トヨタが「大逆転ワールドチャンピオン」に！ 最後の最後でドラマがあった!? トヨタ会長「感動という共感が生まれる」 WRCで「マニュファクチャラーズ」獲得、ラリージャパンもトヨタ優勝

WRC最終戦「ラリージャパン」が開催され、トヨタが最後の最後で大逆転を決め、4年連続となる「マニュファクチャラーズチャンピオン」に輝きました。

■トヨタが4年連続となる「マニュファクチャラーズチャンピオン」に

　愛知県・岐阜県で開催された「ラリージャパン2024」。11月21日-24日の4日間にわたり熱き戦いが繰り広げられました。
　
　そうしたなかで、トヨタが最後の最後で大逆転を決め、4年連続となる「マニュファクチャラーズチャンピオン」に輝きました。

トヨタが大逆転で4年連続となる「マニュファクチャラーズチャンピオン」に！（画像はトヨタの豊田章男会長／撮影：筆者）

　WRC（世界ラリー選手権）は、全世界を転戦して戦いますが、2024年シリーズは日本の「ラリージャパン」が最終戦となっています。

　WRCにはいくつかのカテゴリーがありますが、そのトップカテゴリーとなるのが「Rally1（ラリー1）」です。

　ラリー1には、現在トヨタ、ヒョンデ、フォードという3つのメーカーが参戦し、しのぎを削っています。

　2024年シリーズは、トヨタとヒョンデが接戦を繰り広げており、この最終戦ラリージャパンでドライバー自身のタイトル「ドライバーズチャンピオン」、チームのタイトル「マニュファクチャラーズチャンピオン」が決定します。

　現在のWRCは複雑なポイントシステムを採用しており、なかなか予想をしづらい状況でした。

　実際にラリーに詳しい人達でもポイントシステムの複雑さにより、「予想がつかない」と口々にしていました。

　そんなWRCの2024年シリーズですが、前戦までの状況ではヒョンデがドライバー、マニュファクチャラー共に優位な状況となっていたのです。

　母国開催のトヨタとしてはヒョンデを追うカタチでラリージャパンを迎え、様々なドラマが繰り広げられました。

　なかでも去年までのポイントシステムでは、だいたい最終戦前か競技途中でタイトルが確定していましたが、今年からの新たなポイントシステムにより、大波乱がまっていたのです。

ラリージャパンには地元愛知県の勝田貴元選手も参戦！結果は4位に（撮影：筆者）

　ドライバーズランキング自体は、前戦からヒョンデのヌービル選手が1位で、そのまま順当に最終戦ラリージャパンの最終日24日デイ4でチャンピオンを決めました。

　そしてマニュファクチャラーは、前戦時点でヒョンデが15ポイントリード。

　しかし、最終日24日デイ4の朝、今回好調な走りを見せていたヒョンデのタナック選手がクラッシュし、これによりヒョンデとトヨタのポイントが同点となります。

　そして最後の競技区間で、トヨタのオジエ選手が素晴らしい走りを魅せ、ヒョンデドライバーよりもポイントを稼いだ結果、ヒョンデが558ポイント、トヨタが561ポイントとなり、大逆転でトヨタがマニュファクチャラーズチャンピオンに輝きました。

暫定表彰式で勝田貴元選手と抱き合うチーム代表のヤリ＝マティ・ラトバラ氏（撮影：筆者）

今回の熱戦について、TGRラリーチームの代表でもある豊田章男会長は次のように話しています。

「最終日に同ポイントってたぶん今までなかったと思います。

　正直土曜日の時点では難しいと思ったけど、最後まで何があるか解らない。これが筋書きのないドラマを生んだ気がします。

　今年から難しいポイント制でしたが、これが今回の大逆転に繋がりましたが、でも計算が難しいので戻してほしいですね。

　大逆転に関しては、いまはコメントが出ない。こんなことあるんだね。それが全てかもしれないね。本当に、凄い。

　あとは、お客さんもたくさん来てくれたのは本当に驚き。そして日本のファンに最高の戦いを見てもらえたと思います。

　これは、きっと『感動という共感が生まれる』と思います。

『ラリーっておもしろい』と思った人がめちゃくちゃ増えるはず。

　でもやっぱり、戦った彼ら（チーム）が主役で、彼らが感動という物語を作ってくれた。今はこれが精一杯のコメントです」

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　なお最終戦ラリージャパン2024の結果としては、トヨタのエバンス選手が優勝、2位に同じくトヨタのオジエ選手、3位にフォードのフルモー選手、4位にトヨタの勝田貴元選手という結果に。

　なおラリージャパンでは、エバンス選手が2年連続で優勝しています。