ホンダ斬新「“MR”スポーツカー」がスゴイ! 400馬力超え「直4VTEC」&900kg以下の“超軽量ボディ”採用! “左右対称内装”も特徴的な「スポーツ VGT」とは?
くるまのニュース / 2024年12月15日 10時10分
ホンダはかつて、走りを追求したミッドシップエンジンの「NSX」を展開していましたが、それ以外にも2017年に同じくミッドシップレイアウトを採用したモデルを披露していました。一体どのようなクルマなのでしょうか。
■ド迫力の「直4VTECミッドシップ」とは?
ホンダを代表するスポーツカーとして、かつて走りを追求したミッドシップエンジンのスポーツカー「NSX」を挙げるユーザーも多いことでしょう。
1990年から2005年、2016年から2022年と2代にわたり展開されてきました。
しかしホンダは、2017年にNSX以外のミッドシップレイアウトを採用したスポーツカーを発表しています。
一体どのようなクルマなのでしょうか。
こんなクルマが欲しい! ホンダ「NSX」…じゃない斬新「MRスポーツカー」とは?
そのクルマとは、「ホンダ スポーツ ヴィジョン グランツーリスモ(以下スポーツVGT)」です。
同車は、家庭用ゲーム機「Play Station」用のゲームソフト「グランツーリスモ」とのコラボレーションによって生まれました。
グランツーリスモはレーシングドライバーの疑似体験ができ、数あるレーシング系の中でも非常に人気が高いゲームで、今までも数多くの自動車メーカーや部品メーカーと協力して様々なプロジェクトが行われてきました。
その一環として、グランツーリスモの発案者である山内一典氏が、「皆さんが考えるグランツーリスモをデザインしてほしい」という一言が発端で、メーカーのヴィジョンを色濃く反映させた架空のクルマを、実在している自動車メーカーが製作するというプロジェクトが始まりました。
スポーツVGTのデザインは、グローバルでデザインコンペティションを行い、そこで選ばれたデザインをさらに日米のデザイナーがブラッシュアップして、できあがったものだといいます。
ホンダはデザインダイレクションに「Human Center Design」を掲げており、デザインは人間中心であるという考え方のもと、クルマの骨格を決定づける人の乗せ方やタイヤやエンジンの配置など、人間が心地よく自然に乗ることができることに重きを置いたデザインを特徴としています。
スポーツVGTのボディサイズは全長4255mm×全幅1845mm×全高1195mmです。
ボディ全体は曲線で構成されており、シンプルながら複雑な造形も見られ、空力性能を意識していることが分かります。
実際に風洞テストまで行っており、空力のシミュレーションが重ねられ、ボディやアンダーフロア、排気、室内やエンジンルーム内の流速などさまざまな観点から空力性能が計算されているとのことです。
また、エアインテークと共に張り出す力強い前後フェンダーは、一目見て秘めたパフォーマンスを主張しています。
ほかにも、ボディの素材はカーボンを多く使用することで899kgという軽量を実現しているのも大きなポイントです。
インテリアではステアリングホイールが一般的な真円ではなく、F1のような逆台形の形をしており、握るだけでレーシング体験を期待させる高揚感溢れるデザイン。
日米で協力して作られたという背景があるのか、左右対称のダッシュボードとなっており、左ハンドルと右ハンドルのどちらでも生産可能のようなコックピットになっています。
パワートレインは最高出力410馬力を誇る2リッター直列4気筒VTECターボエンジンをミッドシップに搭載し、これに8速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)を組み合わせ、余すことなく路面へパワーを伝達します。
そんなスポーツVGTは、あくまで、ゲーム内を駆けるコンセプトカーであるため、市販化のアナウンスはありませんが、ネット上ではぜひ発売してほしいという声も散見されます。
現在ではSUVやミニバンといった荷物や人を多く載せられたり、広い軽自動車など実用性を重視したモデルが各メーカーの中心的なラインナップとなっているとともに、クーペモデル自体は減り、需要が低下していることは否めません。
しかしスポーツVGTを取り巻く声を見ていると、やはりクーペには実用性云々を飛び越えた魅力があることを思い知らされます。
是非ホンダには、走る喜びを感じられるクルマを作り続けてほしいと願うばかりです。
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