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日産「“軽”スカイライン!?」がスゴイ! 全長3m級の「2ドアクーペ」はまさかの“スズキ製”!? 伝説の“ケンメリ”再現した「幻のちびメリ」とは

くるまのニュース / 2024年12月23日 16時10分

2025年1月に開催が迫る「東京オートサロン2025」ですが、2024年に開催された前回の東京オートサロン2024では、スズキ「マイティボーイ」をベースに、“ケンメリ”を再現したカスタムカーが出展されていました。どのようなクルマだったのでしょうか。

■“全長3m級”ボディの斬新スポーツカー「幻のちびメリ」の正体とは?

 2024年1月に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催された「東京オートサロン2024」では、これまで同様に多くのカスタムカーが展示されていた。中でも一風変わった小さな「ケンメリGT-R」に、ユーザーから多くの反響が集まっていた。  

 この通称「幻のちびメリ」の正体とは一体どのようなクルマなのだろうか。

 そもそも「ケンメリ」は、1972年から1977年にかけて生産された4代目スカイライン(C110型)の愛称だ。

 この名称は、当時のテレビCMシリーズ「ケンとメリーのスカイライン」に由来し、CMに登場する若い男女「ケン」と「メリー」の名前を組み合わせて「ケンメリ」と呼ばれるようになった。

 このCMは、ケンとメリーがスカイラインで日本各地を旅する内容で、フォークバンド「BUZZ」の楽曲「愛と風のように」が使用され大きな話題を呼んだ。特に、北海道美瑛町で撮影されたシーンに登場するポプラの木は「ケンとメリーの木」として知られ、いまもなお観光名所となっている。

 4代目スカイラインは、先代の「ハコスカ」と呼ばれる3代目モデルからデザインを一新し、流麗なスタイルを採用し約67万台が販売され、スカイライン史上最も売れたモデルとなったのである。

 4ドアセダンモデルは「ヨンメリ」とも呼ばれ、2ドアハードトップモデルとは異なる魅力を持っていた。

 現在、ケンメリは旧車ファンの間で高い人気を誇り、その希少性から高値で取引され、特に注目された最上級グレードの「GT-R」モデルは、1973年に登場したものの、当時の排出ガス規制の影響で生産台数は約200台にとどまり、「幻のGT-R」とも呼ばれ、数千万円の価格がつくことも珍しくない。

 そんな本家ケンメリのボディサイズは、全長4460mm×全幅1690mm×全高1380mmだが、東京オートサロン2024で出展された“小さなケンメリGT-R”は、ひと回りコンパクトなもので、「幻のちびメリ」と名付けられていた。

 幻のちびメリの出展元は日本自動車大学校(以下、NATS)で、主に自動車整備関係の学科を持つ専修学校であり、これまで何度もユニークなモデルを多く製作してきた実績がある。

 幻のちびメリのベースは、1983年にデビューしたスズキの軽ピックアップトラックの「マイティボーイ」であった。そのボディサイズは全長3195mm×全幅1395mm×全高1395mmと、ケンメリGT-Rと比べかなりコンパクトなものとなっている。

 NATSの学生達は、「ケンメリ風の車を作りたい」という願望から4代目スカイライン(ケンメリ)のレーシングカーカラーをマイティボーイに施し、戦わずして伝説を繋いだ幻のケンメリレーシングのデイリーユースを現実したという。

 またカスタムしていくうえで、特にボディラインの造形にこだわったとし、サイドラインにFRPを使用しつつ、鉄板を成形してケンメリのサーフラインを再現したと述べていた。

 展示時では公道走行不可であったものの、同年3月に車検を通し無事公道デビューを果たしたとのことだ。

 そんな幻のちびメリに、ネット上では「しっかりケンメリGT-Rの世界観が再現されていてカッコいい」、「遊び心溢れる1台、堪りません!」、「巨大チョロQみたいでカワイイ」と、再現度の高さとコンパクトなボディサイズに多くのコメントが寄せられたのだそうだ。

 この幻のちびメリに限らず、昭和の良き時代に一世を風靡したクルマたちは、この現代においてもその存在感やブランド力には一定の力が残っている。

 日産のクルマ作り戦略をもし見直すとするならば、改めてニーズを深く理解した上で、よりアグレッシブで話題性の高いモノ作りも視野に入れて欲しいものだ。

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