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圏央道が横浜延伸!? 悲願の「湾岸線直結」工事どうなった? “地獄渋滞”東名&保土ヶ谷バイパスをスルーの「信号ゼロ」道路はいつ開通するのか

くるまのニュース / 2024年12月19日 7時0分

首都圏郊外をぐるっと周る「圏央道」ですが、神奈川県では藤沢から先、横浜市内までの延伸工事が進んでいます。現在の状況はどうなっているのでしょうか。

■悲願の「藤沢~横浜」信号ゼロ道路

 首都圏郊外をぐるっと周る「圏央道」は、重要な高速道路を相互につなぐ役割を果たします。
 
 そんな圏央道、神奈川県内では茅ヶ崎・藤沢のあたりで終わっていますが、将来は湾岸線へ直結する予定です。
 
 工事はいったいどうなっているのでしょうか。また、完成はいつなのでしょうか。

 圏央道は、東京湾アクアライン千葉側の「木更津JCT」から、ぐるっと常磐道・東北道・関越道・中央道・東名高速をつなぎ、最終的には横浜市の横浜横須賀道路の「釜利谷JCT」まで、ほぼ一周つながる計画になっています。

 そのなかで、今もつながっていないのが千葉区間と横浜区間です。千葉区間は「2026年度に全通」という見通しが出ていますが、横浜区間はまだその見通しがありません。

 圏央道は現在、海老名から茅ヶ崎まで下りてきて、新湘南バイパスに合流し、藤沢ICで国道1号に直通しています。

 延伸工事中なのは藤沢IC~釜利谷JCTの区間です。国道1号が北東へ進むいっぽう、圏央道延伸区間は地下へもぐって、真東へ伸びていきます。

 藤沢ICで地下へもぐると、約7km先の「栄JCT・IC」までノンストップ。あっという間にJR大船駅北側まで出てしまいます。

 そこからさらに約6km東進。「公田笠間トンネル」(1.7km)を抜けて「公田IC」があり、「桂台トンネル」(1.4km)などを抜けて釜利谷JCTで横浜横須賀道路へ直結。そのまま首都高湾岸線で都心・アクアライン方面まで直通可能となります。

 なお支線ルートとして、国道1号の「戸塚IC」から栄JCTへつなぐ約2kmも同時整備されます。こちらは基本的に高架区間です。

 完成すれば、県民にとって悲願となる、新たな「神奈川県西部と横浜市内の信号ゼロルート」が誕生します。これまでは「東名~保土ヶ谷バイパス」あるいは旧態依然とした国道1号くらいしかまともな道路がなく、地獄のような渋滞に耐えるしかありませんでした。

 そこへ、県西部~湾岸線の直結ルートが誕生することで、所要時間は大幅短縮が期待されます。海老名~本牧では42分から34分へ、平均で8分短縮となると想定されています。

 もちろん、東名の横浜町田や綾瀬、大和など破滅的な渋滞を招いていた交通集中も、圏央道経由に分散することである程度の緩和が期待されます。

■それで、気になる進捗は?

 開通見込みはまだ明らかになっていませんが、工事は着実に進んでいます。

公田笠間トンネルのシールドマシン(画像:NEXCO東日本)公田笠間トンネルのシールドマシン(画像:NEXCO東日本)

●通称【横浜湘南道路】藤沢~栄

 5.6kmもの長大地下トンネルを中心とする工区ですが、上下線計2本のシールドトンネルのうち1本(横浜行き)が、9月に掘削完了したところです。

 予定では2基同時進行で掘進するはずでしたが、先行していたシールドマシン1号機が、藤沢IC側で2019年にトラブルのため完全停止。折り返して2本目を掘削開始する予定が、白紙になってしまいました。

 2号機は1号機の残り区間を仕上げるために栄から掘進し、先述のとおり9月に貫通。これからやっと、2本目に取り掛かることになっています。

●通称【横浜環状南線】戸塚~栄~釜利谷

 戸塚~栄は基本的に手のかからない高架区間なので、トンネルやJCTランプを追いかけるように、ようやく工事が本格化してきました。橋脚が現地にニョキニョキと立ち並び、地上区間でも工事ヤードが姿を見せています。

 栄~公田の「公田笠間トンネル」では、シールドマシン「ほりまる」が栄から掘進開始し、公田側に到達。ことし10月から折り返して、2本目を掘進中です。12月16日時点で、すでに1724mのうち506mが掘り終わっています。

 ちなみに公田は「くでん」と読みます。

 公田~釜利谷の「桂台トンネル」では、シールドマシン「もぐるん」が、今年11月に2本とも掘削完了しました。現在は、もぐるんの解体撤去の作業中です。

 そのほか短い地上区間でも、環状4号線を大またぎする高架橋がすでに橋桁のかかった状態で、周辺には橋脚が立ってきています。

 ※ ※ ※

 進捗状況を共有し今後の対応を話し合う「連絡調整会議」は、2022年12月の4回目を最後に開かれていません。特に話し合うべき現場課題もないということで、基本的にどこも順調に進んでいるように思われます。

 あとは、この順調なペースのままで進むのみ。とはいえキーとなるのはやはり藤沢~栄の「2本目のシールドトンネル」掘削です。これが無事掘削開始できて、無事貫通できそうになれば、ようやく開通見込みが発表されることになりそうです。

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