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何がしたいの?「全方向に点いた矢印信号」青信号でいいじゃん…実は意外な意味があった!?「怖がらなくていい」 青信号が招く意外な「疑心暗鬼」とは

くるまのニュース / 2025年1月1日 8時30分

何がしたいの?「全方向に点いた矢印信号」青信号でいいじゃん…実は「怖がらなくていい」という“優しさ”だった!? 青信号が招く意外な「疑心暗鬼」とは

■素朴な疑問「青信号でよくね?」

 赤信号で、特定の方向だけ「矢印信号」によって進行可能となる場合があります。
 
 しかしその矢印信号、「←↑→」のように、全方向に光っている場合があります。
 
「全方向に行けるのなら、青信号にしておけばいいじゃないか」と思うかもしれません。なぜこうした「全方向矢印信号」が全国で運用されているのでしょうか。

 とある信号機メーカーOBは「矢印信号というのは『安心して進んでいいよ』というニュアンスがあるのです」と話します。

 まず、矢印信号の多くは、交差点の右折方向に点灯されるものです。

「青信号」状態だと、対向車や、右折先の横断歩行者に注意しなければなりません。

しかし「赤信号+右折矢印」のタイミングは、対向車は止められていますし、歩行者用信号も赤なので、衝突想定にビクビクせず、右折を曲がりきることに集中できるわけです。

 こうした「対向車が来ませんよ」という安心感を、全方向へ拡張したのが、「←↑→」表示だといいます。

 よくあるのが、「こちらの車線と対向車線で、進行と停止のパターンを分けている」場合です。

 普通は「こちらが青なら、向こうも青」というのが当たり前の認識です。

 しかし例えば「重要な国道のルートが、交差点で右へ折れていく」場合だと、「こちら側~右側ライン」がメインとなる交通の流れとして信号が制御されたりします。

 つまり、右折矢印状態が、メインの青信号と同じ扱いなわけです。対向車側は「枝道」扱いとして赤で止められ、別のサイクルで通行を許されることになります。

 しかし、普段の信号を見慣れた人にとっては、まさか「こちらが青なのに、対向車側の信号は赤」になっているとは思わないでしょう。こちらが青信号でも、「対向車が突っ込んでくるだろう」と疑心暗鬼になってしまうわけです。

 そうなれば、右折ラインが通常の青信号状態なのに、対向車を怖がっておそるおそる右折されると、後続車両にとっては迷惑でしかありません。「いやいや、対向車は来ないから、ビビらずにさっさと右折してくれ」と言いたくなります。

 それを防ぐため、疑心暗鬼を招く青信号表示は避けて、「常に右折信号」にしているというわけです。

 しかし、通常の青信号の代わりに使っているので、右折以外も同時に通行可能にしてあげないといけません。それで「全方向矢印」になっているのです。

 ※ ※ ※

 このように、矢印信号は「自分の走行ラインを横切る存在を、怖がらなくていいよ」というメッセージであるといえます。

 しかし、想定外のイレギュラーな侵入者がやってくるかもしれないというのは、どこを走っていても同じです。矢印信号であっても、通常レベルで「かもしれない」運転を心がけましょう。

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