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日産「ミニ・フェアレディZ」!? 超パワフルな“後輪駆動”搭載した「和製スポーツカー」を本気で開発! ド迫力“ワイドテール”採用する「試作モデル」が凄い!

くるまのニュース / 2024年11月28日 12時50分

様々なスポーツカーを提案してきた日産。中でも「ブレードグライダー」は、独特のスタイリングで大きな注目を集めたモデルでした。

■日産が「後輪駆動スポーツカー」を本気で開発!

 日産は、様々なスポーツカーを提案してきた自動車メーカーです。
 
 中でも、独特のスタイリングで大きな注目を集めた「ブレードグライダー」は、今なお市販化を求める声が絶えません。

 2013年の「東京モーターショー」で日産は2台のコンセプトカーを出展しました。

 1台は、3代目「ブルーバード」を彷彿とさせるクラシカルなデザインのスポーツクーペ「IDx」で、もう一台が今回紹介する「ブレードグライダー」でした。

 ブレードグライダーは、「新たな価値を創造する次世代EV」をテーマに生み出されたスポーツカー。

 そのため、「滑空するように走るクルマ」というこれまでにない独自のコンセプトが掲げられ、既存のクルマにはない特徴を有していました。

 それはまずボディ形状に見られ、サイドから見ると日産のスポーツカー「シルビア」や「フェアレディZ」を小型化したような、伸びやかなロングノーズのスタイリングを採用。

 その一方で、フロントの車幅は極端に狭められており、“グライダー”という名前が示すとおり、上から見ると三角形のような姿を採用しています。

 この独特の形状により、空気抵抗を大幅に減らし、なおかつ強烈なダウンフォースを生み出すことに成功。

 また、重量配分を「フロント3/リア7」とすることで、フロントトレッドが狭くとも安定した走行性能を実現させていました。

 パワートレインは、5個の電池モジュールから構成する220kWの高性能リチウムイオンバッテリーを動力源とし、後輪それぞれに搭載された130kW×2の電気モーターにより駆動する後輪駆動レイアウト。

 後輪に備わる2つのモーターのシステム出力は268馬力・最大トルクは707N・mと強大なもので、1300kgほどの重量の車両を、なんと5秒で100km/hまで到達させる加速力を持ち合わせていました。

 こうした独自の機構により生み出されたのが、先述の「滑空するように走る」というドライビング・フィールです。

 当時の資料にも「グライダーを操縦しているようなフィーリングを想起させる」と記載されているように、独自の運転感覚がブレードグライダー最大の魅力となりました。

 また東京モーターショー出展時は、自走しないディスプレーモデルだったブレードグライダーでしたが、日産が「市場への導入も検討している」とアピールしていたこともあり、市販化の期待が寄せられます。

 その後、日産は2016年にブレードグライダーのプロトタイプを発表。いよいよ市販化が現実味を帯びてきます

 このとき発表されたモデルは走行可能なレベルにまで仕上げられており、同年にブラジルで開催された「リオデジャネイロオリンピック」の関連イベントではデモ走行も実施。

 さらに、メディア向けの走行会も行われました。

 このときの発表によると、プロトタイプの最高速度は190km/hで、0-100km加速は5秒以下。

「オフ」「アジャイル」「ドリフト」といった3種類の走行モードを搭載し、好みに応じて切り替えることで異なる走行性能を発揮していました。

 このように、プロトタイプとはいえ、あまりも高い完成度を誇ったブレードグライダー。

「もうこれで市販してもいいのでは?」と話題になったほどで、いかに日産が市販に向けて本腰を入れていたかが伝わります。

 しかし、残念ながらその後の動きはなく、ブレードグライダーはプロジェクト自体が立ち消えとなってしまいました。

※ ※ ※

 斬新なスタイルと独自のドライビングフィールが話題となったブレードグライダー。

 非常に魅力的なクルマだったため市販化を求める声も多く、今でも「受注生産でもいいから売って欲しい!」というコメントが寄せられます。

 しかし同車の開発によって日産が獲得した新たな技術は確実に蓄積されており、今後の新型車に何らかの形で活かされているのかもしれません。

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