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道路標識「マイナー地名」なぜ表示? もっと「有名な街」あるのに「ジモティしか知らない土地」表記も… 一体どんな「基準」で選んでる?

くるまのニュース / 2024年12月26日 17時30分

道路の案内標識の地名は、どのように選んでいるのでしょうか。

■大事な「標識の地名」一体何が基準?

 道路の案内標識の中には、進行方向の地名が書かれた「経路案内」があります。主に、主要都市などが書かれていますが、場合によっては、地元住民でなければ馴染みのない、ローカルな地名が書かれていることもあります。
 
 案内標識に表示される地名は、どのような基準で選ばれているのでしょうか。

 道路の案内標識には、進行方向の先にある地名やそこまでの距離などが書かれたものがあります。

 基本的に、進んだ先にある主要都市の地名が書かれていることが多い一方で、あまり聞いたことのないローカルな地名が書かれていることもあります。

 この案内標識に書かれている地名はどのように選ばれているのでしょうか。

 国土交通省では「案内標識の表示地名に関する基準(案)」を定めており、一般国道のほか、都道府県道、市町村道に設置される案内標識には、この基準が適用されています。

 この基準では、案内標識に表示される目標地について「基準地」「重要地」「主要地」「一般地」の4つのランクに分けて選定し、この中から適切なものを使用することとされています。

 まず「重要地」に選ばれるのは、県庁所在地や政令指定都市といった地名度の高い都市のほか、地方生活圏の中心都市や主要幹線道路が相互に交差する“結節点”を有する市(例:上野・横浜・柏・春日部)などです。

「基準地」は重要地の中から特に主要な都市(例:東京・名古屋・大阪)として、おおむね1県1都市が基準地と選ばれます。

 例外としては、面積の広い北海道では11、愛媛県と高知県では3、福岡県や沖縄県など5県では2つの地名が基準地として指定されています。

 また、「主要地」は二次生活圏の中心市や町、主要幹線道路が相互に交差する結節点を有する町(例:鎌倉・平塚・市川・松戸・浦和・越谷)、「一般地」に選ばれているのは、重要地や主要地以外の市町村のほか、沿線の著名な地名です。

■実は「地名のランク分け」されていた

 これらの4つに区分された地名の中から、案内標識が設置される道路によって、適切なランクの地名が選択されます。

マイナーと思いきや、しっかり基準があります[画像:PIXTA/イメージです]マイナーと思いきや、しっかり基準があります[画像:PIXTA/イメージです]

 例えば、一般国道などの主要幹線道路では原則として、第1ランクとなる基準地を含めた重要地が用いられ、2つ以上の地名が表示される時には第2ランクとなる主要地の地名が用いられます。

 都道府県道などの幹線道路では、原則として重要地または主要地が第1ランクとして用いられ、2つ以上の地名が表示される時には一般地の地名を第2ランクとして用います。

 つまり、大きな道路ほど、県庁所在地や政令指定都市などの大きな地名が表示されやすく、市町村道などでは、ローカルな地名が採用されやすい傾向にあるのです。

 ほかにも、案内標識には表示された目標地までの距離が書かれていることがありますが、この距離は「標識の設置地点」から「目標地の中心地点」までの距離を、道路に沿ってkm単位(km未満は四捨五入)で表示したものです。

 目標地の中心地点は、原則として市役所や町村役場の正面地点です。

 しかし、市役所や町村役場が街外れにあるなど中心地点として適さない場合は、主な駅や交差点などその地域を代表する別の地点が選ばれることもあります。

※ ※ ※

 案内標識は一般道だけでなく高速道路でも見かけますが、NEXCO各社では一般道と同様に「案内標識の表示地名に関する基準(案)」に準拠しているといいます。

 なお、複数の地名が上下に並んでいる時は、上にある地名がより遠くの第1ランクの地名、下にある地名はそれより近い第2ランクの地名が表示されています。

 また、左右に並んでいる時は左側が第1ランクの地名、右側がそれより近い第2ランクの地名が表示されることになっています。

 基本的に地名が二つ以上並んでいる時は、下や右にある地名が近くにあると判断できます。

 例えば思いつくままにドライブするときなどは、こういった知識を活用すると、より楽しめるでしょう。

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