIS規格によって「特1号」「1号」「2号」「3号」「特3号」に分類されています。
それぞれ凍る温度の基準が異なっており、特1号が5度、1号が-2.5度、2号が-7.5度、3号が-20度、特3号が-30度となっています。
すなわち、号数が大きいほど寒さに強いということです。
実際に地域ごとにガソリンスタンドで販売する軽油の種類は異なっており、寒冷地では3号や特3号が取り扱われています。
ちなみに関東地域では−7.5度まで耐えられる2号を取り扱っているところが多いです。
一方で2月に最低気温が−10度を超えるような旭川などでは、関東で販売されているものだと寒さに耐えられず凍ってしまう可能性があるでしょう。
そのため、寒冷地での走行を予定している人は、現地で燃料補給をする方が良いかもしれません。
■軽油が凍ってしまった時の対処法は?軽油以外も凍結注意!
では、万が一軽油が凍ってしまった場合は、どのように対処すべきなのでしょうか。
これについて、都内の整備工場の整備士は、次のように話しています。
「凍結してしまった場合は、温めて溶かしてあげるしか対処法はありません。
道中で軽油の凍結に見舞われてしまったときは、ロードサービスを頼るのが最も安全で無難だと思います」
このように、軽油が凍ってしまうと、すぐにクルマが動く状態まで回復させるのは難しいようです。
そのため、あらかじめその地域に合わせた種類の軽油を入れておくよう心がけるようにしましょう。
ちなみに、レギュラーやハイオクの場合は軽油とは成分が異なるため、日本の気温では凍る心配はありません。
寒いと「軽油」が凍っちゃう!
ただし、軽油以外でもクルマには凍結注意のものがあります。
たとえば、ウォッシャー液などが挙げられます。
ウォッシャー液は、すぐに凍りやすいというわけではありませんが、希釈した液を使っていると凍りやすくなってしまいます。
そのため、冬場は濃度が大きい液を使うようにするのが安心です。
また、冷却水の凍結にも注意しましょう。
冷却水もウォッシャー液と同様に、濃度が小さいほど凍結の可能性が高くなるので、寒冷地に行く時は濃いめのものを入れるようにしておくとよいかもしれません。
他にも、寒さによってバッテリーに影響が出る場合もあるので、寒冷地への走行前、走行後はメンテナンスをするように心がけることが大切です。
※ ※ ※
軽油には種類があり、それぞれ凍結する温度が異なります。
そのため、寒冷地域に行く時は現地のガソリンスタンドで補給するようにしておくとよいでしょう。
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