美しすぎる三菱「和製スポーツカー」が凄い! ド迫力の「巨大グリル」採用した“ラグジュアリークーペ”に大注目! めちゃ開放的な「オープン仕様」も設定した「“幻の”エクリプス」とは!
くるまのニュース / 2024年11月27日 21時10分
三菱の3ドアクーペ「エクリプス」。日本では2006年まで、3代目モデルが販売されていましたが、実は海外では、見慣れない「4代目モデル」が登場していました。
■ラグジュアリーな三菱の「スポーツクーペ」
「エクリプス」は、三菱が発売していた3ドアクーペです。
日本では2度のモデルチェンジを経て2006年まで販売されましたが、同年でシリーズ展開は終了。
しかし実は、人気が高かった北米市場では販売が継続しており、2005年には日本では見慣れない「4代目モデル」も登場していました。
エクリプスが誕生したのは1989年のこと。
映画「キャノン・ボール2」にも登場して高い人気を誇った「スタリオン」の後継モデルとして、まずは北米市場でデビューしました。
同車は流線形のスタイリッシュなボディに高性能な2リッターエンジンを搭載しており、同クラスの競合車を上回る人気を獲得します。
日本国内においても北米製の輸入車として、1990年に左ハンドルのまま導入されました。
そして1994年には、より丸みを帯びたデザインへと進化した2代目が登場。
初代よりもエンジンパワーがアップしているのが特徴で、さらにルーフが開閉可能なコンバーチブルモデル「スパイダー」がグレードに追加されました。2代目もクーペ、スパイダー共に国内へ輸入されています。
その後1999年には3代目がデビューし、三菱の上級スポーツクーペ「GTO」の後期型との共通性を感じさせるフェイスデザインを採用。
しかしスポーツカーとしての性能を追求した2代目とは異なり、どちららかと言えばラグジュアリーカーとしての側面が強いモデルでした。なお3代目のみ、国内には2004年にスパイダーのみが導入されていました。
日本ではこの3代目までが販売されましたが、国内のクーペ需要低下もあり、残念ながら2006年3月で販売を終了します。
同時期に北米では4代目が登場していたものの、日本では発売されることはありませんでした。
このようにして日本未発売となった4代目「エクリプス」は、著名なカーデザイナー オリビエ・ブーレイ氏の手掛けた、フロントグリルの中央が盛り上がったようなデザインを採用。
このデザインは同時期の三菱車によく用いられており、コンパクトカーの「コルト」や中型セダン「ランサー」にも採用されていました。
こうして通称「ブーレイ顔」となった4代目エクリプスは、クーペらしい低くダイナミックなスタイリングに、丸みを帯びたディテールを組み合わせたボディが特徴。
パワーユニットには2種類が用意され、最高出力260馬力を発揮する3.8リッターV型6気筒エンジンおよび、165馬力の2.4リッターエンジンを搭載していました。
もともと北米人気が高いモデルということにくわえて、性能と比較し車両価格が安いこともあり、エクリプスは4代目でも高い支持を獲得。
さらに前モデルにもあったスパイダーを追加し、その人気を確固たるものにします。
また後に実施したマイナーチェンジでは、フロントマスクの中央で個性を彩ったブーレイ顔を廃止。
日産「GT-R」やアウディ車にも通じる“巨大な縦型フロントグリル”を備えたデザインへと変更になり、さらにスポーティで迫力あふれる見た目へと進化します。
しかし、三菱の北米市場における全体的な売れ行きが厳しくなったことから、2011年に北米専用モデルの廃止が決定。
長年人気だったエクリプスもついにモデル廃止の対象となり、2012年限りで販売終了となってしまったのです。
※ ※ ※
このように、エクリプスの4代目モデルはデザインレベルも高く個性的で、日本では未発売ながらアメリカでは高い人気を誇った一台でした。
折しもその頃は国内メーカーの2ドアクーペ車が相次いで消滅していた時期であり、もしも最終型となった4代目モデルを日本に輸入していたならば、決して低くはない人気を獲得していたのかもしれません。
また、エクリプスは4代目を持ってモデル終了となりましたが、2017年には車名を一部引き継いだSUV「エクリプスクロス」が登場。
日本市場においても2018年には発売され、現在もラインナップの一角として、三菱を支える一台となっています。
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