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「あおり運転」なぜ土日に多く発生する? 加害者のクルマの多くが「黒」!? 狙われやすいクルマの特徴が判明!

くるまのニュース / 2025年1月5日 8時30分

危険な「あおり運転」は厳罰化されたものの、それでも被害が後を絶ちません。被害者・加害者にはそれぞれ特徴があるといいますが、一体どのようなものなのでしょうか。

■土日は「あおり運転」に要注意!

「あおり運転」とは、後方から異常なほど距離を詰めたり、前に割り込んで急ブレーキをかけたり、幅寄せしたりなどといった、悪質で威嚇なども伴う危険な行為を指します。

 2017年に東名高速道路で起きたあおり運転をきっかけに2名が死亡した事故を受け、あおり運転が社会問題として取り沙汰されるようになり、2020年6月30日に道路交通法があおり運転行為に対して厳しい罰則が科せられるように改正されました。

「妨害運転罪」が創設され、急ブレーキ禁止違反、高速自動車国道等駐停車違反、進路変更禁止違反など10種類の違反行為に対して厳正な取り締まりが行われ、最大で「懲役3年」または「50万円以下の罰金」と「違反点数25点」が科されます。

 さらに妨害運転により、著しい交通の危険を与えた場合は最大で「懲役5年」または「100万円以下の罰金」に加えて「違反点数35点」となります。

 また免許取り消しもあり、前者は欠格期間2年、後者は3年という数々の罰則が設けられているのです。

 さらに、万が一人を死傷させてしまったら「危険運転致死傷罪」が適用され、より厳正に罰せられる場合があります。

 しかし現在もあおり運転はなくなっておらず、誰もがあおり運転を受ける可能性があることも否定できません。

 実は、あおり運転はより多く発生している曜日や時間というものがあります。それは一体いつなのでしょうか。

 全国の警察が2018年から2019年に行った「あおり運転に関する事例調査」によると、土曜日が一番発生しやすく、その次は日曜日となっており、週末に多く発生していることが分かります。

 時間帯に関しては午前0時から6時までは全体の約12パーセントと少なく、一方で、それ以外の時間では大きな差は見られないということです。

 週末はレジャーや観光などで遠くへ出かける人が多く、なかには普段は運転していない慣れてないドライバーもいるため、さらにあおり運転が起きやすい状況になるのかもしれません。

 また調査では、あおり運転の加害者も浮かび上がってきたといい、男性が95%以上を占めているそうです。

 あおり運転に及ぶきっかけとして、加害者の9割以上が「何らかの行為をされたと認識した」を挙げています。

 つまり被害者の運転がきっかけとなってあおり運転が発生しているとされ、「進路を譲らない」「前走車が急ブレーキをかけた」「割り込みや追い抜き」といった行為が背景にあるといいます。

 そこから、やられたらやり返すという心理が働き、あおり運転を起こしてしまうというわけです。

 また、あおり運転の加害者は同乗者のいない単独運転であることが多く、止めたり助言したりする人がいない状態で気持ちのコントロールができず、危険な行為に及んでしまうようです。

 興味深いのは、あおり運転の被害者・加害者のクルマにも特徴があるということです。

 被害者のクルマに多いのが、軽自動車やコンパクトカーといった小さなクルマであり、無意識に弱そうにみえるということから、加害者はあおり運転に及んでいる可能性があります。

 対する加害者のクルマは、セダンやトラック、バンが多く、ボディカラーもブラックが最も多いとされ、いわゆる「強そうに見えるクルマ」のドライバーがあおり運転を起こしやすいことが分かります。

■あおり運転されたときの対処方法は?

 では、万が一あおり運転を受けたときは、どう対処したらいいのでしょうか。

 まずは駐車場など安全に停められる場所に避難し、相手が何を言おうと車外に出てはいけません。

 一般道路であれば近くの警察署や交番に行ってもかまいませんし、高速道路の場合はサービスエリアやパーキングエリアに避難するのがいいでしょう。

「あおり運転」の被害に遭ったらどうしたらいい?「あおり運転」の被害に遭ったらどうしたらいい?

 車線上や路側帯に停車すると、後続車に追突されたり前を塞いで発進できないようにされたりする可能性があり、危険なので必ず駐車場など安全に駐車できる場所が適切です。

 ベストなのは人目が多い場所に駐車することで、停めた後は車内にとどまりながら迷わず110番へ通報しましょう。

 同乗者がいれば停車するまで待たずに走行中に110番へ連絡してもらい、警察が来るまで車外に出てはいけません。

 近年はドライブレコーダーの映像が捜査に活用されているので、万が一の事態に備えて取り付けておくのもいいでしょう。

※ ※ ※

 運転の基本は「思いやり・譲り合い」であり、あおり運転はもちろん加害者が悪く、どんな理由があっても許されるものではありません。

 しかしギリギリの進路変更や車線変更、急ブレーキ、短い車間距離、急な割り込みといった誤解を招きそうな運転は避けるなど、あおり運転をできるだけ受けないような運転も必要です。

 もちろん普段から気を付けつつ、週末の日中は特にあおり運転が起きやすいということを意識して運転するようにしましょう。

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