ホンダの新型「SUV」2年ぶりに“国内”復活! ガソリン不要な“超スゴイ”システム搭載! 「お手ごろ」ガソリン車の追加はある!? 新「CR-V」に期待される「次なる一手」とは
くるまのニュース / 2024年12月20日 16時10分
2024年7月に発売となったホンダの新型「CR-V」。国内メーカー初のプラグイン機能をもつFCEV(燃料電池車)として話題ですが、海外向けには存在するVTECターボ車やハイブリッド車は導入されないのでしょうか。
■FCEVがスゴイのはわかるけど…ほかのパワートレインは出ないの!?
通算6代目となるホンダの新型「CR-V e:FCEV」が話題です。
2024年7月に発売されたばかりのニューモデルで、一度の水素満タン充填で600km以上、内蔵バッテリーでも60km以上が走行できるという新しい燃料電池車(FCEV)ですが、ほかのパワートレインも用意して欲しいと願うユーザーは少なくないはず。
今後、FCEV以外の選択肢は用意されないのでしょうか。
久しぶりの国内復活となる新型「CR-V」が搭載する「画期的なパワートレイン」とは!?
新型CR-V e:FCEVは、日本の自動車メーカーが発売するモデルとしては初となる外部充電が可能なプラグイン機能を持った燃料電池車です。
充電に時間のかかるEV(電気自動車)とは違って、水素の充填時間はわずか2~3分。
長距離を移動する際は水素で、チョイノリならEVでというかたちは、少なくとも現時点においてはパワートレインのひとつの理想形といえます。
同じく燃料電池車である「クラウンセダンFCEV」は、一充填あたりの走行距離は約820km(トヨタ参考値)。
航続距離はクラウンセダンFCEVのほうが優れるものの、外部電源から充電するプラグイン機能はなく、内蔵バッテリーの電力で60kmは走ることができる新型CR-V e:FCEV のほうが、利便性は高いといえます。
ただFCEVを購入するとなると、水素ステーションが十分にあるのかは気になるところ。
次世代自動車振興センターによると、水素ステーションは2024年9月時点で、全国157箇所に設置されているようですが、やはり4大都市圏が中心となっています。
全国に3万か所弱あるガソリンスタンドや、2万か所を超えたEV充電スタンドと比べるとまだまだ希少です。
またFCEVは車両価格も高額です。
CR-V e:FCEVの消費税込み価格は809万円。「令和6年度CEV補助金」は上限255万円ですので、これを利用すれば実質550万円強にはなりますが、それでも超高額車です。
この値段を出すなら、他のSUVのほうが魅力的と思う人は少なくないでしょう。
■世界の「CR-V」にはハイブリッドやVTECターボなど多彩なラインナップが存在
ちなみに日本の先代CR-V(5代目)は、2022年12月に販売を終了しました。
このときはガソリンターボ車とハイブリッド車のラインナップがありましたが。今回2年ぶりに復活した新型は、前述の通り特殊なFCEVのみという設定となっています。
7月に導入がはじまった新型「CR-V e:FCEV」
ただしCR-Vは、ホンダのなかでも重要なグローバル戦略モデルです。
北米や欧州、中国、タイなどの海外向けには、6代目モデルにもさまざまな仕様が設定されています。
2リッター直列4気筒直噴ガソリンエンジン+2モーターの「e:HEV」(ハイブリッド車)を筆頭に、1.5リッター直噴ガソリンVTECターボ車、さらにはプラグインハイブリッド車「e:PHEV」まで用意されています。
実は国内導入されたe:FCEVも、このe:PHEVをベースにしているといいます。
筆者(自動車ジャーナリスト 吉川 賢一)は、今回のe:FCEVの国内販売を推し進めたあと、1年ほど遅れてガソリンターボ車とe:HEVも国内市場に導入されるのではと考えています。
世界各地で生産されるCR-Vですが、たとえば生産されるタイ生産車は右ハンドルです。
現地には日本人も好みそうなスポーツ仕様の「RS」グレードまであるので、このモデルを輸入するのがベストではないでしょうか。
海外市場で販売される6代目「CR-V」は、国内導入がはじまった新型「CR-V e:FCEV」とはフロントまわりなどのスタイリングが異なります[画像は欧州向けの「e:PHEV」]
※ ※ ※
国内のホンダはいまSUVラインナップが充実しており、「WR-V」や「ヴェゼル」「ZR-V」などが揃います。
しかし200万円台から400万円弱で購入できるコンパクトクラスからミドルクラスに集中しており、よりラグジュアリーなラージクラスSUVの潜在的な需要も少なくないでしょう。
ホンダは、顧客からの声にきちんと応えてくれるメーカーのはず。
e:FCEV以外のモデルも早期に日本導入してほしいと切に願います。
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