6000万円超え! いすゞ新型「超スゴい“精悍”モデル」登場! 70人乗りで画期的な「段差ゼロ」&340馬力の“静音ユニット”搭載! 新型「エルガEV」がラインオフ
くるまのニュース / 2024年11月27日 12時45分
いすゞ自動車は新型「エルガEV」の量産を開始したと発表しました。
■画期的な「フルフラットバス」JMS2024に登場
いすゞ自動車は2024年11月25日、新型フルフラットEVバス「エルガEV」の量産を開始したと発表しました。
製造元のジェイ・バス(栃木県宇都宮市)ではセレモニーが実施されています。
エルガは2000年に登場した路線バスシリーズです。大型の「エルガ」と中型「エルガミオ」の2タイプが用意されています。現行型は2015年8月に初のフルモデルチェンジを実施した2代目です。
新たなフロントフェイスの採用やスクエアなテールなど、デザインのリフレッシュに加え、従来の大排気量の直列6気筒ディーゼルターボエンジンに代わり、5.2リッター4気筒ターボにダウンサイジングしたディーゼルエンジンを採用し、環境性能・燃費性能を向上。
また、前扉から中扉までの段差をなくしたノンステップエリアでは、長さ・通路幅・室内高、後方段上部の室内高を拡大し、広々とした室内空間を実現。利便性・安全性の向上も図っています。
加えて、車いすの乗り降り時に利用できる反転式スロープや、前向き優先席、伝い歩き棒を新設するなど、バリアフリー・ユニバーサルデザインにも配慮しました。
2024年5月にはEVユニットを搭載して環境性能を高め、車内の通路の段差を一切廃したフルフラットノンステップ構造の新型エルガEVを発売しています。
フルフラット路線バスとして国内初のBEV(バッテリーEV)で、エルガとしては2004年の改良でフルフラットタイプが消滅してから20年ぶりの復活となりました。
パワートレインは最高出力125kW(170馬力)・最大トルク480Nmを発揮するモーターを2基搭載。これと245.3kWhの大容量バッテリーを組み合わせ、一充電走行距離360km(国土交通省届出値)を実現。ディーゼルエンジンのエルガ同等の性能も確保しています。
このモーターはリアアクスルの左右それぞれに組み込んだ「インアクスルモーター」構造とし、駆動用バッテリーは屋根上・後部床下に配置したことで、フロアレイアウトの自由度が高まり、低床化を実現。
中扉以降が1段高い構造で、現在主流の「前中ノンステップ」とは異なり、最前列から最後列まですべてフラットな床面にすることで、前扉から最後席まで移動しやすい空間となっています。
充電はCHAdeMOに対応しており、3.2時間で20%から80%まで充電が可能です。また、災害時にはバッテリーから電源を取り出すことができるV2L(vehicle to load)にも対応しています。
先進機能では、運転手の状態を検知するドライバーステータスモニターや、運転手急病などでバスを非常停止させることが可能なEDSS(ドライバー異常時対応システム)、自動パーキングブレーキ、ブラインドスポットモニターを搭載し、安全性能を高めました。
さらに、コネクテッドサービス「プレイズム」を採用したことで、バッテリー・充電状態や故障などを離れた事業所で確認することができ、運行に活かすことができるとしています。
ラインナップは、前後タイヤハウス間右側の座席が1人掛け×4列の「都市型」、中距離のバス路線に適した2人掛け×2列+1人掛け×2列の「郊外I型」、2人掛け×4列の「郊外II型」を用意しています。
新型エルガEVの東京地区標準価格(消費税込)は、6578万1980円(ZAC-LV828L1・70人乗り都市型)です。
※ ※ ※
今回の新型エルガEVラインオフに際し、ジェイ・バス宇都宮工場の工場長 渡辺 昌彦氏は次のように述べています。
「いすゞをはじめとする多くの関係者と連携してBEVバスの開発・生産準備を進め、この11月に量産第一号車のラインオフ式を迎えることができました。
お客さまのみならず社会からの期待も大きく、ジェイ・バス全社一丸となり安心・安全で、信頼されるBEVバスを提供してまいります」
また、いすゞの営業部門VP 川崎泰介氏は次のように語っています。
「市場が待ち望んでいた国内初のBEVフルフラット路線バスがラインオフできたことを大変うれしく思います。
CO2を排出しない走行、フルフラットなフロアによる安全性の改善など、地球環境とお客さまの事業に貢献できるエルガEVを販売会社と力を合わせて全国に普及してまいりたいと存じます」
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