ホンダ軽初! 新型軽バン「エヌバンイー」に“斬新シフト”新採用! なぜシフトレバー廃止? 最新のスイッチ式は本当に使いやすいのか?
くるまのニュース / 2024年12月3日 18時10分
ホンダの軽EV商用バンとして新型「N-VAN e:」が発売されました。ホンダ軽初の装備としてスイッチ式シフトが搭載されたのですが、使い勝手はどうなのでしょうか。
■斬新な「スイッチ式シフト」なぜ軽バンの初採用?
ホンダ新型「N-VAN e:(エヌバンイー)」が2024年10月に発売されました。
新型N-VAN e:は、物流や配送業務などの商用だけでなく、趣味など個人で使う用途まで、幅広いニーズに対応可能な「N-VAN」(ガソリン車)をベースに開発された新型軽商用EVです。
ベースのN-VANの特徴でもある、低床でフラットな室内や床下格納式の助手席による室内空間、助手席側のセンターピラーをドアに内蔵して大開口を実現したことによる積載性の良さに加え、EVならではの優れた環境性能や静粛性、給電機能などを備えました。
新型N-VAN e:の基本的なフォルムはN-VANと共通ですが、フロントに充電口・給電口(オプション)を備えたほか、フロントのナンバープレートは中央に装着するなど、EVならではの独自デザインも取り入れています。
なお、フロントグリルにリサイクル材を用いて環境への取り組みを表現しました。
インテリアは、デコボコの縦ビードをあしらい、大型コンテナのような頑丈さを感じさせるデザインとしながら、室内空間の拡張も実現。
さらに、ハンドルは2本スポークのデザインを採用したほか、スイッチ式シフト「エレクトリックギアセレクター」を採用し、視界が良好なすっきりとした運転席まわりを備えました。
このエレクトリックギアセレクターは、「アコード」や「オデッセイ」「ステップワゴン」など、ホンダ独自の2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」を搭載したモデルに採用される先進的なスイッチ式シフトで、新型N-VAN e:ではホンダ軽自動車として初めて装着しています。
新型N-VAN e:へ初搭載された理由について開発者は、「スイッチ式のシフトにしたことにより、シフトレバーのスペースが不要となり、インパネのスイッチ類をより運転席側に持ってくることができて操作性を高められた」と説明。
その一方で、スイッチ式シフトに関しては「使いづらい」「誤操作が心配」といった意見も見受けられます。では、実際はどうなのでしょうか。
新型N-VAN e:を運転してみると、前進の「D/B」ボタンは平面で押すタイプで、大きくて目立っているのと、後退の「R」ボタンはくぼみに指をかけて押すタイプとなっていて、ギアを選択するときの動作が異なるため、押し間違いの心配はそれほどなさそうです。
また、シフトレバーが排除されたことでインパネ周りがスッキリしていることがわかります。視界が広く感じられ、運転しやすいことが実感できました。
新型N-VAN e:では、荷物の配送業務などに特化した1人乗りや前後2人乗りのモデルが設定されていて、助手席側に設けられたセンターピラーレスの大開口部からの頻繁に乗り降りすることを考慮。
運転席から左に移動して助手席側から乗り降りする動線のなかでシフトレバーが邪魔になるとし、レバー式ではなくスイッチ式を採用したのも理にかなった設定だといえるでしょう。
たしかに、運転席から助手席側へ移動する際、シフトレバーがないので衣服が引っかかって煩わしいと感じることなく、スムーズに乗り降りすることができるのもメリットだと思いました。
ちなみに、運転席だけの1人乗り(e:G)や運転席とその後ろの前後2人乗り(e:L2)のモデルは助手席側のシートが撤去されています。
その分、床面を通常グレードよりも下げることができ、より多くの荷物が積載可能になったほか、床面が低く設定することでセンターピラーレスの大開口部からの乗り降りもしやすい設計としました。
※ ※ ※
新型N-VAN e:は、39kWのモーターと82.7kWhのバッテリーを搭載し、一充電あたりの後続可能距離は245km(WLTCモード)と、配送業務に十分対応可能な能力を備えています。
さらに、バッテリーを加温し航続距離の伸長を図る機能や、1500W対応の外部給電機能、リモート充給電の設定が可能なコネクテッド機能「ホンダ コネクト」も装備。
加えて、衝突被害軽減ブレーキやリアパーキングセンサー、前席SRSサイドエアバッグを全車に採用。上級グレードには「ホンダ センシング」が標準装備されるなど、安全性も高めました。
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