「子供が熱を出したので障害者用スペースに停めたら、老夫婦に怒鳴られました。私が100%悪いですか?」質問に回答殺到!?「当たり前」「子供がいたら許されるの?」の声も…実際どちらが悪いのか
くるまのニュース / 2024年11月20日 12時0分
「子供が熱を出したので、障害者用スペースに停めたら老夫婦に怒鳴られました。私が100%悪いですか?」質問に回答殺到!?「当たり前」「子供がいたら許されるの?」の声も…実際どちらが悪いのか
■「障害者用スペースに停めた私が100%悪いのですか?」
「障害者用スペースに停めた私が100%悪いのですか?」
そんな質問が、大手質問投稿サイトに投稿され、話題を集めています。回答は145件にのぼり、様々な反響があったようです。
いったいどんな声があり、実際どんな問題があるのでしょうか。
投稿者は「5歳の息子が高熱が続いていたので小児科へ受診しました。夏風邪です。日中は座薬の使用もあり微熱くらいで元気はありますが食欲が全くなく息子の好きなアイスクリームを買いたくて、そのショッピングセンターに立ち寄りました」と話し始めます。
子どもの調子が良くないなか、駐車場の空きスペースがなかなか見つからず、投稿者の焦りは募るばかり。そこに、ようやく停められそうな場所が視界に入ります。
それは「障害者用スペース」でした。ほかにも同様のスペースが何台分もあったので、そこへ停め、アイスを買い、15分後に戻ってきました。
すると隣の障害者用スペースには、40歳前後の奥さんが車椅子のご主人を車椅子に乗せている場面が。
その奥さんは「ここは障害者用や!何、とめてんねん!!」と「関西弁でしかもヤクザのように」怒鳴ってきたといいます。
投稿者は腹が立ち「何ですか?子供が病気だからとめたんです」と反論。しかし相手は「子供が病気なんか関係ない!ここは障害者用だ!」とまくしたてます。
投稿者も負けていられません。その女性をにらみつけましたが、「子供がいるのにいい加減なことするな!」と怒鳴られ、思わずキレて「子供のいない人に言われたくありません!」と言い返しました。
そうこうして、警察を呼ぶハメになった投稿者たちですが、最後まで相手は「子供が病気なんて関係ない!」の一点張りだったそうで、投稿者も怒りが収まっていません。
「障害者用にとめた私が100%悪いのですか?私が平謝りするべきでしたか?」と、質問でみんなに同感を求めています。
■回答殺到!ユーザー達の「ありがたいお言葉」
集まったのは145件という異例の回答数で、コメントも様々。「アイスを買うからなんていう理由がまかり通るなら、いろんな人がいろんな理由を付けて障害者用スペースを使うことが正当化されてしまいますよ」「あなた自分がマナー違反を犯しているのを棚に上げて、注意されたら逆切れですか?」といった厳しい声もあります。
イメージ画像
集まった回答は軒並み長文で、具合の悪い子供の様子を心配する母親、あるいは障害者用スペースがなかなか見つけられない老人側の苦労などを推し量り「難しいですね」「怒鳴られて怒りを感じるのもわかります」といった複雑な様子の声もあります。
しかし、最終的には、喧嘩上等、こっちは一歩も引かないぞ、こっちは被害者なんだ、こっちはそんな怒鳴られ方をされる筋合いは無いと「被害者モード」で戦闘スイッチが入ってしまった投稿者を諫める声が見られます。
「子供が具合悪いので、もめずに帰ったほうがよかったとは思います」「『子供が子供が』と言って、子供がいたら何でも許される的な考えは捨てた方が良いと思います」「悪くなかったとしても、いちゃもんを付けられたとしてもはらわた煮えくり返っていたとしても、何よりも先に子供の事を考えて頭下げてでも、早く家に帰って寝かせてあげる方が立派だと思うよ」「子供からすれば、いい迷惑だよね。大人のエゴだよ」というコメントが。
ベストアンサーは「その奥さんが普通の言葉で『ここは障害者用ですので、今度からは遠慮してくださいね』と言われていたら、貴女も素直に謝れたのではないでしょうか?」としたうえで、「ただ、いろんな人がいます。お子様連れのときは、お子様にどう被害がかかってくるかもわかりません。こんな世の中です。貴女の反論に相手が異常な行動をとらないとも限りません」「仮に貴女に全く非がないにしても、トラブルは避けられるよう…最悪、無視するとか…母親として考えられた方がいいと思います」というコメントでした。
投稿者は「この回答を見たときジーンと胸が熱くなりました。ありがとうございました」と返答しています。
では、実際「障害者用スペース」に障害者ではないクルマが駐車することは、ルール上どんな問題があるのでしょうか。
NEXCOの表示板の例。「専用」と書いてあるが法的拘束力は無い。とはいえ、そこだけしか使えない人が、使いたいときに使えないことは無いようにしよう(画像:国土交通省)。
まず重要なのは、駐車場というのが多くの場合「私有地」であって、道路交通法の適用外であるということ。あくまでルールの主体は、店舗オーナーや土地管理者なので、その人が決めることであり、対応は千差万別です。
そのうえで、国の「障害者用スペース」に対する考え方の一例は、「道路の移動等円滑化に関するガイドライン」に示されています。
そのなかでは障害者用スペースのあるべき幅などを規定したうえで、看板表示について「一般の人の使用の抑制を図るため、身体障害者用駐車施設である旨を見やすい方法により表示するものとする」としています。
記載例では「車いす使用者など身体の不自由な方の専用駐車スペースです」という文言がありますが、この「専用」という記載について、法的拘束力があるわけでなく「一般の人の安易な使用の制限を目的に専用という表現で強調した事例」と注釈しています。
以上のことから、法的に「どちらが悪い」と決められるものではなく、結局モラルというあいまいな概念で押し引きするしかないので、「当事者同士でうまく解決してくださいね」という程度です。
※ ※ ※
人間というのは仲裁者がいないと、「私が正しい!あなたは悪い」「いや私こそ正しい!あんたが悪い」と、永久にケンカをし続けることになります。
一度ケンカを始めると、そのケンカの勝ち負けが世界のすべてを左右してしまうように脳が錯覚してしまいますが、周りから見れば些細なことです。カッと頭が血にのぼりがちな人は、運転中も「あおり運転」を起こす潜在的危険があるので、特に注意しましょう。
また今回の場合、投稿者の怒りのスイッチのきっかけは「確かに私に非があるかもしれない。でもその言い方は無いでしょう?」という思考回路です。
この「でもその言い方は無いでしょ」という思考回路は、夫婦ゲンカに関わらず、ささいなトラブルを泥沼化させる一番の原因とも言われています。この感情をグッと抑えるだけで、くだらない消耗戦で疲弊することはグンと減るかもしれません。それは一事が万事、運転中のトラブルでも同じことなのです。
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