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「シビック×無限」「86×TRD」! それぞれの個性が光るチューニングカーに試乗してみた!

くるまのニュース / 2024年12月4日 18時30分

日本の自動車メーカー直系モータースポーツ専門会社である、無限、STI、NISMO、TRDの4社による合同活動グループ「ワークスチューニンググループ」が、毎年恒例の合同試乗会を開催しました。今回は無限とTRDの計5台を紹介します。

■タイプRファン必見! 無限が手がけた最新チューニング

 日本の自動車メーカー直系モータースポーツ専門会社である、無限(MUGEN)、STI、NISMO、TRDの4社による合同活動グループ「ワークスチューニンググループ」が、毎年恒例の合同試乗会をモビリティリゾートもてぎ(栃木県茂木町)で開催しました。今回は無限とTRDの計5台を紹介します。

 ホンダ車種向けのアフターパーツ製造販売やレース用エンジンの開発製造を行う無限が今回持ち込んだのは、通算11代目となった現行型シビック2台で、1台は言わずと知れたメーカー謹製チューニングカーとも言える「タイプR」。もう1台は今年9月に実施されたマイナーチェンジで追加となった「RS」という体制でした。

 タイプRは「Group A(グループA)」と名付けられた、レーシングドライバー野尻智紀選手を開発ドライバーに起用したパーツ群を装着したものとなっており、ノーマル比25%のダウンフォース増加を実現したエアロパーツが目を引く仕様。

 足元にはBBSと共同開発した19インチ鍛造アルミホイール「FR10」が備わっており、4本で純正比-10kgの軽量化を実現しただけでなく、テスト時には複数の異なるホイール剛性を持つものを装着し、タイプRに最適な仕様が選ばれているというこだわりの逸品となっています。

 そのほか、ハードなブレーキングでもコントロール性と耐フェード性に優れたブレーキパッドのタイプCや、スポーツカーらしいサウンドはもちろん、排気効率や軽量化にも寄与するスポーツエキゾーストといったパフォーマンスパーツも装着し、タイプRの基本性能をより高めてくれるパーツが多く装着されていました。

■無限の最新アイテムでシビックRSがさらにスポーティに!

 一方のRSは、後期型となって変更されたフロントマスクに合わせて開発中のフロントアンダースポイラーやスポーツエキゾーストシステムが新規アイテム。RSのキャラクターに合わせて大型でアグレッシブな造形となっており、よりスポーティ度がアップするのが魅力で、同じく開発中のスポーツエキゾーストシステムも快音で気分を盛り上げてくれるものとなっています。

無限パーツが取り付けられたホンダ シビックRS無限パーツが取り付けられたホンダ シビックRS

 そして両車には10月に発売されたばかりのスポーツステアリングホイールも装着。これはシビック全グレードに装着可能なもので、純正ステアリングよりも太く握りやすさを追求したグリップ形状と、ドライカーボンとパンチングレザー、アルカンターラのコンビで所有欲も満たしてくれる点も魅力です。

 実際に走らせた感想は、タイプRはまさにホームはサーキットといった雰囲気で、会場となったモビリティリゾートもてぎの南コースでは全く危なげのない走りを披露。一方のRSはタイプRほどの過激さや骨太さはないものの非常に軽快な印象で、一般道やワインディングではタイプRよりアリかも…と思わせる仕上がりとなっていました。

■TRDが挑む走りへの挑戦! 86とヤリス、ハイラックスの最新チューニング

 トヨタのモータースポーツ競技部品などを多く手掛けるTRDからは、昨年に引き続き初代86のTRD実験車両、素のヤリス1.5Lをベースとしたジムカーナ仕様、そしてクロスカントリー仕様のハイラックスという3台のラインナップ。

TRDは初代86のTRD実験車両、ヤリス1.5Lをベースとしたジムカーナ仕様車、クロスカントリー仕様のハイラックスを出展TRDは初代86のTRD実験車両、ヤリス1.5Lをベースとしたジムカーナ仕様車、クロスカントリー仕様のハイラックスを出展

 86は旧型をベースにいかに走りを楽しめる仕様に仕上げられるかがテーマの実験車両で、エアロパーツや足回りといった昨年装着されていたパーツに加えてボディ剛性を均一化するための強化パーツやブレースの試作品を装着したものです。

 これによって旧型でありながら新型のようなしっかりとしたインフォメーションを持つ走り味となり、試作スペックの2WAY LSDも相まってFRらしい走りを楽しめる仕様に仕上がっていました。

 続くヤリスは、1.5Lのエンジンを搭載しながら1tを切る軽量ボディを持つ、1.5Xをベースとしたジムカーナ仕様ですが、昨年と異なるのがトランスミッションで、MTではなくCVTモデルがベースとなっているのが最大の特徴です。

 足回りやブレーキ、タイヤホイールはMT仕様と同一で、GRの機械式LSDとスポーツCVT ECUが装着されているだけでしたが、変速に意識を置かなくてもよいため、CVTとは思えないダイレクト感と軽量なハンドリングマシンの神髄をより集中して味わえました。

■オフロード好き必見! TRDが手がけたハイラックスで本格的なラリーを体験

 最後のハイラックスは、実際にXCRスプリントカップ北海道やアジアクロスカントリーラリーに参戦している車両で、市販車をベースにレギュレーションに合致したロールケージなどを備え、長丁場のクロスカントリーラリーを完走できるように各部を補強したもの。

クロスカントリー仕様のハイラックスクロスカントリー仕様のハイラックス

 パワートレインも市販車のものをベースとしており、トランスミッションもATのまま専用のプログラムやチューニングで対応しているため、普通に動かす分には標準モデルと変わらず走らせることができます。ただ悪路を走るためにタップリとしたストロークやスタビライザーを廃した足回りと、後輪駆動化された駆動方式でサーキットをうまく走るのはなかなか難しく、今回の試乗会の中では一番クセのあるモデルとなっていました。

 なおこの3台は全てナンバー付きで公道走行が可能であり、パーツもTRDを通して購入(試作品を除く)ため、やる気と予算さえあれば同様の車両を手にすることもできるのです。

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