高速のSA・PAで「普通車用の駐車スペース」が空いていませんでした。「大型車スペース」に止めている人が結構いますが、問題ないのでしょうか。
くるまのニュース / 2025年1月13日 15時10分
高速道路のSA・PAで、乗用車の駐車スペースが空いていない場合があります。その場合、大型車の枠に止めてもいいのでしょうか。
■大型車枠に「堂々と普通車」駐車… 問題アリ?
高速道路には数キロおきにSA(サービスエリア)やPA(パーキングエリア)が設置されており、休日などでは休憩したり、食事を楽しむ利用客でにぎわいます。
しかし、大型連休などでは乗用車用の駐車枠がいっぱいになり、仕方なく大型車の駐車枠に止めたことがある人もいるかもしれません。これは問題ないのでしょうか。
高速道路のSA・PAは、トイレや自動販売機といったシンプルな設備の施設だけでなく、温泉があったり、おいしいグルメを提供するレストランや、観覧車などの娯楽施設が併設されているものもあります。
そのため、トイレ休憩や仮眠を目的に入る長距離ドライバーのほかに、こうした食事や娯楽施設を目当てに、SA・PAを目的地にするといったドライブも人気です。
しかし、人気のSA・PAでは普通車の駐車枠がすぐいっぱいになってしまい、大型バスやトラックが駐車するはずのスペースにクルマを止めてしまうケースもあります。
特に休日ではこうした光景はしばしば見かけますが、サイズ違いのクルマの駐車は違反行為にあたるのでしょうか。
これについてNEXCOの担当者は以下のように話します。
「SA・PAでは、『小型』『大型』『トレーラー』『障がい者』『二輪車』用の駐車スペースが配置されています。それぞれのクルマが利用するべき駐車スペースについて、とくに法律上の規定はありません」
どうやらSA・PA内での駐車に関しては、ルールが定められていないようです。大型車のスペースに止めたからといって、駐車違反で検挙されることもなければ、「ここは大型車用だぞ、出ていけ」と、施設管理者に強制的に退去させられることもありません。
では、だれ彼構わず普通車はどこに止めてもいいのでしょうか。
NEXCOの担当者は「大型トラックや観光バスは、大型車用スペースにしか駐車することができません。小型車が駐車してしまうと、休憩が取れなくなるなど多大な迷惑をかけることになります」と話します。
実はサイズが異なるスペースへの駐車は、れっきとした「超迷惑行為」なのです。
「大型車用」と明記されている通り、本来そのスペースは大型バスやトラックのために存在しているもの。
レジャーで休日を楽しむサンデードライバーとは違い、仕事として長距離・長時間運転という業務にあたっている大型車ドライバーに向けたスペースなのです。
彼らは、時刻通りかつ安全に目的地まで行かなければならない、少しの遅れも許されないという厳しい条件のなかで、死角も多く操縦も難しい大型車のハンドルをにぎっています。
気楽なレジャーではなくストレスと到着時間に追われ、時間と精神力を削りに削って耐え、限界状態でようやくたどり着けた貴重な休憩時間。
そんなときにサンデードライバーに場所を奪われてしまうと、非常に迷惑です。
かといって、普通車のようにどこへでも行け、小回りが効くわけでもなく、車両の図体も大きいので、そこら辺の路上に好きに停車して休憩するわけにはいきません。
そうすると、再び数十km・数十分から数時間を走行して、次のSAやPAに向かう必要が出てきます。
ただでさえ疲れているのに、普通車で邪魔され、ストレスはMAX状態。次のSA・PAに行くまでの間、積み重なった疲労や眠気によって大事故を起こしかねません。
長距離を走るトラックやバスのドライバーに駐車スペースについて話を聞いてみると「長距離を走っているときは、少しの休憩で負担が違ってきます。ですので、サイズ違いの乗用車が駐車スペースにいるせいで自分のクルマを停められないときは辛いですね」といいます。
大型車用駐車スペースにたとえ1台でも普通車が停まっているだけで、大型車のドライバーは休憩を諦めざるを得ない状況になるのです。
いくら法律上で定められていないからといって大型車スペースに止める行為は、「ルールしか見ていない、常識やマナーがない人」ということになります。
■増える普通車の「迷惑駐車」 どう対策している?
大型車ドライバーのオアシスを奪う普通車の「迷惑駐車」について近年、トラックドライバーの「働き方改革」により、その問題が顕在化しています。
政府は2018年6月の「働き方改革関連法」に基づき、自動車の運転業務の時間外労働について改正しました。2024年4月より年960時間(休日労働含まず)の上限規制が適用されています。
あわせて、厚生労働省がトラックドライバーの拘束時間を定めた「改善基準告示」(貨物 自動車運送事業法に基づく行政処分の対象)により、拘束時間の短縮が強化されました。
つまり、運送会社はドライバーに対して、これまで以上に適切な休憩を取らせないと、罰則が下るようになったのです。
駐車枠の選択はルールはないものの、常識を守りましょう[画像:PITXA]
これに対し、各高速道路会社は駐車スペース不足に対する対策として、駐車スペースのレイアウト変更や園地部の駐車場化など、既存区域内で駐車場の駐車容量を増加させています。
具体例として、東北自動車道の佐野SA(下り線)では、平日お昼の時間帯を中心に大型車駐車スペース不足が問題視されていました。そこで、対策として大型車の駐車可能台数を約1.6倍に拡充したのです。
以後、2018年の拡充着手から2022年まで約3000台分を拡充し、全国合計約3万台分を確保しています。現在も引き続き拡充工事を実施中です。
しかし、そもそも駐車枠を増やしたとして、マナー違反のドライバーがいては、状況は変わりません。
大型車ドライバーの安全はもちろん、大きな事故なく道路を利用し、さらには物流の円滑化を図るためにも、一刻も早く、こうした迷惑駐車の取り締まりが求められます。
※ ※ ※
身障者用駐車スペースや高齢者用スペースに、止める点についても似ています。
特に法律で定められているわけではありませんが、どちらにも該当しないのにもかかわらず止めてしまうのは、れっきとしたマナー違反。
自分の所有地でない限り、駐車スペースを含めた道路は皆が使うものです。それあたかも自分のもののように振る舞うのは、やはり周囲に嫌がられるものです。
クルマであっても社会と同じです。周りに嫌な思いをさせないように、思いやりをもってハンドルを握りましょう。
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