外環道「湾岸線直結」実現へ驚きの“新戦略”スタート!? 最後の工区「東名~湾岸」ルート決定へ“約2年ぶりの協議会”開催
くるまのニュース / 2024年12月2日 16時43分
国土交通省 関東地方整備局は2024年11月29日、外環道の「湾岸線延伸」計画の具体化へ向けて、第7回目の協議会を開催しました。具体化に向けて、話はどう進んだのでしょうか。
■外環道の「湾岸線直結」具体化どうなる
国土交通省 関東地方整備局は2024年11月29日、東京外かく環状道路(外環道)の「湾岸線延伸」計画の具体化へ向けて、第7回目の協議会を開催しました。
具体化に向けて、話はどう進んだのでしょうか。
都心郊外をぐるりと回り、各高速道路をつなぐ役割を果たすのが、外環道です。
今は千葉県市川市の高谷JCTから三郷、川口を経由して、関越道の大泉JCTまでが開通済み。
そこから中央道の三鷹JCTを経て東名高速(東名JCT:東京都世田谷区)へ接続するまでが工事中です。
最終計画では、東名からさらに多摩川に沿って延伸し、首都高湾岸線方面へ直結することになっていますが、この「最後の工区」はまだ事業化していません。
事業化するためには、最初の具体化プロセスである「計画段階評価」で概略ルートを決定していくこととなります。今のところ、多摩川沿いでも「東京側ルート(空港直結)」もしくは「川崎側ルート(アクアライン直結)」の2パターンが想定されています。
2016年に協議会が開かれ、いままで6回の会議が開かれました。計画段階評価へ進むには多摩川南岸道路「川崎縦貫道路」との計画一本化を図る必要があり、各方面との調整が必要という壁が立ちはだかっています。
そして、1年半以上が空いて、ようやく「第7回目」が開催されました。
気になる進展ですが、今後の動きとしては以下の結論となりました。
「社会情勢の変化等を踏まえ、計画の基本的な方針の取りまとめに必要となる検討を進めるとともに、引き続き、川崎縦貫道路の計画と一本化する場合について、整備効果や起終点、費用負担の考え方等についての検討を進めることを確認した」
つまり“計画一本化のそのまた前段階”のままで、状況は特に変わっていないようです。
このまま百年経っても「検討のための検討を進めていく」状態が続きそうに感じられますが、実は気になる記載もあります。
それは、協議会の名称がここにきて「羽田空港・京浜三港アクセス強化等に資する東京外かく環状道路(湾岸道路~東名高速間)計画検討協議会」へ変更されたことです。
折しも羽田空港は転機を迎えており、JRが直結する新路線「羽田空港アクセス線」が建設中。第1ターミナルも北側サテライトが増築予定です。さらに港湾でも東京港・川崎港が機能強化の真っ最中です。
こうした「空港・港湾アクセス」の機運が高まっているなか、「外環道 湾岸延伸」もその一環としての重要性をアピールすることで、国策としての地位向上を図ろうとしているわけです。
果たしてこの方針は奏功するのでしょうか。とはいえ、繰り返しになりますが、まずは「川崎縦貫道路との計画一本化」が片づくことが最大の課題です。
「羽田アクセス」を重視するのであれば「東京側ルート」として空港直結に傾くでしょうし、川崎縦貫道路計画の埋め合わせも大きく考慮すれば「川崎側ルート」として、東京湾アクアライン直結になるかもしれません。今後の動向に引き続き注目です。
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